光圀伝 の商品レビュー
明るく奔放な、しかし終始陰を背負った物語。 「我が今生の大いなる務めは、弔いの喪主か」という光圀のつぶやきの通り、彼が近しい人を見送り、それを無にしないために大義をみつけ、歴史編纂の大事業へと向かっていく話である。 「天地明察」ほど登場人物がマンガ的だとは、今回あまり感じら...
明るく奔放な、しかし終始陰を背負った物語。 「我が今生の大いなる務めは、弔いの喪主か」という光圀のつぶやきの通り、彼が近しい人を見送り、それを無にしないために大義をみつけ、歴史編纂の大事業へと向かっていく話である。 「天地明察」ほど登場人物がマンガ的だとは、今回あまり感じられなかったが、それでもキャラクターは話に都合よく作りすぎなんじゃないだろうか…泰姫とか。そういうキャラ立てのおかげで快調に読めたというのも、確かなんだが。 でもやっぱり面白かったことには間違いないので、この調子で次は保科正之あたりを主人公に書いてほしい。「マルドゥック・アノニマス」が出た後で。
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- ネタバレ
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読耕斉や泰姫その他個性豊かな仲間(ライバル)たちとお互いに影響を受けながら成長していく姿が良い。 中国の師・舜水と一緒に調理をするシーンがとっても好き! 「天地明察」の渋川春海とのやり取りを、今回は光圀側から描いていて、面白かった。保科正之が大好きだったので、今回もまた出てきてくれてすごく嬉しかった。
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何度も泣きました。ただ、多くの人に読んで欲しい。 光圀公の生き様を知って欲しい。ただ、それだけです。
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今度の時代小説は黄門様。750ページものブ厚さを一気に読ませる筆力に唸らされました。 「天地明察」のようなエンタテイメント性は薄いが、青年時代の「詩で天下を取る」という発想にも唸らされました。 儒学にまつわる蘊蓄も適度に心地良く、ライバルとの友情や妻への愛情など青春な要素も...
今度の時代小説は黄門様。750ページものブ厚さを一気に読ませる筆力に唸らされました。 「天地明察」のようなエンタテイメント性は薄いが、青年時代の「詩で天下を取る」という発想にも唸らされました。 儒学にまつわる蘊蓄も適度に心地良く、ライバルとの友情や妻への愛情など青春な要素もまた好し。そのキャラも際立っていて好し。
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『天地明察』に続く冲方丁の時代小説第2弾。今度の主人公は黄門様こと水戸光圀。光圀の圧倒的な熱量を持つ生き様に圧倒され700ページ超を一気読み。また、彼の人生を彩る他のキャラクターもそれぞれが皆魅力的。個人的お気に入りキャラは読耕斎かな。『天地明察』の1シーンが光圀視点で描かれるフ...
『天地明察』に続く冲方丁の時代小説第2弾。今度の主人公は黄門様こと水戸光圀。光圀の圧倒的な熱量を持つ生き様に圧倒され700ページ超を一気読み。また、彼の人生を彩る他のキャラクターもそれぞれが皆魅力的。個人的お気に入りキャラは読耕斎かな。『天地明察』の1シーンが光圀視点で描かれるファンサービスも嬉しい。
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スルーしてもらってかまいません(笑) うちは昔から大河ドラマを見る家庭なのですが…今、沖方さんの光圀伝が出ているので、(まだ誰も読んでない(笑))それが大河化されたら面白いし、いいよねと、母と妹と私で話ていました。 んで、主人公は誰がやるかって話で勝手に盛り上がり…。 沢...
スルーしてもらってかまいません(笑) うちは昔から大河ドラマを見る家庭なのですが…今、沖方さんの光圀伝が出ているので、(まだ誰も読んでない(笑))それが大河化されたら面白いし、いいよねと、母と妹と私で話ていました。 んで、主人公は誰がやるかって話で勝手に盛り上がり…。 沢村一樹、堺雅人、小栗旬、山田孝之、佐藤浩市… 色々案が出たけど、椎名桔平とかどうかな?? 若いとき→小栗旬、中年→佐藤 浩市 とかさ…って一作品でそんな豪華にできるわけないよね(笑) 光圀伝もマンガ化されて私の好きな作者なので、それもうれしいけど、肝心の沖方さんの原作はやはし格式高い感じで、ちょっと難しそう…。どうやら、光圀は人を何回か殺したことがあるようで、そのへんも奥が深そうです。 ちょうど民放の水戸黄門はやってないし、大河化されたら、水戸も観光客とかで、にぎわうんじゃないかなあ。と、地元民は考えてます(笑) …はい、マニアックでした。
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・・・・・・ やっぱ書けないやレビュー、大作すぎて 断片的にしか知らなかった光圀公の生涯が 本の重さとともにずしりと伝わってきました。 泰姫がステキでした。
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義に生き義に死んだ1人の男。 あまりにも有名なこの男の真の姿を、私たちはあまりにも知らなさ過ぎたのではないか。 水戸光圀、ヒゲと印籠はその一部分でしかない、その当たり前の事実の前に立ちすくむようで。 己の力では抗いがたい「宿命」に逆らうことなく流されることなく。それでいて諦めるこ...
義に生き義に死んだ1人の男。 あまりにも有名なこの男の真の姿を、私たちはあまりにも知らなさ過ぎたのではないか。 水戸光圀、ヒゲと印籠はその一部分でしかない、その当たり前の事実の前に立ちすくむようで。 己の力では抗いがたい「宿命」に逆らうことなく流されることなく。それでいて諦めることを知らぬ男の、まさに「益荒男」の生き様に、今の日本に足りない大切なものを見た気がした。
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水戸光圀って、あの時代劇の水戸黄門様のイメージしかなかったけど、この話の光圀は全く好々爺ではない。何度虎のように「ぬぅ」「ぐぅ」とうめく事か(笑)虎のようにって、どんなや?こんなに必死に生きたら大変やろなー。きっと身近に居たら暑苦しい事この上ない。だけど強烈に魅力的。
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