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光圀伝 の商品レビュー

4.4

379件のお客様レビュー

  1. 5つ

    170

  2. 4つ

    127

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

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2013/04/24

重量感のある本だったので、飽きずに読めるか心配だったが、最後まで楽しめた。徳川光圀というと『水戸黄門』の知識しかなかったが、本書を通して一生を知り、とても親しみが湧いたし、勉強になった。作者の光圀への愛情が伝わってきて、読後の満足感が大きかった。

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2013/04/24

水戸光圀、水戸黄門として現代の我々に親しまれている好々爺な人物像とはかけ離れた、彼の剛毅なひととなり、濃厚な人生が、強烈な熱意を持って描かれていて、光圀と著者の熱意に引きずられるようにして読み耽った。古き悪しき習慣に縛られず、今でいう行政改革のような英断をする一方で、親しき者たち...

水戸光圀、水戸黄門として現代の我々に親しまれている好々爺な人物像とはかけ離れた、彼の剛毅なひととなり、濃厚な人生が、強烈な熱意を持って描かれていて、光圀と著者の熱意に引きずられるようにして読み耽った。古き悪しき習慣に縛られず、今でいう行政改革のような英断をする一方で、親しき者たちとの別れに苦しめられる光圀に魅力を感じた。歴史編纂を成す光圀の言葉どおり、歴史を記すことは連綿と続く、人の一生の繋がりを知ることだと改めて意識した。この作品はエンタメ的に魅力あるストーリー仕立てに上手くまとめられていて、「天地明察」同様、歴史を知る一端となる点でもいい作品だと思う。

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2013/04/20

徳川光圀と言う人を堪能した。 幼き日から、藩主となり、そして退くまでの光圀の喜び悲しみ、そして野望、葛藤が生き生きと描かれていた。 また光圀の傍に纏わる人達も、光圀の人生に重要な役割を果たしていた。 そんな様子を丁寧にじっくりと味わった。 詩歌、史書などと、光圀の学問に対する探...

徳川光圀と言う人を堪能した。 幼き日から、藩主となり、そして退くまでの光圀の喜び悲しみ、そして野望、葛藤が生き生きと描かれていた。 また光圀の傍に纏わる人達も、光圀の人生に重要な役割を果たしていた。 そんな様子を丁寧にじっくりと味わった。 詩歌、史書などと、光圀の学問に対する探求心も深く伝わってきた。 史書に拘った人が、後の水戸藩の運命を知ったらさぞかし面白かったろうと思った。 “連綿と続く、我々一人一人の、人生である” 最後の一節が全てであると思う。

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2013/04/13

これは凄い。つけられるなら6つ星以上つけたい。個人的には、天地明察は、あんまりだったのだけど、光圀伝は本当に傑作だと思う。改めて、天地明察も読み直してみたい。

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2013/04/13

750ページを越える大作だったが、前に読んだ「天地明察」に比べると展開が地味で今ひとつ。一月以上かかってようやく読了。

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2013/04/11

光圀の豪快さと話の持って行き方の上手さに最後まで引っ張られて楽しめた。「天地明察」と多少リンクあり。

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2013/04/06

「天地明察」に比してこちらは「人道明察」とも言うべき作品。主人公の光國(光圀)だけでなく、他の登場人物もキャラが立っている。理想の君主に取り憑かれ「暗黒面」に入ってしまう藤井紋太夫が痛々しい。 映像化するなら映画より大河ドラマのように1年かけてじっくり作り込んだものが見たい。

Posted byブクログ

2013/05/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「義公」徳川光圀の一生をかけた義の追求の物語。  物語の中心は、彼が水戸家の跡継ぎ(世子)になった理由、そして冒頭の老中刺殺に至った彼のいきさつ、そのふたつの謎を解くものである。ある意味壮大なミステリーだ。彼の思う「義」は今の日本人には通用しない道理かもしれない。それでも彼の生い立ちがそうさせたと言うことを思い知らされる。彼の苦悩がぎりぎりと弓を引くように読者を追い立てるのである。  兄でなく、自分が世子だと言うことに常に疑問を覚え、犠牲になった兄や、世子とした父への想いなどに駆られて生きてゆく光圀。学問、詩作を通じて浄化し、盟友やよき配下、配偶者にも恵まれ、徐々に自分の生きる道を見出し、ねじれた世継問題を元に戻そうと試みる。しかしそこに、信頼し慕った者のさまざまな死があり、彼を奈落の底へ突き落とす。  それでも尚、彼を駆り立てるのは義への道であった。師や朋友、妻の言葉を胸に、学問や政治、将軍に対しても自らの力で切り込んでいく。その迫力や不動の信念。それ故に、自らの希望であった紋太夫を切らねばならなかった苦渋の選択が悲しい。最後に左近の膝で息を引き取るラストに、安堵の吐息を漏らしたのは私だけではなかろう。  私のように、天地明察を読んで、光圀伝を手にした方は多いと思うが、恐らく半分は脱落するのではないかと思われた。確かに算哲や保科正之も出てくるし、その他にも助さんやら風車の八七とかのモデルかなと思う方が出てきたりと、いろいろお楽しみは盛りだくさんなのだが。清々しい前作に比べ、この作品、特にはじめの方は重く難解である。子供に屍の川を泳がせる、斬首した頭を持って来させて杯にするとか、おどろおどろしい部分もあって、読むのにエネルギーがいる。実際私も時間がかかった。でも読んで何度も泣き、充実した読後感を味わった。ある程度まで進むと、まるで勝手に櫂が動く舟に乗せられているように、ぐいぐいと動かされていった。 *    *   *   *   *   *   *   *  かなりの余談ではあるが、私は茨城在住である。高校の時、文化祭の視察で水戸一高にお邪魔したとき、はじめて「水戸」の洗礼を受けた。多くの県立高が制服の中、水戸一高は私服で、また学生の考え方や教師の学生への対応が柔軟なのである。自分の高校のありきたりの文化祭が恥ずかしいほど、気概に満ちていた。その後仕事で水戸に1年在住したが、水戸の文化や学問に対する考え方は他の茨城の都市に比べて数段上の気がした。当時は県庁所在地だから、と思っていたが、光圀伝を読んで考え方を改めた。たぶん、これは光圀の遺産なのだ。光圀の死後かなり経ってからではあるが、斉昭が総合大学の礎である弘道館を開き、偕楽園を作り、蕩々と続く、彼の志なのだ、と。もちろん光圀伝がどこまでフィクションか史実か、というところはあるけれど。今年偕楽園で見た梅はまた別の感慨があった。また水戸を訪れて、彼の痕跡を探したいと思う。できれば徳川ミュージアム、西山荘にも行きたいけれど、この書き方だとどうやら予約が必要なのでしょうか。 http://www.tokugawa.gr.jp そして光圀や朱舜水の墓は非公開なのですね。 http://www.kadokawa.co.jp/mitsukuniden/blog/

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2013/03/27

大河ドラマを丸々一年分いっきに見てるみたいな 重厚感、満足感。 最初は難しさに「やばい、、、この厚さ無理かも・・・」って思ったけど、 そんなの一瞬。すぐにわくわくして心躍った。 読み終わりたくない!光圀をもっともっと知りたい!って欲求が沸いてった。 どんな感想を書いていいかわ...

大河ドラマを丸々一年分いっきに見てるみたいな 重厚感、満足感。 最初は難しさに「やばい、、、この厚さ無理かも・・・」って思ったけど、 そんなの一瞬。すぐにわくわくして心躍った。 読み終わりたくない!光圀をもっともっと知りたい!って欲求が沸いてった。 どんな感想を書いていいかわからないくらい胸いっぱい。。。 哀しさってこんなに色々あるんだなぁ。 物語を読んだというより、1人の一生を知ったみたいな感覚。 これって一言じゃ表せないような人のいろんな感情がつまってて、気づかされることがいっぱいあった。 どこまでが史実に基づいていてどこからがフィクションなのか詳しくはわからないけど、 光圀という人物が過去にいたという事実を、こうやって私が知ることが出来ていること。 それは故人にとっても私にとっても素晴らしいことだなって思った。 過去を知るのも喜び、未来へ託すのも喜び。 時代時代にスタンダードから外れることを『おもしろい』って思える人たちがいて、 壊して変化を起こして、でも生涯を掛けても足りなくて。。。 期待して次の世代に託してくれてきたからこそ今の日本があるんだろうな~ そんな繋がりが今の世の中にもあるのかな? 図書館で借りて読んだけど、文庫化待てないので買います! もう一回じっくり読みたい!

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2013/03/25

思ったより重く長くて読むのに時間がかかったが、歴史背景も含めて楽しく学べた。どのあたりが小説オリジナル要素なのかイマイチわからないくらい自然に読めた。 光國/光圀の周囲の皮肉・軽口を叩ける人物が多くてどいつもこいつも魅力的だった。特に左の字! ひとつ気になったことは終わりにあ...

思ったより重く長くて読むのに時間がかかったが、歴史背景も含めて楽しく学べた。どのあたりが小説オリジナル要素なのかイマイチわからないくらい自然に読めた。 光國/光圀の周囲の皮肉・軽口を叩ける人物が多くてどいつもこいつも魅力的だった。特に左の字! ひとつ気になったことは終わりにあとがきと参考文献がなかったが何か例示するものはなかったのだろうか。せっかくだからこの時代について更に何か調べ読みしたくなった。(もちろん未読の天地明察は読みたいリスト入りしました!)

Posted byブクログ