百年法(下) の商品レビュー

山田宗樹【著】

2015/10/05

まったくもって骨太だね。
この構想、想像力すごいとしか…。
人間の生き死にが終始関わってくるだけに、読むのに体力はいりますが、それを上回る好奇心やドラマ展開があるので一気に走り切ってしまいます。
こんなことが現実に起きたら「自分ならどうするだろう」としばし考えてはみるが、やっぱりわからねぇ。

2015/09/12

いやあ長い。
いやこの本が長いんじゃなくてこの本で流れる時間が長いということですよ。
上巻で最初かっこよかった遊佐さんがかなり落ちぶれた感があったのだが、やはりちゃんとかっこよくなって復活しました。
牛島大統領もちゃんとしめてくれたし。
マア偶然というものにかなり左右された感もあったけど、国を思い国民を思い最後までまっとうな政治家として責任を果たした遊佐さんに脱帽です。
つか、人間は生まれて死ぬ。
どんなに科学や医学が発展してもこれだけは避けてはいけない道なんだなと。
死ぬまで生きる。
これが人間の使命。

2015/08/22

おもしろかった。
荒唐無稽でありながら、最後まで楽しく読むことができた。
最後に、１００年の若さを放棄することで、国としての若さを取り戻したことにグッとくる。

2015/08/18

なるほどね。そうきますか。
自分がもしもこの共和国国民の立場に立たされたら、自分の命を自由に生きようとするか、それとも次の世代のために犠牲を払うか。考えさせられる。

SMOCCに国民がみなかかるというのは上巻ですでに気づいていたし、ケンが国のトップに立つであろうことは途中で気づいていたので、全体的に大きな動きがあったというわけでもないけれど、でも最後の選択肢には考えさせられる。

2015/07/06

【カドフェス】上下巻共に面白かった。百年法をめぐって政治や経済、HAVIを受けてから新たな病気を発症する人が増えている問題、人々の暮らしの変化など最後まで目が離せない展開で読む手が止まらなくなるほどだった。特に首相、大統領とHAVIを受けずにありのままに年を重ねているケンが主張は違うが国のために尽くす姿が印象に残った。SFでありながら現実社会で起こっているでろう問題も見受けられ、生と死の考え方とは何かが伝わって来る。最後のケンの主張はドラマ的だが、国の将来を託す若者に対するメッセージを感じられた。

2015/06/06

フィクションで、ここまで楽しませてくれて満足の上下巻だった。

若い状態で生き続けられる事が医学的に可能になった。しかし、見た目は若くても、中身は年老いた人たちで溢れかえり、若者の就職先も無く混乱が始まった。政府は100年法という、100年生きた人達が自ら命を絶つ法律を施行しようとするが…

長く生きれるに越した事はないが、生きる事の意味を考えさせられる作品だった。

2015/06/01

途中から反発する市民を排除しようとする流れに
あれ!?何のお話でしたっけ??とちょっと読書速度が失速してしまいましたが…最後まで面白く読了。
希望の持てる結末に安堵と、色々と考えるものがありました。
近未来の話を描きながら、本筋は今の日本の抱える問題に鋭くメスを入れてくる！
山田宗樹さん はじめましての作家さんでしたが、他作品も読んでみたくなりました。

2015/05/28

上巻は面白く、いろんなことを考えさせられた。では下巻もと期待をしていたのですが、残念ながら私の中では「あぁ早く終わらないかなぁ」でした。

不老不死、わーい素晴らしい！と人々は喜んでHAVI受けたけど、あとから判明する様々な問題。そこは神様の領域だと思う。人間はさわっちゃいけない部分じゃないかなぁ。既に医療の発達によって、けっこう長生きできるようになってるんだし、もうあんまり欲張らなくてもいいんじゃないかなぁ・・・。

私はへそ曲がりなので、たぶんHAVI受けないと思う。だいたい100年生きるなんて長すぎる。あぁでも死ぬ時は痛くないように、苦しくないように逝かせてほしい。

2015/05/18

上巻を一気に読み終え、下巻を楽しみにしていました。私が普段読むジャンルとは違っていたし、登場人物が多いので、あれ？これ誰だった？なんてことになってしまいそうで、下巻も一気に読みました。ラストは、ちょっと予想通りでしたが、面白かったと思います。恐ろしい設定の世界でしたが、終わりがあるからこそ大切に生きられるということですね。

2015/05/08

老化を止めるウイルスを使い、不死の体になった人類。しかし、百年後には死ななければならないという法律をつくる。この法律に関連し、様々な人の思い、エゴが溢れる世界。現在の社会問題を元にしたSFという感じ。考察が深く、読み応え十分。