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炎上する君 の商品レビュー

3.6

188件のお客様レビュー

  1. 5つ

    29

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

    2

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2016/05/08

8編を収める短編集。 足元が燃えたり、体が風船みたいに膨らんで浮き上がったり、それがごく普通に描かれ、どれもちょっと川上弘美のうそ話を思わせる設定です。ただ、川上さんのとりとめなさと違い、どれもが救済のストーリーです。 評価は割れるようですが、私は好み。 しかし西さんはよく分か...

8編を収める短編集。 足元が燃えたり、体が風船みたいに膨らんで浮き上がったり、それがごく普通に描かれ、どれもちょっと川上弘美のうそ話を思わせる設定です。ただ、川上さんのとりとめなさと違い、どれもが救済のストーリーです。 評価は割れるようですが、私は好み。 しかし西さんはよく分からない。 色々なテーマを色々な手法で書いている感じ。何か一本、全作品を通しての筋のようなものがあるのかな。 文庫版の解説は又吉さん。ずいぶん力が入った文章です。 それともこれが又吉さんの文体?(まだ読んだことが無いので)

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2015/12/24

うーん。どれも何ていうか、合う人には合うんでしょうが、私はちょっと苦手かも。 ふわふわしてて現実感がなくて、出てくる人物がすべて普通じゃない。 奇を衒うために奇を衒っている。うん。文芸ってこんな感じかもっていうゆるい小説。 若い人の文学についてけなくなったのかなーと思ったけ...

うーん。どれも何ていうか、合う人には合うんでしょうが、私はちょっと苦手かも。 ふわふわしてて現実感がなくて、出てくる人物がすべて普通じゃない。 奇を衒うために奇を衒っている。うん。文芸ってこんな感じかもっていうゆるい小説。 若い人の文学についてけなくなったのかなーと思ったけど、よく見たら作者同年代でした。ロスジェネじゃん。 ふわふわしたファンタジーの中に妙に生々しい性描写が挟まれるのも気持ち悪くて・・・。 微妙でした。

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2015/12/19

西加奈子「炎上する君」読了。以前から気になっていた作家さんをやっと読めた。「炎上する君」は短編集だったのだけれども、どの作品も女性の自意識の揺れが描かれていた。設定はSFチックなのに心理描写が妙にリアルでゾッとする。何作品かは二人称で書かれていて、登場人物に自己を投影してしまう。...

西加奈子「炎上する君」読了。以前から気になっていた作家さんをやっと読めた。「炎上する君」は短編集だったのだけれども、どの作品も女性の自意識の揺れが描かれていた。設定はSFチックなのに心理描写が妙にリアルでゾッとする。何作品かは二人称で書かれていて、登場人物に自己を投影してしまう。 兎に角、感情の揺らぎが秀逸に描かれているので、自分のことの様に感じさせられる。 設定も絶妙で、有り得ない設定なのに、作りこまれているから、その世界に浸ることが出来る。その素晴らしい才能に羨望のまなざしを見るのであった。

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2015/12/13

 変わった設定でファンタジー風味だけど、描かれているのはとてもリアルで共感できることだと思う。女性性を背負うことに悩む私、綺麗でい続けることだけに価値をおかれている私、体の一部やある才能だけを愛でられる私、他人が持っているものを"持っていない"私などなど。「自...

 変わった設定でファンタジー風味だけど、描かれているのはとてもリアルで共感できることだと思う。女性性を背負うことに悩む私、綺麗でい続けることだけに価値をおかれている私、体の一部やある才能だけを愛でられる私、他人が持っているものを"持っていない"私などなど。「自分の存在意義が知りたい」、「自分の本質を愛してほしい」と声にならない悲鳴をあげている登場人物が優しくユーモアを交えて描がかれているので救われた。解説の又吉さんの「絶望するな。僕達には西加奈子がいる。」という言葉はまさにその通りだと思う。

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2015/12/03

寓話っぽい不思議な短編集。又吉の書いたコピーの「絶望するな。僕たちには西加奈子がいる」は本当にその通りだと思う。

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2015/11/29

人気作家 西加奈子の短編集。 どの作品もかなり奇抜で、ぶっ飛んでいる。その奇抜さがどうも馴染まず、苦手意識をもってしまった。

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2016/05/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 表題作「炎上する君」。炎上って文字通りのほんまの炎上かいーー!とツッコミを入れ、奔放な想像力に感服してしまう。  「戦中」「学徒動員」というあだ名の浜中と、「戦後」「火垂るの墓」と呼ばれていた私の「大東亜戦争」というバンド、ってもうセンスありすぎ。  しかしこれは美しい恋愛の話である。物語の核心部分に内包された深刻なテーマと笑いが乖離せず一つの物語になるのは西さんの選ばれた才能だと思う、という又吉氏の解説に激しく同意する。彼女の作品を読むたび、ゲラゲラ笑って、そして暖かい気持ちになる。ああ、わたしも生きよう、そんな気持ちになる。  「舟の街」も最高だ。「どうです?エクレアでもすごく見つめませんか?」どういう生き方してたらこんなセリフおもいつくねん。天才。  香箱を作る猫たちを舟に擬えたその街では、自分と空気との境界線がぼやけている。住民は皆自由で、常識的なコミュニケーションはないけれど、それが心地よく安心感のある場所だ。そこでくっきりとした自分を見つけ、また前を向いて生きていける。  感動的に見事な解説を寄せている又吉氏も言っている。 「絶望するな。僕達には西加奈子がいる。」  生きることをまるっと肯定してくれる西さんの作品たちは、わたしにとっても宝物だ。

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2015/10/25

タイトルの炎上する君とトロフィーワイフが印象的でした。炎上する君は恋とは縁遠い女の子二人が恋をする話。トロフィーワイフは最後が印象的でした。初めての西加奈子は短編がいいと思って選びました。同じ大阪なのでなんとなく親近感を持ちました。

Posted byブクログ

2018/04/30

不思議不思議な短編集。 ちょっと難しくもあったけど、えいって本の中に飛び込んでしまうと楽しく読めた。 エクレアでもすごく見つめませんか?って言われたらどんなんなんだろう。素敵な眺めって素直におもえるのかなぁわたし。 西さんって面白い人だなぁ。 また手に取りたい一冊ではあるけれど、...

不思議不思議な短編集。 ちょっと難しくもあったけど、えいって本の中に飛び込んでしまうと楽しく読めた。 エクレアでもすごく見つめませんか?って言われたらどんなんなんだろう。素敵な眺めって素直におもえるのかなぁわたし。 西さんって面白い人だなぁ。 また手に取りたい一冊ではあるけれど、次はどんな時にこの本を開くんだろう。

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2015/10/03

『舟の街』が良かった!「どうです?エクレアでもすごく見つめませんか?」の一言が好き。「あ〜あ、小さな穴がすごくあればいいのに!」っていう寝言とか。

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