私とは何か の商品レビュー
基本的には、なるほどなあという感じで 納得・目を開かされる部分が多かったけど 後半やや同じことの繰り返しになってきて 読み進めるのが苦しくなったりもした。 一つ気づきがあったのは、 本書のテーマとはややずれるけど、 分人という概念を理解して 何故自分はFacebookが好きじゃ...
基本的には、なるほどなあという感じで 納得・目を開かされる部分が多かったけど 後半やや同じことの繰り返しになってきて 読み進めるのが苦しくなったりもした。 一つ気づきがあったのは、 本書のテーマとはややずれるけど、 分人という概念を理解して 何故自分はFacebookが好きじゃないのか ようやく理解出来たということ。 Facebookの気持ち悪さは本来分人として 学生時代の友人と接する自分やある趣味が好きな自分、 会社員としての自分などは違う自分のはずなのに 実名という一義性をもって全てが紐づかれて 相手に接しながら作られている分人としての自分が その文脈から切り離された形で パブリックに公開されてしまうことにあったんだと気づいた。 そしてそれは、設定で制限・変更できるという問題じゃなくて その設計思想に対する気持ち悪さから来ていたんだなあと。
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仕事をする自分、友達といる自分、ネットゲームで遊ぶ自分、一体どれが本当の自分なのか。その自分が何からできているのか、スッキリわかったように思った。
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http://kumamoto-pharmacist.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-6d46.html
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平野啓一郎『私とは何か』講談社現代新書、読了。分人という概念から人間の基本単位を考え直す。著者が問題にするのは「本当の自分」があるという思い込み。このドクサが生きづらい社会を生んでいる。環境によって分人の比率は変化するし構成比率が個性になる。筆者の経験から語られる優れた現代批評。...
平野啓一郎『私とは何か』講談社現代新書、読了。分人という概念から人間の基本単位を考え直す。著者が問題にするのは「本当の自分」があるという思い込み。このドクサが生きづらい社会を生んでいる。環境によって分人の比率は変化するし構成比率が個性になる。筆者の経験から語られる優れた現代批評。 参考 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33643
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人間を分割不可能な「個人」として捉えず、分割可能な「分人」であると捉え、私たちの周りにある様々な事柄(自分とは何かという問い、恋愛観など)を考え直してみようという内容。 分人という概念を取り入れることで、今までとても難しく考えていた問題が、すっきりと解決されていく感じ。多様化し...
人間を分割不可能な「個人」として捉えず、分割可能な「分人」であると捉え、私たちの周りにある様々な事柄(自分とは何かという問い、恋愛観など)を考え直してみようという内容。 分人という概念を取り入れることで、今までとても難しく考えていた問題が、すっきりと解決されていく感じ。多様化した今の社会において、意識されるべき概念だと思います。 特に分人を通した恋愛観に関しての考えが好きでした。文章も読みやすく、一読の価値ありです。他人に対する考え方も寛容になる気がします。
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individualとはdivideできない,不可分のものという意味。 実際はdividualな存在である。いろいろ分かれている自分の総体?が個人としての自分。統一された自分。「唯一無二の本当の自分」があるという神話に挑戦する。 自己(self)を真実の自己と表出されるペルソナ...
individualとはdivideできない,不可分のものという意味。 実際はdividualな存在である。いろいろ分かれている自分の総体?が個人としての自分。統一された自分。「唯一無二の本当の自分」があるという神話に挑戦する。 自己(self)を真実の自己と表出されるペルソナとしての自己という垂直軸としてとらえるのではなく,自分が関係する人々との間に構成される自分らしさの総体として水平軸でとらえようとする。 他者との関係を絶った自己(self)は社会的生物である人間ではありえないこと。唯一無二の真実の自己があるのではない。関係する相手のとの相互作用によって自己が構成される。唯一無二の真実の自己を探そうとすると,他者との関係をも断ち,自分の中で完結しようとする引きこもり状態になるか,あるいは,自分が知らない他者との相互作用によって新しい自己を作り出すことによってそれを真実の自己と思うようになる。 自分について悩む青年期や対人関係で悩む人にお薦めの本である。 文中にはゴシックで強調されて書かれているとことが散見される。読みづらいのだが,一度読んでからそれを拾い読みするとざっとレビューできて考えを整理できるので便利ではある。
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人間の本質を、一貫した人格を持つ「個人」から、相手や状況によって様々な顔を見せる「分人」と定義し、対人関係から恋愛まで、自己のあり方をあらゆる意味で考え直す本。 人間があらゆる場面で同じように一貫した振る舞いや言動を続けるのは本質的に無理だし、そんな生き方ではトラブルばかりが起...
人間の本質を、一貫した人格を持つ「個人」から、相手や状況によって様々な顔を見せる「分人」と定義し、対人関係から恋愛まで、自己のあり方をあらゆる意味で考え直す本。 人間があらゆる場面で同じように一貫した振る舞いや言動を続けるのは本質的に無理だし、そんな生き方ではトラブルばかりが起こる。相手や場面によって違った顔が出るのは、人として当たり前であり自然。そのことが素直に納得できる。 書いてある通りに受け取って安心するのも良いし、逆に一貫性にこだわってトラブルメイカーの道を進むことで、普通の人とは違う生き方を目指す指針にもなる。 主張への賛否を別にしても読む価値がある本だった。
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現代において、いかに「私」は在ることが可能か、ここ最近の著者の小説のテーマを噛み砕いた本。小説からは想像できないほどに、いい意味でライト。
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歳をとって何となく感じていることが見事に言葉に綴られていて頷きっぱなしだった。スローリーディングの時もそうでしたが平野さんには共感することが多いです。
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人は一面ではなく、他者があって形成され、いくつもの顔を使い分ける。自分とは何かということと他者との接し方で考えさせられた。
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