光圀伝 の商品レビュー
徳川御三家の二代目水戸光國(のちに光圀)の生涯を描いた作品です。武断政治から文治政治へのターニングポイントを歴史的背景として、光圀がどのように人間的な成長を遂げていったかに着目しています。青春小説であり、成長小説であり、儒教思想に触れることができる教養小説の側面もありますね。
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B++ 天地明察がよかったから 光圀公の人生について、これでもか!と驚嘆するほど、掘り下げて書いたお話。 圧巻の一冊。 一つ一つの言葉の言い回しにセンスを感じる。そして、それが600p強も続く。面白さがずっと続く一冊だった。
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事情から一気読みしたけれど、ちょっとしんどかった。 『天地明察』程の引き込まれ感はなかったということかな。 とても似通っている。 同じ世界、重なる時代を描いているのだから、悪くはない。 しかし、話の構造や展開までそっくりな気がした。 『天地明察』スピンオフ小説といった趣か。 こ...
事情から一気読みしたけれど、ちょっとしんどかった。 『天地明察』程の引き込まれ感はなかったということかな。 とても似通っている。 同じ世界、重なる時代を描いているのだから、悪くはない。 しかし、話の構造や展開までそっくりな気がした。 『天地明察』スピンオフ小説といった趣か。 これは作者が意図したものなのか、それともこれでしか書けないのか。 今後の作品によるな。 光圀という人物像を想像するには、良かった。 ご老公にだって、幼少時代があり、青春があり、野望があった。 多くの生と死を送るのは、長く生きるものの宿命だ。 紋太夫の抱いた義は、衝撃的だった。 水戸藩が後の世に果たした役割を思い、 光圀が産み落とした大きな歴史の種を思わずにはいられない。 先達がいて、自分が成長し、そして後身が生きていく。 歴史とはそうしたものの重なりで、人の生は連綿と続いていくということか。
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三男でありながら後継ぎになった苦悩 そして、大義のために生きた光圀の一生を魅力的に書かれていて 大変面白く読みました。 太平の世になってからの武士のあり方 家を継ぐという考え方。義への探求心 まだ医療が発達していない時代の病気の怖さ さまざま人たちとの別れ などなど。 いろいろ...
三男でありながら後継ぎになった苦悩 そして、大義のために生きた光圀の一生を魅力的に書かれていて 大変面白く読みました。 太平の世になってからの武士のあり方 家を継ぐという考え方。義への探求心 まだ医療が発達していない時代の病気の怖さ さまざま人たちとの別れ などなど。 いろいろ興味深い読みごたえもあった。 それにも増して テレビでの黄門様とはひとあじ違った 光圀の魅力が存分に味わえ、泰姫、兄上、左近、読耕斎、 武蔵、保科正之等々、とても魅力的な人物がたくさんでてきて おもしろかった。 最後、お互いの義のためにたもとを分かつことになった心を許した家臣を 打つのはお辛いことだったでしょう。
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ちょっと読みにくかった…。 泰姫が好きでした。 左近が好きでした。 女の人の生き様がいい。 天地明察書いて、光圀さんを書きたくなったのかな。 今度は保科さんとか書くのかな。
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何故この世に歴史が必要なのか。 生涯を賭した「大日本史」の編纂という大事業。大切な者の命を奪ってまでも突き進まねばならなかった、孤高の虎・水戸光圀の生き様に迫る。 『天地明察』に次いで放つ時代小説第二弾! 。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・ H25.4.13 読了 ...
何故この世に歴史が必要なのか。 生涯を賭した「大日本史」の編纂という大事業。大切な者の命を奪ってまでも突き進まねばならなかった、孤高の虎・水戸光圀の生き様に迫る。 『天地明察』に次いで放つ時代小説第二弾! 。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・ H25.4.13 読了 前半は宮本武蔵や沢庵和尚、後半は天地明察の登場人物、保科正之が出てくる。この本のおかげで私の中にいたバラバラな人物たちが、大きな厚みとなってひとつになった。 もやが晴れたような、視界がクリアになったような気分で、とても気持ちがいい。 物語としては少し長くて(でも、ひとりの人の生涯を描くには必要な長さなのだと思うのだけれども)、読み終えるのに苦労した。連休になってから読めば良かったかも。 それでも続きが気になって、手に取ってしまうよな物語でした。 エピソードとしては、泰姫とのやりとりや、子たちに田植えや織物をやらせるところが良かった。 最後の紋太夫のところには本当に惹きつけられた!そういう考えに行き着いたからなのかぁ…。 光圀もすごく良かったし、読んで良かったと思える本でした。
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光圀の大義と紋太夫の大義 「天地明察」以来のウブカタさん。「光圀伝」という名前から、助さん角さんが出てきて「ひかえおろ〜!」というのを想像していたワタシは内容が難しいのにビックリでした。 前作はそのつもりで読み出しましたが、本作は心構えが違います。京都から光國のお嫁さん「泰姫」が...
光圀の大義と紋太夫の大義 「天地明察」以来のウブカタさん。「光圀伝」という名前から、助さん角さんが出てきて「ひかえおろ〜!」というのを想像していたワタシは内容が難しいのにビックリでした。 前作はそのつもりで読み出しましたが、本作は心構えが違います。京都から光國のお嫁さん「泰姫」が嫁いできたころからだんだんと面白くなりました。光圀の大義と紋太夫の大義、後々に迎える明治での大政奉還を思うと複雑な気分になりました。 助さん角さんのモデルや天地明察の安井さんも登場し、読み終えてみれば面白い作品でした。
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天地明察に次ぐ冲方丁の時代小説二冊目、とうとう読み終わりました。今まで抱いていた水戸黄門様とあまりに違い、驚きでしたが感動しました。この本のおかげで江戸時代に興味を持てました!
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光圀伝読みおえた。751ページの大作で、かつ読書スランプということもあり、読み終えるのにほぼ1週間費やした。予想していたとおりの頑固爺の生涯だね。こういう爺さんは、どんな時代にも、どんな世界にも、必ず実在する。正直言って、彼の大義にも、頑固ぶりにも、たいして感銘を受けなかった。た...
光圀伝読みおえた。751ページの大作で、かつ読書スランプということもあり、読み終えるのにほぼ1週間費やした。予想していたとおりの頑固爺の生涯だね。こういう爺さんは、どんな時代にも、どんな世界にも、必ず実在する。正直言って、彼の大義にも、頑固ぶりにも、たいして感銘を受けなかった。ただ、そいう時代を生きた人なんだね、そういう人物に江戸庶民が喝采した時代だったんだね、と。それだけ。 さて、今から予想しておこう。ここ数年のうちに、冲方 丁は、保科正之を主人公にした作品を書くことでしょう。
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水戸の黄門様こと、光圀の生涯を描いた話。 「なぜ自分が世子なのか」 三男に産まれながらも世子となった光圀が 様々な苦悩を乗り越えて水戸の藩主となるまで 不義を義に立ち返らせるまで がおもしろかった。 後半は、近しい人がばたばたと亡くなり 然したる変化もなく長く感じられた。 ...
水戸の黄門様こと、光圀の生涯を描いた話。 「なぜ自分が世子なのか」 三男に産まれながらも世子となった光圀が 様々な苦悩を乗り越えて水戸の藩主となるまで 不義を義に立ち返らせるまで がおもしろかった。 後半は、近しい人がばたばたと亡くなり 然したる変化もなく長く感じられた。 「天地明察」を読んだときは 光圀カッコイイなーと思ったが 「光圀伝」を読むと 光圀の兄頼重や保科正之がすごく気になった。
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