ソクラテスの弁明 の商品レビュー
ソクラテスが知に真剣に向き合ってたことがわかった。この作品のすべて自分理解することはできなかったけれど、ソクラテスが言っていたように自分が知らないと自覚することが大事だと思った。
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哲学に触れようということで、プラトンのソクラテス対話編の中からソクラテスの弁明をチョイス。予備知識(世界史、哲学)のない状態では本文のみでの理解は難しく、解説を読むことが必須であった。哲学というと一種の自己啓発のようなもので、一定の結論や指針があるものと考えていた。この本では明確...
哲学に触れようということで、プラトンのソクラテス対話編の中からソクラテスの弁明をチョイス。予備知識(世界史、哲学)のない状態では本文のみでの理解は難しく、解説を読むことが必須であった。哲学というと一種の自己啓発のようなもので、一定の結論や指針があるものと考えていた。この本では明確なアクションを示すよりは、自己の無知を認識し、知を探求する(哲学する?)ことを説いているのみであった。
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2021年11月 語り口がドラマチックで、あたかも一人芝居の舞台を観にきたような気分になる。 「神を信じず、若者を堕落させる不正を犯している」ということで告発されたソクラテスの裁判での弁明である。 裁判員裁判の結果、死刑になるわけだが、実のところ証拠不十分である。告発者の言い分に...
2021年11月 語り口がドラマチックで、あたかも一人芝居の舞台を観にきたような気分になる。 「神を信じず、若者を堕落させる不正を犯している」ということで告発されたソクラテスの裁判での弁明である。 裁判員裁判の結果、死刑になるわけだが、実のところ証拠不十分である。告発者の言い分には矛盾が多く、弁明の中でそれが明るみに出る。 なのになぜ死刑になったかといえば「なんとなく嫌な感じがする」からである。この「なんとなく」についてソクラテスは「古くからの告発」として言及している。 この作品は、東浩紀さんの「ポピュリズムとソクラテス」というエッセイで興味を持ち、読んだ。なんとなくで人を殺してしまう大衆の愚かさ恐ろしさ。 ちなみにこの裁判の後ソクラテスは法に従い、正々堂々死刑を受け入れ死ぬわけであるが、アテナイの人々はソクラテスの死後、偉大な知者を不当な裁判によって殺してしまったことを後悔し、告発者たちを裁判も行わず処刑してしまうらしい。恐ろしや。
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初めて読むプラトン 現代語訳のため大変に読みやすい はじめプラトンは、弁論家や実業家達と対話することで彼らに恥をかかせる意図はなく、ただひたすらに真理の追求をしていたのだと主張し、その証明のためにさまざまな例を出している。 しかし途中から真実の追求は神によって下された使命だと論...
初めて読むプラトン 現代語訳のため大変に読みやすい はじめプラトンは、弁論家や実業家達と対話することで彼らに恥をかかせる意図はなく、ただひたすらに真理の追求をしていたのだと主張し、その証明のためにさまざまな例を出している。 しかし途中から真実の追求は神によって下された使命だと論旨を切り替える場面がある。 個人的意見だが、論理的説明では会場の理解が得られず、神という絶対的権威で説得力を持たせようと切り替えたのでは無いかと思った。 人は論理では動かない、ということを改めて感じる構成だった。
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クセノフォンの方も読んでみたい。 この文庫は解説でプラトンの作品が紹介されている。カルデミスとかリュシスとか読む手段ないものか。
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饗宴に続いて読了。 短い話だが読みごたえがある。 ソクラテスの裁判での弁明を弟子のプラトンが著述したもの。 無知の知。死を知らないのに恐れるべきではない。 問答による真理の探究。 死よりも己の信念を貫いたと言えば聞こえはいいが、亡くなったのは70歳だから当時としてはかなり...
饗宴に続いて読了。 短い話だが読みごたえがある。 ソクラテスの裁判での弁明を弟子のプラトンが著述したもの。 無知の知。死を知らないのに恐れるべきではない。 問答による真理の探究。 死よりも己の信念を貫いたと言えば聞こえはいいが、亡くなったのは70歳だから当時としてはかなり高齢という見方もできる。 しかしそれでも文章を通して当時の知識人、哲人の考え方や生き方を知る事ができる貴重な一冊。 kindle unlimited
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まず、告発に対する弁明を「古くからの告発への弁明」と「新しい告発への弁明」に分けた点に素晴らしく驚いた。純粋にすごい。ソクラテスは、裁判における告発者の他に、目に見えない告発者(偏見と思い込みによるもの)を「古くからの告発者」と定義付けて弁明をはじめる。そのうえで「新しい告発への...
まず、告発に対する弁明を「古くからの告発への弁明」と「新しい告発への弁明」に分けた点に素晴らしく驚いた。純粋にすごい。ソクラテスは、裁判における告発者の他に、目に見えない告発者(偏見と思い込みによるもの)を「古くからの告発者」と定義付けて弁明をはじめる。そのうえで「新しい告発への弁明」へと移行していくが、その導入部分で一気にソクラテスの弁明に引き込まれていった。 そして、ラストの裁判後のコメントにおける予言も素晴らしく感動した。ソクラテスに有罪投票をした人々は、ソクラテスの予言どおり、現代の人々にもその「生き方」を吟味され続けている。ソクラテス自身ですらこんなにも永い時代を超えて彼らに仕返しが下るとは思っても見なかったのでは…?何にせよ、ソクラテスかっこいい。 ソクラテスの問答法、そして無知の知。 自分の現状に満足して知識ある者と勘違いをせずに、常に謙虚に生きて、学ぶ意欲を持ち続けたい。 そう思える裁判傍聴体験となった。
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有名な「無知の知」(訳者曰く、この標語は誤りらしいが)として解釈されるソクラテスの弁明部分が読めて、単純にテンションが上がった。
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ソクラテスが法廷で自分の無罪を主張した話、というイメージがあったけれど全く違った。 アテナイの法廷では、有罪か無罪かを決める時と、刑を決める時、2度の投票を行っていた。 ソクラテスは、1度目の投票では有罪になったものの、「無罪の票がこんなに僅差になるとは思わなかった」というとこ...
ソクラテスが法廷で自分の無罪を主張した話、というイメージがあったけれど全く違った。 アテナイの法廷では、有罪か無罪かを決める時と、刑を決める時、2度の投票を行っていた。 ソクラテスは、1度目の投票では有罪になったものの、「無罪の票がこんなに僅差になるとは思わなかった」というところまで持っていけたのに、なぜ2度目では大差をつけて死刑判決になる、というようなことになったのだろうか。 「悪に堕ちるくらいなら死を選ぶ」というソクラテスの言葉からは、生きながらえるために「弁明」したのではないということがわかる。 アテナイの人々に問いを残すことが彼が生きながらえることよりも「善」だと考えていたのだとすれば、大成功だ。2000年以上も後の時代を生きている人間にも問いを残すことができているのだから。 ソクラテスの弁明は、真実にも屁理屈にもどちらにも取れる。「話し方にとらわれないで欲しい」と願っていたが、彼の話し方はもしかしたら、多くの人に不快感を植え付けた可能性もあったのではないかと思う。 彼の言うことは全て真実だと素直に信じてもいいのだろうか。そんな波紋をも残している。 ソクラテスの弁明はとても短いので、これだけの薄さの本であっても後半半分は解説になっている。 その辺りは斜め読みで何となく流れを追った程度ではあるが、本文を読んだ時に湧いた疑問を解消させてくれたことは読後感をある程度スッキリとさせてくれる気がする。
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哲学に触れられる本。 ソクラテス哲学の入門書としてオススメ。 読み始めると一気に紀元前までタイムスリップができる。 こんな奇跡的な体験は初めてである。
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