ツナグ の商品レビュー
ツナグにお願いしてまで、会いたいと思う故人がいないことが幸せなのか、今までそんな出会いと別れにめぐり合わないでいるのをさみしく思うのか、少し考えてしまった。
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【きっかけ】 映画の予告を観て。 映画も観たいけど、先に読みたい!! 【読書中】 途中なんとなく展開や伏線が見えた気がして、また話の流れが繰り返しになり少しダレる。 後半からグイグイと世界に引き込まれまれる。 私は、まだまだ甘かった。 後半の纏め方がキレイで、小説家ってすごい...
【きっかけ】 映画の予告を観て。 映画も観たいけど、先に読みたい!! 【読書中】 途中なんとなく展開や伏線が見えた気がして、また話の流れが繰り返しになり少しダレる。 後半からグイグイと世界に引き込まれまれる。 私は、まだまだ甘かった。 後半の纏め方がキレイで、小説家ってすごいなぁと。 予告を観たから、登場人物がみんな俳優さんになってしまったのが少し残念の様な、でもみんなイメージ合ってるから許せるような。 【感想】 この作品が映画化に向いてる気がするのは、 最初に予告を観たからか。 それとも、生と死というテーマより、ツナグという仕事のファンタジー性を感じてしまってるのか。 会いたい人も思い浮かばず、人の死にどこか熱くなれない私は、きっと文章の流れに乗って上っ面だけを読んだのだと思う。 どっぷりハマれなかった自分を幸せにも思い、また寂しくも思う。 この本で泣く日に、本当にこの話の底の訴える事がわかるのかな。 来て欲しくない様な気がするその日。
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死者と残された生者を一晩だけ会わせるお仕事 「ツナグ」に関するお話。 死者と会うというトンデモな設定ではあるけれども 多用はできないので悪用も難しい。 それでも、この話に登場する依頼者4名は皆 死者と会うことで何かしら得るものを得て 普段の生活に帰っていく。 「死者に会う」設定そのものはファンタジーでは ありがちかもしれないけれど、 この作品の良いところは もしもツナグが実在する場合、どのような人が利用するか、 そして死者を含めた利用者がどのような心情で やりとりするかをリアルに 書き込めているところだと思う。
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死者と再開させてくれる。生きているうちに一度だけ。それを信じて探せば叶えてくれるツナグ(使者)に会える。会いたい死者がOKを出せば会う日を設定してくれる。 アイドルの心得/長男の心得/親友の心得/待ち人の心得/使者の心得 探し出して使者と会うことを希望した人たちと、使者をする...
死者と再開させてくれる。生きているうちに一度だけ。それを信じて探せば叶えてくれるツナグ(使者)に会える。会いたい死者がOKを出せば会う日を設定してくれる。 アイドルの心得/長男の心得/親友の心得/待ち人の心得/使者の心得 探し出して使者と会うことを希望した人たちと、使者をすることになる彼の話。 今までの生き方に向き合うこと。これからの生き方を見つめること。そこにはプラスもマイナスもあって絶対は無い。 今の私には会いたい死者はいないけれど、そんな気持ちになる時が来るだろうか?
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彼女の作品を読むといつも安心する。 彼女の作品にはいつも根底に愛がある。 陳腐なものではなく想像を絶する大きな愛。
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やっぱり辻村さんは読みやすいしサクサク読めたけどこの作品は好みじゃなかったかなー。 映画化もされ、評価もよかったから期待しすぎたのか、淡々としすぎだし「死者に会える」というテーマにしては軽すぎて残念。
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一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。 紀伊国屋のランキングで1位だったので買ってみた。サラサラ読めて、最近増えた東京出張の新幹線の中で読了。 心の支えだった突然死したアイドル、癌告知出来ないまま逝った母親、嫉妬心から殺意を抱いた親友、失踪した婚約者...
一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。 紀伊国屋のランキングで1位だったので買ってみた。サラサラ読めて、最近増えた東京出張の新幹線の中で読了。 心の支えだった突然死したアイドル、癌告知出来ないまま逝った母親、嫉妬心から殺意を抱いた親友、失踪した婚約者にそれぞれ会いに行く生者たち。それぞれの思いを抱えた満月の夜の邂逅までとその後…。 巧いこと組み立てられていて、最後の「使者」自身の話まで含めてきれいに纏まった話なんだけど、私には今いちガツンと来なかったのは何故。 最初のお話が浮世離れしているせい、ふたつ目の話があまりにベタなせい、それぞれのお話の結びがもうひとつ締まらないせい、死者が一人しか会えない生者にこの人を選んだ訳が気になるせい、わたしとあらしはアクセントが違うせい…? まあ、良く分んないんだけど、例えば「親友の心得」でも、壮絶な話で印象に残るけど、良くも悪くも少女漫画っぽくって、こういう設定のお話だけに、出てくる人たちの人生はもっと現実感溢れていたほうが、話の深味というのは引き立つような気がします。 本筋とはあまり関係ないけど『世の中が不公平なんて当り前だよ。みんなに平等に不公平』には深く頷いた。。。
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一生に一度だけ死者に会えるとしたら、誰と会うだろう。そもそも会ってどうするんだろう。死者とあって話したいこと、したいことって真剣に考えるほどなにもないような気がします。そして、死んだ自分に一生に一度しかない機会をつかってくれる人はいるだろうか…。アイドルと会うことを選んだ平瀬愛美の気持ちも、そして見ず知らずの一ファンのために一度きりの機会をつかってしまう水城サヲリの決断は意表をついたようで、納得させるだけの根拠と、人間の孤独を突きつけられた第一章でした。 第三章は女の怖さを見せつけられました。親友を傷つけてでも主役を手に入れたいっていう願望は、一人の男性を得ることで人生が決まってしまう女の性なんでしょうけど、結果に対する罪悪感と親友を失った喪失感はさすがに大きくて、結局告白できないままでした。伝言は結局二人の女の子を救ったのでしょうか?鹿鳴館の幕が下りたあともステージに居続ける嵐の、御園の分も演じきろうという罪悪感から吹っ切れた思いと、親友を失った姿を表していたと思います。あそこはやっぱり歩美と会って話しをして欲しかったですが、恋が始まってしまいそうで、それだと供養にならないか。 第四章は一番すきなお話でした。携帯小説っていう感想もアリでようけど。日向キラリは明らかに偽名。ホームレスなのも見え見え。家出少女?借金漬けにされて風俗店かヤクザのところから逃げてきた?やっぱり美人局?それにしては2年は長すぎる。純情可憐の演技は女なら一生続けることも可能だし、やっぱり騙されていて、ほかに男がいて、そっちへ戻ってしまった?戻って殺された?罪悪感から自殺した?などいろんなことを想像しましたが、なんか、誰も悪い人がでてこなくて、ほっとするような結末でした。遺品のポップコーンカップは泣けます(T_T) ここだけのために映画がみたくなりました。 使者は、霊界と現世をツナグ、人間とは別の存在だと思っていたら、第三章では思いを寄せられていた同級生をツナギ、第三章では依頼人に説教する、人間らしい面がでてきて、え、っと思っていたら、最終章で明かされる意外な真実。息子夫婦の無残な姿をみても、母親としての悲しみや人間として恐怖より、使者の責任が優先され、まず鏡の隠匿と使者の継承がなされる。そういう視点でみると、つまらないと思っていた第二章の「長男」とはを語る章は伏線として重要な役割を果たしていたんですね。
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いままで読んだ辻村深月とは違う気がした。登場人物の全てを描こうとするのではなく、軸足を動かさずに描いてる。人の死を扱っていながら、暗さを引きずらなかった。まあいつも通り、登場人物の人生を抱え込めるだけは描かれていると思う。 1,2,3,4章はつながっていないように思えたが、最終章を読んで歩美くん行動のつながりが良く分かった。 以前立ち読みで1章だけ読んだと思う。その時感じたことと、最終章まで読んで感じたことは完全に別物であろう。
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内容(「BOOK」データベースより) 一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員…ツナグの仲介のもと再会した生者...
内容(「BOOK」データベースより) 一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員…ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。
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