ツナグ の商品レビュー
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辻村さんの作品は「冷たい校舎~」を読んで、 とにかく長いという印象でそれ以降読んでいませんでした。 今回は単行本が出た時から「死んだ人に一度だけ会える」という設定に惹かれていて、文庫版を購入して読みました。 正直とてもよかった。 今までの印象はくどくどしている感じというものだったけど、 本作は連作短編の形で一つ一つで登場人物が限られてくるので、 あっさりと小気味よく進んでいけました。 そして最後に全体像を俯瞰できたうえでツナグの核心に近づく展開で感動し、楽しめました。
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辻村さん久しぶりに読んだ。冷たい校舎を考えると、優しくて暖かい部分が全面に出た作品だったなー。何度か泣いた。 映画の告知で見ただけなのに桃李くんと樹木希林の存在感がありすぎたww
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面白いですね。久しぶりにガツガツ読み進めた本かもしれないです。 使者(ツナグ)の男の子と、依頼者たちのお話。 使者とは、あの世にいる人間とこの世にいる人間を一晩だけ会わせる、その仲介役。 黄泉返りちっくです。古い?笑 会ってよかったと笑う依頼者もいれば、一生償えない罪を追うものもいる。 だけど、きっと、そこには確かに死者の物語が息づいてる。 物体は消えても、魂はそこにある。時々言われるその言葉はきっと、各々の記憶に、心にいるからじゃないのか。 そう思いました。ありがちかもしれないけど。 自分、これ好きです。
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終わり方がよかった。 自分がもっと年をとって、 今より死を身近に感じる時が来たとき、 誰に会いたいと願うんだろう? そんなことを考えながら読んだ。
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依頼者側の話から使者の話へ変化していくのは面白かった。 使者が遠い存在からどんどん近くの存在に変わっていくのが好印象だった。 また使者も両親に逢うのかと思っていたら、ある意味期待を裏切るようなストーリー展開で、最後は推理小説のようだった。
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これぞ辻村深月の真骨頂。 ひとつひとつのエピソードがしっかりと深く、そして最後には見事な伏線回収。何箇所か泣きそうになった。 これは名作。文句無しの☆5。
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オムニバス形式のように見えるが、すべての章がこの「ツナグ」に欠かすことのできない、必要な物語である。最終章では見事に、視点を変えてすべての物語を活かし結論に向かっている。 オムニバス形式のようにみえる、というのは、長編好きの私にとって弱味でもある。ひとつの章を読み終えると、満足...
オムニバス形式のように見えるが、すべての章がこの「ツナグ」に欠かすことのできない、必要な物語である。最終章では見事に、視点を変えてすべての物語を活かし結論に向かっている。 オムニバス形式のようにみえる、というのは、長編好きの私にとって弱味でもある。ひとつの章を読み終えると、満足して、集中が途切れてしまうのだ。ともすれば、そこで読むのを辞めてしまってもおかしくないような。加えて言うなら今作は死を描いているのだから、そりゃあ気も滅入ってくる。それでも結末まで読み切らせることこそが、辻村作品の魅力を示しているのだろう。 今作で描かれたのは、「"答え"が存在しない(またはそれをわかり得ない)ことにおいての、"答え"の出し方」ではないだろうか。その答えは他の誰でもなく、自分の、自分だけのものでいいし、そうあるべきで、客観性すらも優先されなくて良いのだと思う。それは揺るがない強さに結びつく。しかし、得ることはなんとも難しい。(またプラネタリウムのふたごに言葉を借りるが、)騙される才覚がある私のような類の人にはきっと、特に。これではいけないとわかっていても、どうにも四方は高い壁に囲まれ、道は存在しないと疑うすべもなく納得してしまう。それでも、私の望む姿はそうではない。その実感と決意を、「ツナグ」にもらった。
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ツナグが依頼を受けた人達のエピソードが幾つか続くと思って読み始めたら、一話ごとに変化して行ってツナグ自身の事に繋がっていくのが意外でどんどん読み進められた。 思いやりも大事だけど口に出して伝える事 相手を信じる事も大事だなと再認識(^人^)
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久しぶりに本読んで泣いたな。 やっぱり恋愛系がちょっと入ってるとうるっとしやすいよね。 心が洗われるような優しい気持ちになれるような話だった。
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映画を観る前に原作を読みました。どんどん話に引き込まれて映画も楽しみになりました!!私はおばちゃんに会いたい。
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