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岸辺の旅 の商品レビュー

3.5

97件のお客様レビュー

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2024/06/18

読み終わってからずっと心に残ってる。 ずっと一緒にいたい、それが叶わないことが分かっていても、望んでしまうのはわがままなのだろうか。

Posted byブクログ

2023/12/24

ふたりでいるのに重い寂寞感が漂う。不安や哀しみや心の揺れ動きは、旅を続けるうちに消えたのか、諦めがついたのか。それでも寂しさは癒えない気がする。

Posted byブクログ

2023/02/21

” でももしかしたら、したかったのにできなかったことも、してきたことと同じくらい人のたましいを形づくっているのかもしれない。” 表紙がすてきで購入。 とても静かな作品。ときどき息をのむような美しい表現が、水面に反射しているようにきらっ、きらっとひかる。

Posted byブクログ

2023/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三年前に失踪した夫との再会。 死者の話は悲しい。今にも実体を失って消えてしまうのではないかと気を揉む妻の切実さがよく伝わってきた。 死んだ夫と二人で足跡を辿る、こんな切ない旅があるだろうか。その先に別れが待ち受けているのを意識しながら二人を見守るのは、胸が引き裂かれそうだった。そこには透明な愛だけがあって、二人がずっと一緒にいられればいいのにと願わずにはいられない。 死者が生者の中に紛れて仕事をしたり物を食べたりしているのは不思議な感覚だった。でもそうだったらいいなと思う。世界との別れにだって納得する時間が欲しいから。 印象的な、口ずさみたくなるような文章がいくつもある。その中でもラストの1、2ページがとても好き。ヤコブの梯子が見える海で、二人熱いコーヒーを飲んで……こんなに静かで美しい別れのシーンがあるなんてと、うっとりしてしまう。そして渡り鳥が飛び立つシーンをそこに持ってくるのがつらい。それだけで、優介が去り瑞季も前に進まねばならないと分かる。儚いけれど二人が在るべき場所へ向かったのならそれが一番良いのだと思う。

Posted byブクログ

2022/06/26

映画になっていたんですね。テレビでこの映画を観てから本へ。映画では深津絵里さんと浅野信忠さんが主人公。静かに静かに物語が進みます。 最後の最後、二人がどうなったのかどうしても思い出せなくて本を読んだのですが、、、明記はないんですね。 もしも死んでしまった人に会えるのなら私も会い...

映画になっていたんですね。テレビでこの映画を観てから本へ。映画では深津絵里さんと浅野信忠さんが主人公。静かに静かに物語が進みます。 最後の最後、二人がどうなったのかどうしても思い出せなくて本を読んだのですが、、、明記はないんですね。 もしも死んでしまった人に会えるのなら私も会いたい。

Posted byブクログ

2022/06/21

終始「水」のイメージを強く感じた。 水のように一箇所に留まらず、流されるように旅を続ける瑞希と優介。瑞希の、優介に会えた嬉しさよりも、優介がまた居なくなるかもしれない恐怖が強く感じられて、ずっと光の届かない海底にいるような、ゆらゆらと揺れるような話。

Posted byブクログ

2022/06/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ようやく再会できた最愛のひとは、果たして私の知ってるあのひとなのか。 水の中をゆらゆら揺れるふたりの関係。姿が掴めない夫の輪郭のなさ。 そこに戸惑いつつも、新たに関係をつむぐふたり。きっと、夫と妻の立場が逆だったらこうはいかないだろう。瑞稀の愛と芯の強さ。 大切な人を亡くした人なら、誰しも幾度となくもう一度会えたら、と思うだろう。夫と旅をする彼女は、羨ましくも映る。 そして、タイトルの秀逸さ。「岸辺の旅」 岸辺は、水と陸地の境にある場所。物語は、その分け隔てられた存在であるふたりが「岸辺」のようにその境が揺れながらでも隔てられていることが印象的。 ひとつに、生と死という隔たり。 瑞稀があちら側にいってしまうのではないか。それが彼女の望むことだと思う。それでも、いくら死の淵に行きかけても彼女は必ず生きる。 これからも生きていくんだということに、著者は読者へ試練であり、希望を与えているように感じた。この終わり方で良かったと思いたい。 さらに、夫婦という存在の隔たり。夫婦という決して血はつながらないのに、最も近しい存在のふたり。 隔たりと強調しつつも、この作品で生と死は親しい。死は忌み嫌うものではなく、もしかしたら本当に死者も生きている人みたいに過ごしているのかもしれないなと思わせる。 あと、出てくる食べ物が非常にリアル。美味しそう。生と死をテーマにした話なのに緩やかで、ファンタジー要素が強いのにリアリティを感じるのは登場する食べ物のおかげだろう。どんな状況にあっても、死者も生者も腹は減る、その愛おしさ。しらたま、鍋、餃子、ロールケーキ、、たべたい。 時間をかけて読んだ。  

Posted byブクログ

2022/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長く失踪していた夫がある夜不意に帰ってくる。 ただしその身は遠い海底で蟹に喰われたという。 ------- 大切な人を突然失ったら、突然でなくても、、、 亡くなった人にもう一度逢いたい、もう一度話をしたい、そんな気持ちになった人なら共感できるでしょう。

Posted byブクログ

2022/03/14

居なくなった優介に全く共感が出来ず、半分で読むのを辞めてしまった。もう少し心に余裕があるときに読み直したいと思う。輪郭のないあやふやさを感じる物語。

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2022/02/27

ふわふわと漂うような小説。死んでいるのが分からず働いている新聞屋さんと出会ったり、現実の世界を旅しているのか、死の世界を旅しているのか分からなかったがある農村で旦那の死に憑かれた女を助けた事で現実を旅している事がわかる。 不思議な物語で、最後はどうなったのか分からない終わり方をし...

ふわふわと漂うような小説。死んでいるのが分からず働いている新聞屋さんと出会ったり、現実の世界を旅しているのか、死の世界を旅しているのか分からなかったがある農村で旦那の死に憑かれた女を助けた事で現実を旅している事がわかる。 不思議な物語で、最後はどうなったのか分からない終わり方をしている。

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