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光圀伝 の商品レビュー

4.4

379件のお客様レビュー

  1. 5つ

    170

  2. 4つ

    127

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2015/03/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

冲方丁の2冊目。 厚い。そして字が小さい。 読み応え十分、でした。 天地明察で、ちょいちょい出てきた彼。 水戸の黄門様って、こういうことで呼ばれてたのね、というのは納得。 ある本で江戸時代は世界的にも珍しい、一つの支配階級が300年も支配していた例なんだと書いてありました。 だから、支配階級の人は美しく生きるということが何より大切で、恥をかくくらいなら切腹するという文化まで至ったとか。そういうのの走りが、江戸時代の最初、こういう時期に作られたんだな、と思わせられた。 感動ものというより、お勉強本、かな。

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2015/01/18

水戸光圀の人生740ページ。詩文、大義、治世、弔い、弔い、弔い。泰姫が面白かったのに出番が少なかったなぁ(´・ω・) 安井算哲も友情出演。 有名な黄門様時代は全体の3%くらい。印籠もでなければ、介さん覚さんと出歩く描写もないけど、あれってファンタジー? 歴史の勉強半分みたい...

水戸光圀の人生740ページ。詩文、大義、治世、弔い、弔い、弔い。泰姫が面白かったのに出番が少なかったなぁ(´・ω・) 安井算哲も友情出演。 有名な黄門様時代は全体の3%くらい。印籠もでなければ、介さん覚さんと出歩く描写もないけど、あれってファンタジー? 歴史の勉強半分みたいなところがある。「御三家」「後楽園」の語源把握。

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2015/01/14

伝記としてとても楽しめました 最後の方は史実を詰め込んだ感があったし、光圀の周りのメンバーが変わってしまいメンバーのエピソードも少なく徐々に失速して淡々と読み終わりました 最初の方は小説と言う感じでしたが、最後の方は歴史の教科書みたいでした 光圀の、心優しく、熱い人となりと意志の...

伝記としてとても楽しめました 最後の方は史実を詰め込んだ感があったし、光圀の周りのメンバーが変わってしまいメンバーのエピソードも少なく徐々に失速して淡々と読み終わりました 最初の方は小説と言う感じでしたが、最後の方は歴史の教科書みたいでした 光圀の、心優しく、熱い人となりと意志の強さに共感しました 読耕斎の遠慮のない人柄と泰姫の素直で聡明な人柄が好きでした 光圀は良い出会い恵まれ、自分の大義をまっとうし、心安らかに永眠したと思います 羨ましい生き方でした

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2015/01/04

BGMはMichel Jackson 壮大でした。 天地明察の算哲さんも光圀の人生に登場しました。それによって、より人と人との交わりが時空を超えて広がっていくように感じました。 学を追究し、詩で天下を取ることを追求する姿が大きくて遠かったです。 水戸黄門というと、テレビドラ...

BGMはMichel Jackson 壮大でした。 天地明察の算哲さんも光圀の人生に登場しました。それによって、より人と人との交わりが時空を超えて広がっていくように感じました。 学を追究し、詩で天下を取ることを追求する姿が大きくて遠かったです。 水戸黄門というと、テレビドラマのニコニコとしたお爺さんのイメージでしたが、激情家で怪力の者という想像と全く違う姿が面白かったです。

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2014/12/23

★3.5、娯楽作として充分に満足。 戦国時代とは違う人間の様々な闘争を競い合いと捉えて、数多の人物を魅了的に描く。 特に保科正之を主人公にした良い小説を読んでみたい気にさせてくれたなぁ。 ご存知な方にはご教示いただきたいくらい。 さて、「見たことない水戸黄門」との帯、期待して読み...

★3.5、娯楽作として充分に満足。 戦国時代とは違う人間の様々な闘争を競い合いと捉えて、数多の人物を魅了的に描く。 特に保科正之を主人公にした良い小説を読んでみたい気にさせてくれたなぁ。 ご存知な方にはご教示いただきたいくらい。 さて、「見たことない水戸黄門」との帯、期待して読み始めたが、冒頭から何処かで読んだことある筋だなぁ、もしかして忘却してるだけで再読?と思っていたが、吉川英治でしたな。

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2014/11/26

ものすごく読みごたえがあります。 たとえば光圀には兄がいたのに、彼が水戸徳川家の後を継いだこと。 歴史の事実としては知っていたけれど、大事なのは事実を知ることだけではなく、なぜそのようなことになったのか。 事実に関わる人々が、何をどう考えどう生きたのかそこが大事なのだということ...

ものすごく読みごたえがあります。 たとえば光圀には兄がいたのに、彼が水戸徳川家の後を継いだこと。 歴史の事実としては知っていたけれど、大事なのは事実を知ることだけではなく、なぜそのようなことになったのか。 事実に関わる人々が、何をどう考えどう生きたのかそこが大事なのだということを、光圀の生き様を通して描いた小説。 つまり、光圀が編纂を始めた「大日本史」のような、人物本位の歴史小説なのである。 …まあ、歴史小説は、大抵人物本位ではあるけども…。 儒教に傾倒した光圀にとって、兄をさしおいて自分が後を継ぐというのは、義に反することなのである。 「なぜ自分なのか?」 それがわからないから、自分に自信を持つことができない。 常に兄に対してコンプレックスを感じなくてはならなかった少年期。 コンプレックスを抱えたまま文武の才を伸ばしていった青年期。 ひととの出会いに恵まれる。 宮本武蔵。沢庵和尚。山鹿素行。林羅山とその息子林読耕斎。保科正之。藤原惺窩の息子冷泉為景。後水尾上皇。滅亡した明から逃れてきた朱舜水。 なんと才能あふれた人たちが多発した時代であったことか。 詩で天下をとると決めたながらも、次々にやるべきことが目の前にあり、まわり道の日々を送るのであるが、それが光圀を成長させていく。 志半ばで世を去っていく人たちから託された思い。 義に生きる光圀は、それらを受け止めながら自分の道を模索していく。 自分の志と義の一致を求めて。 ことに、終生のライバルであり友であった読耕斎との交流と、正妻の泰姫とのたった4年の夫婦生活が、どれほど光圀の心を開放し、才能を伸ばしたことか。 泰姫と左近の関係は、のちの『花とゆめ』の定子と清少納言に似ている。できた女官と才能あふれ心豊かな姫君。なるほど、ここから発展させたのか。 光圀が誰かを殺害するシーンから始まり、誰を何のために殺したのかを謎としながら進められるので、小説的興味も尽きないで読み進められるのだが、実はここも史実なんですよね。 解釈が通説と逆なのに納得させられる筆力。 いや、これが真実でいいんじゃないでしょうか。 徳川3~5代の時を、光圀と一緒にわくわく過ごした。 楽しかった。

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2014/10/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2014.10.光國は初代水戸藩主水戸頼房の子として生まれる.父からは死人が流れる川を泳いで渡るなど死にかけるほどのお試しを何度もされる.光國は兄ではなく自分が世子になったため兄の子を自分の次の水戸藩主とすることに大義を見いだす.一方,詩歌の天下を取ることを目標に儒学など様々なことを学び,天皇から称賛を得るまでになる.また,史書編纂事業にも力を入れる.兄の息子の綱篠を藩主にしたあと,光圀と名前を変え,若い頃から史書編纂事業を任せていた優秀な紋田夫を綱篠の大老とする.その紋田夫が水戸家から将軍を輩出し,その後に天皇家に大政奉還させることに大義を見いだしてしまい,色々と画策する.仕方なく,光圀は紋田夫を殺めてしまうのだった.面白かった.でも,長い,厚い.上下巻でも良かったのでは?

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2014/10/25

圧倒的。光圀のこと、史書のかとをなにもしらなかった。ドラマ水戸黄門は、この光圀をして生まれるべくして生まれたドラマかも知れないけれど、それ以上に知ろうとしない流れを作ったかもしれない。大政奉還に繋がる筋立ても見事。 いつかNHKに渾身のドラマ化を期待したい。 沖方丁、素晴らしい!

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2014/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

う、悲しい一代記です。こんなにも身近な人を弔い続けるなんて。如在とは言えども、悲しいなぁ。じぶんも40を越えたこの頃、この手の話を読むと、じぶんの身近にもいずれ同じことが、と考えると堪らなく切なくなる。折しも20年来の友人たちとぷち同窓会みたいな感じで会ってバカ騒ぎした後だと、シミジミ。それもまた人生、歴史なのか。 しかし、パワフルな黄門様。TVの介さん角さんでお馴染み水戸の御老公とは真逆の人物像。良く描けますよね。天地明察の登場人物が度々出てきて、話が交差する。 泰姫と読耕斎の死期には号泣。冲方さん容赦ないよね・・・なんて思ったり。 左近もなかなかなかな。光圀公の最後を看取るあたりには、もうね。ハンカチ。 兄、頼重が常に見守ってくれる、そして義を互いに通す。 義。人として、男として、全うしているのか。常に問い続け、あるべき方向に進まないといけない。頭でわかっていてもなかなかできるものではない。 冒頭に始まる、家臣藤井紋太夫刺殺。初めは誰なのかわからないけど、途中からああ、殺されちゃうという流れですが。優秀すぎるのも・・・ですかね。先が見えすぎて大政奉還などと。名かなゾクゾクする展開でした。 次は保科正之伝か。 しかし、またしても電子書籍は残量がわからないということで(ま、ちゃんと見ればわかるのですが)、帰りの電車でさあクライマックス、続きを読むぞと思ったら、2ページで終わっちゃった時のこの何とも言えない、空振り感というか拍子抜けというか・・・

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2014/10/04

天地明察で予感はあったけど、ずいぶんな大作に仕上がったものです。この人のことを書きたくて仕方ないという感情が伝わってくるようでした。

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