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光圀伝 の商品レビュー

4.4

379件のお客様レビュー

  1. 5つ

    170

  2. 4つ

    127

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2013/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

テレビのお茶の間に登場する黄門様像とは違いますが、人生をかけて、「義」を全うする光圀の姿が印象的でした。 剣豪宮本武蔵との出会いは死と生と言う事を考えるきっかけになる。林羅山の息子の読耕斎との最悪な形での出会いが生涯の学問の友となるなど露知れず。光圀の生涯でただ、1人の正室となる泰姫との出会い。そして、生涯人生の拠り所となる兄の頼重との幼少期の葛藤。そして、何より大きい存在である父頼房との関係など1人1人の光圀を取り巻く人たちが生き生きと描かれていました。 当然、人との出会いがある以上は、別れもある。特に、読耕斎と泰姫との別れは光圀が泣きじゃくる姿を見て、こちらまで胸を締め付けられました。 泰姫の「わたしが側におりまする」や読耕斎の「たかが世子」と言った言葉がどれだけ、光圀の心を支えていたか二人がいなくなって良く分かりました。 人生は出会いと別れであり、義があるからこそ人と本気で向き合っていける。久しぶりに、量的にも質的にも読み応えのある本に出合えました。

Posted byブクログ

2013/02/02

圧倒的なボリュームで、とても一気には読めませんが、 次へ次へと、一気に読んでしまいたいと思わせる程の、 とても興味深く、とても面白い内容でした。 水戸黄門は、あまりにもTVドラマの印象が強すぎて、 史実にある実績や人物像をご存知の方は少ないのでは、 と思いますが、なるほど、こう...

圧倒的なボリュームで、とても一気には読めませんが、 次へ次へと、一気に読んでしまいたいと思わせる程の、 とても興味深く、とても面白い内容でした。 水戸黄門は、あまりにもTVドラマの印象が強すぎて、 史実にある実績や人物像をご存知の方は少ないのでは、 と思いますが、なるほど、こういう方だったんですね。 もちろん、冲方さんの解釈と脚色によるものですから、 そのまま、まるまる鵜呑みにすることはできませんが、 登場人物各々が、とても魅力的に描かれていました。 ただし、1点。光圀の大志と大義は伝わってきたけど、 作品からのメッセージが、よくわからなかったかな~。 でも、とても読みやすい、面白い歴史小説でした。 作品としても面白かったし、人物としても興味深いし、 何か、じっくりと読書をしてみたいと思われる方には、 オススメしますね。読んで、損はありません。はいっ。

Posted byブクログ

2013/02/02

TBSのドラマによる水戸黄門像に辟易していたのもあり、この小説での光國がとても痛快でした。若い頃の逸話を断片的には知っていたのですが、小説として光國の破天荒ぶりとそうなるまでのいきさつや、彼を支えた人々が「歴史上の人物」以上の存在感をともなって描かれていました。 茨城生まれ&在住...

TBSのドラマによる水戸黄門像に辟易していたのもあり、この小説での光國がとても痛快でした。若い頃の逸話を断片的には知っていたのですが、小説として光國の破天荒ぶりとそうなるまでのいきさつや、彼を支えた人々が「歴史上の人物」以上の存在感をともなって描かれていました。 茨城生まれ&在住の自分には、なじみの深い地名がちらほらでてきたのも嬉しかったです。

Posted byブクログ

2013/01/25

一代記を読むと魂抜かれたようになる……。非常に面白かった。 カリスマ性と義侠心を備えた眉目秀麗の殿様の話とか、単純な骨子だけで既に面白いのだが。 『水戸黄門』でお馴染み、二代目水戸藩主徳川光國の生き様を描いた作品である。ちなみに光圀は隠居語の名前。 初代藩主頼房の三男として生ま...

一代記を読むと魂抜かれたようになる……。非常に面白かった。 カリスマ性と義侠心を備えた眉目秀麗の殿様の話とか、単純な骨子だけで既に面白いのだが。 『水戸黄門』でお馴染み、二代目水戸藩主徳川光國の生き様を描いた作品である。ちなみに光圀は隠居語の名前。 初代藩主頼房の三男として生まれながら、優秀な長男を差し置いて世子に選ばれた光國は、人生の中で何度も「なぜ自分なのか」と問うことになる。自らを不義と考え、懊悩の年月を過ごすが、かねてから儒教の考えを尊び、よく学んだ光國は、その教えの中に自分の大義を見つけ、それを実現せんと決心する。 『水戸黄門』で培われた好々爺のイメージは『天地明察』で豪快な男に取って代わり、また『光圀伝』によって、詩文を究めんと欲した文事の豪傑というよくよく面白いイメージになった。もう白髪をたたえた尉面のようなイメージには戻れない(笑)。 最初のシーンが衝撃的なので、光國が殺戮を繰り返すシーンが度々出るのかと恐々読みはじめたが、思ったより詳細な殺戮の描写はなく、それより精神的な描写が中心でよかった(と、安心できたのは終盤になってだったが。笑)。 この最初のシーンで出てくる名前もまた衝撃的で、いつ現れるのか、現れたらなぜこの人間が、と謎はずっと残る。 心優しい兄頼重、よき同朋読耕斎に、正室泰姫とその侍女左近など、登場人物たちはとても魅力的だ。ちなみにかの有名な宮本武蔵に、同作者の著書の主人公で一躍有名になった安井算哲も登場する。 だが、歴史上の人物である以上、その生死は不条理である。 光圀の交遊関係の広さでは自ずと親しい人々を沢山見送らなければならず、その場面は毎回苦しい気持ちになった。そのせいか為景との邂逅のシーンは輝くように幸せに感じられ印象に残った。 光國と為景の互いの尊敬する気持ちの和やかさに癒され、近すぎる為景を窘めてあげる読耕斎のつっこみに笑った。 登場人物たちの輝きが強ければ強いほど、その灯が消える場面に於ける光國の寂しさを強く感じる。『光圀伝』最大の輝きを放った光圀の灯が消えた時も、たくさんの人がそれを強く心に刻み、悼み、寂しさを覚えたのだろう。 ところで伯叔の兄弟が、伯父・叔父の語源なんだろうと気付いた。光國が、兄と西山に住み暮らすことに憧れた場面は、なんだかむしょうに切ない気持ちになった。 感じたこと全てを書くのは無理なのでここで終わる。

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2013/05/04

私の光圀に対する印象がガラッと変わりました。 テレビ「水戸黄門」は光圀の人生の後半部たった一部に過ぎず、今まで私自身ノータッチだった「水戸黄門様」の正体がわかったような気がします。 どちらかと言えば悪しき人だったというか。 でも光圀の生き方は凄いと思います。私は士気が無いというか...

私の光圀に対する印象がガラッと変わりました。 テレビ「水戸黄門」は光圀の人生の後半部たった一部に過ぎず、今まで私自身ノータッチだった「水戸黄門様」の正体がわかったような気がします。 どちらかと言えば悪しき人だったというか。 でも光圀の生き方は凄いと思います。私は士気が無いというか・・・。 江戸時代は今のように、きちんとした教科書や参考書がなかったと思うのに学問を極め、武術も極め、己の自己コントロールもして・・・ もっと自分の無知さに恥じらいを持って教養を身に着けてることが大切かな、と思います。いや、もっと色々なことに影響されることが大切なのかな。 とにかく、私は光圀の生き方に心を動かされました。

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2013/01/20

今年初の歴史小説。750ページもある分厚い本やけど、一気読みしてしまう位面白い本やった。何回泣いたかわからんくらいええ本です!

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2013/01/21

沖方さんの書いた水戸黄門の話。 長編だが、よくこれだけのページ数で収まったなぁと思うくらい、まとまっており、飽きることなく読める。光圀の人間性が魅力的で、時間はかかるが一語一語しっかり理解して読み、読み終わるのが本当に残念に思うぐらいのもの。話は全く違うもののドラマの水戸黄門を見...

沖方さんの書いた水戸黄門の話。 長編だが、よくこれだけのページ数で収まったなぁと思うくらい、まとまっており、飽きることなく読める。光圀の人間性が魅力的で、時間はかかるが一語一語しっかり理解して読み、読み終わるのが本当に残念に思うぐらいのもの。話は全く違うもののドラマの水戸黄門を見ていた事もあり、その違いも楽しむ事が出来た。ずっと持っておきたい一冊。

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2013/01/19

まずこの本の厚さに尻込みして半分読むのに1カ月かかり、半分過ぎたところで面白くなったので3時間で読み終わりました。 とにかく頭を使って考えることが多く、あっさり読むものではありません。歴史上の登場人物も多くいるので、歴史を勉強してから読んだ方がより面白いと思います。半分からは歴...

まずこの本の厚さに尻込みして半分読むのに1カ月かかり、半分過ぎたところで面白くなったので3時間で読み終わりました。 とにかく頭を使って考えることが多く、あっさり読むものではありません。歴史上の登場人物も多くいるので、歴史を勉強してから読んだ方がより面白いと思います。半分からは歴史っていう感じではなかったので私でも楽しめました。

Posted byブクログ

2013/01/19

ようやく読み終えました。 光圀、なんて恰好いい人間なんだろう‼ 歴史的な細かな部分が勉強不足で読むのに時間がかかりましたが、登場人物がみんなとても魅了的でした。

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2014/01/14

最期が少し駆け足だったけど、幼少からとても読みごたえがありました。どのキャラクターも魅力がありましたが、泰姫が素晴らしい。

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