間抜けの構造 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
日本語の「間」と言うのは不思議だ。本著で紹介されているのは茶の間、床の間、行間を読む、などなど。空間や時間の漢字に間が当てられているように、間は時空を表す。実に日本人的であると思う。確かに、英語には日本語の間に相当する単語が無いなというのは高校生くらいの時に疑問に思ったのを思い出した。 この本は「間」についての解説本でもあり、ビートたけしさんの自伝的な本でもある。正直言って、世代が違ったのでツービートなんて聞いたこともなかったレベル。だけど、退屈じゃなかった。それはこの本の語り口だったり経験ベースで書いてくれていたからだと思う。 自分は映画が好きだからその章がすごく印象的だった。北野さんの作品は放送当時、アウトレイジがギリ記憶に残ってるくらい。まだちゃんと見れてないけど。間が客観性、主観性、緊張感、緩みなどなど情報を伝える。そのサブリミナル的な映像のトリックを常識にとらわれない形でやれる人ほどいい監督、映画だなあと思う。確かに主人公がよく喋る映画ほど、不思議と共感できないということが多々あるように思う。(これは国に限らず。)例えば映画「パラサイト」、「Joker」、「子宮に沈める」。喋らないわけでも、喋りすぎるわけでも、場面が変わるわけでも、場面が変わらないわけでもない、ちょうどいい塩梅をついている気がする。逆に、「君の膵臓をたべたい」とかは映画ももちろん良かったけど小説の方が良さが出ていたと思う。病態とか恋愛感情とか葛藤とかって想像するから面白さが増大するものだと思うし。 話が脱線したから戻すと、 •間は想像を掻き立てること。 •間は無くても間延びしてもダメなこと。 •間の技術はどんな分野にも応用されていること。 •特に映画は間が勝負の鍵になること。 確かに間は大事だと思っていた。だけどそれが例えばスポーツとか数学とかに応用できるなんて目から鱗だった。 まとまってないけどこれで終わりにします。
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第一章 間抜けなやつら 第二章 "間"を制すもの、笑いを制すー漫才の"間" 第三章 お辞儀がきれいな人に落語の下手な人はいないー落語の"間" 第四章 司会者の"間"を盗めーテレビの"間&qu...
第一章 間抜けなやつら 第二章 "間"を制すもの、笑いを制すー漫才の"間" 第三章 お辞儀がきれいな人に落語の下手な人はいないー落語の"間" 第四章 司会者の"間"を盗めーテレビの"間" 第五章 いかに相手の"間"を外すかースポーツ・芸能の"間" 第六章 映画は"間"の芸術であるー映画の"間" 第七章 "間"の功罪ー日本人の"間" 第八章 死んで永遠の"間"を生きるー人生の"間"
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売れてるだけあって細かいことをいろいろ考えてて凄いと思いました。自分では気が付かないような気づきがあって面白かったです。
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" 最初にXがAをすれ違いざまにダーンと撃つ。それから、そのままXが歩いているのを撮る。それでXはフェードアウトする。 それからは、B、C、Dと撃たれた死体を写すだけでいい。わざわざ全員を殺すところを見せなくても十分なわけ。(中略) これを簡単な数式であらわすと、X...
" 最初にXがAをすれ違いざまにダーンと撃つ。それから、そのままXが歩いているのを撮る。それでXはフェードアウトする。 それからは、B、C、Dと撃たれた死体を写すだけでいい。わざわざ全員を殺すところを見せなくても十分なわけ。(中略) これを簡単な数式であらわすと、X(A+B+C+D)。" P.133 Twitterで、この部分を抜粋して紹介された。 小学生の卒アルで「尊敬する人」に「ビートたけし」と書いた者としては見過ごすことはできない。『座頭市』を最後に監督作品を見ていないとしても、だ。 本書には映画論的なことも書かれている。芸人の道を志したことも、ビートきよしと組むことになったいきさつも書かれている。薄い本だが充実した内容だ。(学校名)石井氏がキャバクラだかソープに通いつめたことにも一行程度触れられている。 主題は「間」だ。「間」は時間と空間のいずれにも用いられる言葉である。映画であればテンポでもあろう。ダイアログでもあろう。なんにつけ説明しすぎの風潮も「間」が悪いものとして取り上げている。 「説明しないとわからんのかね」というふうに受け手の問題として語っているが、作り手側にも問題があると、個人的には感じる。設定語りは楽だよね。楽な方に転がっていくよね。設定を物語の中で表現するのは楽ではないもの。尺とか予算とかあるかもしれないけど、楽しめるものを作ってくれると助かるね。
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「間」とは何か、芸人のエピソードや漫才や映画に対する思いがとても面白かった。 特に漫才における「間」の捉え方はなかなか興味深い。
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人は生まれて死ぬまでの間を生きている。だから何のために生きてるかなんて悩まなくても良い。むしろ今を楽しみ夢中になればいいんだと思う。そんなふうに北野武さんはこの本で言っているように思った。
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やはり「映画の間」を論じた第六章が1番面白かった。 ・映画も間で決まる。 ・ひとつは「時間の流れ」としての間 1秒24コマのフィルムでできているが、編集で「2コマだけとる」ということをよくやる。この感覚は漫才をしているときと同じ。「あ、ここはだるいな」「オチが読まれているな」...
やはり「映画の間」を論じた第六章が1番面白かった。 ・映画も間で決まる。 ・ひとつは「時間の流れ」としての間 1秒24コマのフィルムでできているが、編集で「2コマだけとる」ということをよくやる。この感覚は漫才をしているときと同じ。「あ、ここはだるいな」「オチが読まれているな」というときの0.02秒で切る感覚。 ・ひとつは「空間的」な間 カメラの位置を決める。人によって個性がある。 ・殺陣の間。斬られ役が主導権を握る。 ・脚本の間 構成を因数分解して、説明を省く XがABCDを殺す場合、 XA+XB+XC+XDとはやらない。Aを殺したならば、後はBCDの死体を置く。X(A+B +C +D)だ。そうなれば必然と説明も省けてシャープになる。 ←確かに北野武の作品は大抵こうである。 ・役者も演技で間をとる。 樹木希林なんて、「相手の芝居をつぶす演技」をする。熱演していると、それをはずす。「あんた、さっきからワーワー言っているけどさ」脚本通りでも間を変えるだけで、芝居の印象をガラッと変えることができる。デ・ニーロの二度見。アルパチーノの四度見。 ・「おいらはギャング映画でも暴力映画でも、もうちょっと観ている方は考えた方がいいと思っている。考えさせるためには、余韻や映像の美しさが必要で、そうすると自然に『間』も決まってくる。観ている人を思考停止に陥らせるような映画をつくろうとは思っていない」 ←やはり偶然では、世界に発信できる作品は作られないということだ。 ←ただし、言っていることは正しくても、監督は作品によって評価されるのである。 内容紹介(Amazonより) 見渡せば世の中、間抜けな奴ばかり。どいつもこいつも、間が悪いったらありゃしない。〝間″というものは厄介で、その正体は見えにくいし、コントロールするのも難しい。けれど、それを制した奴だけが、それぞれの世界で成功することができるんだよ――。芸人、映画監督として、これまでずっと〝間″について考え格闘してきたビートたけしが、貴重な芸談に破天荒な人生論を交えて語る、この世で一番大事な〝間″の話。 ● すべての勝負事に必要なのは、相手の〝間″を外すこと ●成功の秘訣は、時代の〝間″をいかに読むか ●政治家はいつからこんな〝間抜け″ばかりになったのか ●〝間抜け″とは、自分を客観視できない奴のこと ●芸人にとって〝間″の良し悪しは、死活的に重要である ●漫才の〝間″をコントロールするのは? ●ディベートの上手い人は、呼吸の〝間″を読むのが上手い人 ●「言いたいこと」は、〝三つ″ではなく〝二つ″に絞る ●映画は、〝間″の芸術である ●説明ばかりで〝間″のない映画やドラマはつまらない ●〝間″とは何かを考えることは、日本人を考えることに通じる ●「〝間″がわかる」「空気が読める」には弊害もある ●あえて意図的に人生の〝間″をつくれ ●どうすれば〝運″や〝間″を味方につけることができるか ●我々の人生は、生きて死ぬまでの〝間″である
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2012年発行の新書。 『間』について。なるほどなぁ、と。 お笑いの『間』って、音楽の『タメ』と感覚似てるよなって思ってたけど、間違ってはいないみたい。 それはタイム感って意味。 タイムの『間』はもちろん、空間の『間』、間隔の『間』…いろんな意味があるんだなぁ。 「間があった...
2012年発行の新書。 『間』について。なるほどなぁ、と。 お笑いの『間』って、音楽の『タメ』と感覚似てるよなって思ってたけど、間違ってはいないみたい。 それはタイム感って意味。 タイムの『間』はもちろん、空間の『間』、間隔の『間』…いろんな意味があるんだなぁ。 「間があったほうが豊かになる」って、そのとおりだと思った。 詰め込んでギスギスせず、『間』を感じて日々を過ごしたいな。
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「2012年に生きている人間が最先端の技術を駆使しても、ほんのわずかな人しか古代ギリシャの問題を解けないのだから、人類全体が進化しているとは言えないよね。大勢の人はそれに乗っているだけ」
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人生 結局 答えのないことの連続よな〜と最後の数ページは納得したけど、この人 新書を書くのは下手だな笑 お笑い芸人の書く文章はそこまで面白くない。これは、特に感覚の話を感覚で語ってて、結局 その感覚はあまり共有されてなくて、間が大事なのは分かるけれど、、ってなった
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