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炎上する君 の商品レビュー

3.6

188件のお客様レビュー

  1. 5つ

    29

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2023/02/23

こういう作風もあるんだ、という底無し沼な感じ。星新一っぽい。でも、西加奈子らしさがずっと漂ってる。100%の理解は無理だが、置いてけぼりもまた一興。

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2023/03/23

「でも、恐怖にかられても、人に裏切られて傷ついても、それでもまた、人間を信じて、何度も傷ついて生きる、人間でいたいんだ。」 「絶望するな、僕たちには西加奈子がいる」

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2023/01/01

感情移入する前に物語が終わってしまう(気がする)のと、頭の切り替えに苦労するのとで「短編集」にニガテ意識がある。 西加奈子の今作も8遍から成る短編集ということで読むかどうか迷ったが、ストレスなく一気に読了できた。

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2022/11/29

短編あまり好きじゃなかったけど、斜め上からくる展開が面白かった。お尻モデルのお話がお気に入り。お尻と自分のアイデンティティ、難しい。

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2022/09/27

又吉直樹さんの「第2図書係補佐」での紹介のお陰でこういう作品に出会えた事を感謝する。 自分だけでは絶対に手を出さない作品だ。 だって、わからない、何が言いたいのか! いや、言いたい事がハッキリ分からないのだが、作品を読んでいると自分の内面を探り始め、同期していくような思いがしてく...

又吉直樹さんの「第2図書係補佐」での紹介のお陰でこういう作品に出会えた事を感謝する。 自分だけでは絶対に手を出さない作品だ。 だって、わからない、何が言いたいのか! いや、言いたい事がハッキリ分からないのだが、作品を読んでいると自分の内面を探り始め、同期していくような思いがしてくる。 そして全作を通じて感じることは「自己の存在意義」に関する不安と探求なのだろうかと思った。 「舟の町」では現実生活に打たれすぎて苦しんだ末にその苦悩から救い出してくれる町にたどり着く。 これなどは疲れた人間が欲して止まない「許し」の溢れる自分のための社会なのではないだろうか? 巻末の解説で又吉さんが 「尊敬する作家の素晴らしい作品」 と絶賛し「気がつくと自分が芸人であることさえ忘れ笑っている」などとも記している。 どうもそこまで辿り着けない私はとても不安なのだ。 いったい自分の読書理解力というのはどんなものなのだ。 このままの状態でほんを読み続けて意味があるのだろうか。 とはいえ、自分の好みの作品ばかり追いかけていては読書の幅も人間も広がらないだろうから、わたしには意味のわからないそんな作品に首を突っ込む機会を得てありがたい。

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2023/02/01

固定概念にとらわれてしまってというか、私たちが生きている世の中で問題提起されるあれこれに振り回されてしまって、踏んだり蹴ったり、なんだこの人生とか思うこともあったりして。物語に出てくる登場人物も何かを抱えながら生きていて、ひょんなことからそのことに対して、気づいたら向き合っていた...

固定概念にとらわれてしまってというか、私たちが生きている世の中で問題提起されるあれこれに振り回されてしまって、踏んだり蹴ったり、なんだこの人生とか思うこともあったりして。物語に出てくる登場人物も何かを抱えながら生きていて、ひょんなことからそのことに対して、気づいたら向き合っていたり目を逸らしたくなったり、、。気まぐれで良いから、今日1日だけだったとしても、良い日だったなとかそんな風に思いたい。少し背中を押してもらえたような気がする。 炎上する君、船の街、ある風船の落下が好きだった! 西加奈子さんなんだか癖になって2冊積読増えた。

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2022/08/13

人間の存在意義に関する8つの短編が収録されている。どの作品も設定がユニークで、西加奈子の発想力・創造力を存分に体験できる。読み進めながら、世の中の生き苦しさや、生きづらい世の中に対する嫌気のようなもの感じた。しかし、最後に収録された「ある風船の落下」で、そういった世の中の嫌な部分...

人間の存在意義に関する8つの短編が収録されている。どの作品も設定がユニークで、西加奈子の発想力・創造力を存分に体験できる。読み進めながら、世の中の生き苦しさや、生きづらい世の中に対する嫌気のようなもの感じた。しかし、最後に収録された「ある風船の落下」で、そういった世の中の嫌な部分の存在をわかったうえで、主人公が力強く生きていく決心をする様が描かれていて、生きづらい世の中を生きる私たちを後押ししてくれたような気がした。

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2022/07/24

これまた普段と違う毛色の西さんの短編集。 SF味(み)、芥川味(み)が強く、現実的ではないぼんやりとした艶やかさを持つ話が多かったが、読後にはどの作品もなんだかとっても心強く感じられた。 その点、本作もお守りのようで、今まで読んできた作品とさほど変わらない後味。(だからスキ!)...

これまた普段と違う毛色の西さんの短編集。 SF味(み)、芥川味(み)が強く、現実的ではないぼんやりとした艶やかさを持つ話が多かったが、読後にはどの作品もなんだかとっても心強く感じられた。 その点、本作もお守りのようで、今まで読んできた作品とさほど変わらない後味。(だからスキ!) どの作品も発想が天才すぎて、にやにやしながら楽しく(時にマジメに面白く)読めたが、なかでも表題作の「炎上する君」、「トロフィーワイフ」、「私のお尻」が好きだった。 諦めそうになっても、動けなくなっても、叫びたくなっても、わたしたちには西加奈子がいるんだな。なんと心強い…。(又吉さんの解説より引用) 全ての作品が濃い印象を残しすぎていて、頭がほわほわしているので、ちょっともっかい読みたい…。

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2022/06/26

又吉が第2図書係補佐で取り上げていたため読んだ。 西加奈子作品を読むのは、これが確か2作目である。 読むと幻想的な世界が広がっているため、読後は「この作品は何だったんだろう?」という気持ちが溢れてくる。 解説は又吉が担当している。 解説で、「西加奈子は必ず生きることを肯定してく...

又吉が第2図書係補佐で取り上げていたため読んだ。 西加奈子作品を読むのは、これが確か2作目である。 読むと幻想的な世界が広がっているため、読後は「この作品は何だったんだろう?」という気持ちが溢れてくる。 解説は又吉が担当している。 解説で、「西加奈子は必ず生きることを肯定してくれる」と述べている。 思い返せば、西加奈子作品では辛い目にあった人が生に前向きになって終わっている気がする。 この本は短編集だ。 この短編集に『ある風船の落下』と言う作品がある。 「僕は、君に会って、君と会って、君と話をして、何かを信じて、求めることの幸せを思い出した。もし裏切られたとしても、社会から中傷を食らっても、それでも、誰かを信じることの素晴らしさを、僕は思い出したんだ」という台詞が印象に残った。 この台詞は“生”を肯定してくれている。 この台詞を読んで、帯に書かれていた「絶望するな。僕達には西加奈子がいる」という言葉の意味を理解できたと思う。

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2022/06/22

西加奈子さんによる愛おしい短編集。 タイトルにもなっている「炎上する君」は余韻が残る大作。 恋をした時の胸への大砲の余韻がまだ抜けない。

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