サエズリ図書館のワルツさん(1) の商品レビュー
最近頓にkindleが欲しいです。 部屋の本棚から本が溢れ、乱雑に部屋の各所、あるいは段ボールの中に積まれた本を見ると悲しくなります。……読んだ本はすでに私の一部だから。こんな気持ちになるくらいなら、物体としての本は必要がないのではないか、それがkindleが欲しくなった理...
最近頓にkindleが欲しいです。 部屋の本棚から本が溢れ、乱雑に部屋の各所、あるいは段ボールの中に積まれた本を見ると悲しくなります。……読んだ本はすでに私の一部だから。こんな気持ちになるくらいなら、物体としての本は必要がないのではないか、それがkindleが欲しくなった理由です。私も自分の図書館が欲しい。 私と同じく本を愛するワルツさんには共感する部分もあるのだけど、ワルツさんの愛からはもっとたくましくて太々しい印象を受けました。羨ましいような、恐ろしいような、でも少し空虚なような、不思議な人です。 たとえkindleで読むようになったとしても、私はそれを本と呼びます。私の記憶回路ですから、私の一部なんです。
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紅玉いづきは相変わらず素晴らしい物語を私達に届けてくれる。 電子書籍がいくら主流になろうともやはり紙の本、ですね。
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電子書籍がもてはやされ、紙で作られた本が廃れてしまった世界けげ現状では、まだ紙で作られた本が頑張っていますが、近い将来本当に廃れてしまうのだろうか?! 私はやっぱり紙の本が良い。 手触りしかり、暖かみしかり。
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早く2巻。早く2巻。紅玉さんのは前にデビュー作を読んだことがあるのだがなかなか入っていけずだった。しかし、今作はすっと入ってきた。どこか優しく暖かい話。そして本好きのための本かと。難しい本読んだあととか心が落ち着くので良い。 そして紙の本を愛してやまない自分としてはこの本の世の中...
早く2巻。早く2巻。紅玉さんのは前にデビュー作を読んだことがあるのだがなかなか入っていけずだった。しかし、今作はすっと入ってきた。どこか優しく暖かい話。そして本好きのための本かと。難しい本読んだあととか心が落ち着くので良い。 そして紙の本を愛してやまない自分としてはこの本の世の中にみたいにはならないことを祈るばかりである。電子書籍など認めない。雑誌とかはいいと思うけど紙でできていないといけないのだ。 ただ、何が起きてあのような世の中になったのか説明がなさすぎるのはイカかがなものかと思うのだが。
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紙で作られた本が、とても高価で貴重なものになってしまった現在。 そんな状態で紙の本を貸し出ししている図書館。 私立である図書館の責任者は、年若い女性。 こういう時代が来そうだな、と思いながら読んでいましたが 途中からおかしいな、と。 戦前戦後、という事は、何かしら起こった後、の...
紙で作られた本が、とても高価で貴重なものになってしまった現在。 そんな状態で紙の本を貸し出ししている図書館。 私立である図書館の責任者は、年若い女性。 こういう時代が来そうだな、と思いながら読んでいましたが 途中からおかしいな、と。 戦前戦後、という事は、何かしら起こった後、の模様。 単に電子辞典が復旧した未来、ではないようです。 読み進めるうちに、もしや彼女は…と思ったのですが 単に脳内に、という落ち。 色々ヒントは出ていたというのに、まったく気がつかず。 確かに、電子は持ち運びが便利ですし、薄いですし ものすごく便利だと思います。 けれど、ページをめくるあの楽しさや、次へ進む高揚感。 見たい所だけを再びみる、という作業は難しいかと。 それ以前に、今のこの状態だけみても 贅沢だ、と思います。
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近未来なのか、何か大きな事故があり、 本が貴重になった時代のお話。 私自身、本の電子化が何かと気になっていた矢先に読んだので、何だかドキッとしてしまった。
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読書や本に対する思い入れというのは、いつ発生するのか。いままで読んで感動させてもらったり、わくわくさせてもらったりした楽しい記憶や、本を読んだ時に無意識に体験した雰囲気が頭の片隅に残っていてノスタルジアを起こさせるのか。そんな風に本に対する思い入れを強く感じている人には特に共感で...
読書や本に対する思い入れというのは、いつ発生するのか。いままで読んで感動させてもらったり、わくわくさせてもらったりした楽しい記憶や、本を読んだ時に無意識に体験した雰囲気が頭の片隅に残っていてノスタルジアを起こさせるのか。そんな風に本に対する思い入れを強く感じている人には特に共感できる作品だと思います。
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“「ワルツさんがいなければ、わしらはこんなにも本は読めなかった」 愛おしそうに広げた本をなぞりながら、岩波さんは言う。 「感謝せねばな」 そうですね。心の底から、上緒さんは同意する。それから、「今日借りる本を探してきます」そう言って、立ち上がる。 別れざま、「上緒さん」と岩波さん...
“「ワルツさんがいなければ、わしらはこんなにも本は読めなかった」 愛おしそうに広げた本をなぞりながら、岩波さんは言う。 「感謝せねばな」 そうですね。心の底から、上緒さんは同意する。それから、「今日借りる本を探してきます」そう言って、立ち上がる。 別れざま、「上緒さん」と岩波さんが呼び止めた。 振り返ると、岩波さんは顔を上げて。 「よい読書を」 そう言うから。 「はい」 上緒さんも笑って、同じように、言葉を返した。 「それでは、よい読書を」”[P.90_第一話 サエズリ図書館のカミオさん] 「第一話 サエズリ図書館のカミオさん」 「第二話 サエズリ図書館のコトウさん」 「第三話 サエズリ図書館のモリヤさん」 「第四話 サエズリ図書館のワルツさん」 本が貴重なものになってしまった未来。 4話目で、未来の暗さが突き刺さる。 “茶目っ気をもって片目をつむって、ワルツさんが言った。 「返さないなら、取り返しにいきますよ」 忘れないで下さいね。とワルツさんは言った。 「わたしはこの図書館の特別探索司書。あなたがサエズリ図書館の本を持つ限り、地の果てであっても追い続けます」 そうして銃の形を、くるりと自分の、こめかみにあてて。 「この図書館の本は、すべて。わたしのものなんですから」 その言葉に、森屋さんはわずかに、なにかに気づいたように目を見開いたが。 上緒さんに促され、車に、乗り込む。 ブルーの車が、動き出す。”[P.207_第三話 サエズリ図書館のモリヤさん]
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今から少し先の未来の、本を巡る、優しい物語。こんな未来は嫌だなあと思いつつも、そんな中でも本を愛する人がいることに、ほっとする。
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とても大事なことを言っているということはわかるんだけど、 そのテーマに特に目新しいことは無く、 登場人物も典型的。 文体もやけに甘ったるく、一般本としてはどうなのかと思う。 素敵なイラストと栞ひもに★2つ。
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