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戦後史の正体 の商品レビュー

4.3

220件のお客様レビュー

  1. 5つ

    90

  2. 4つ

    68

  3. 3つ

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2013/08/14

アメリカとの関係をめぐる「対米追随路線」と「自主路線」の変化を見て、日本の戦後史の一側面を語る。「米国は米国の利益しか考えていない」と元外務官僚の著者はばっさりと切り捨てる。その論拠は今までの政争には常に「米国」「経済」「マスコミ」の関与が大きかったという。日本の終戦記念日は8月...

アメリカとの関係をめぐる「対米追随路線」と「自主路線」の変化を見て、日本の戦後史の一側面を語る。「米国は米国の利益しか考えていない」と元外務官僚の著者はばっさりと切り捨てる。その論拠は今までの政争には常に「米国」「経済」「マスコミ」の関与が大きかったという。日本の終戦記念日は8月15日だが、それは終戦記念日であって、敗戦記念日ではない。日本人はこうして自らの目をごまかしている、という視点から物語は始まる。日本の戦後史はアメリカとの関係を切り捨てることはできない。常に対米追随と自主路線のせめぎ合いで、そして、その結果はアメリカの利益によって簡単に移ろっていく。

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2013/08/07

本書は日本の『戦後史』における『最大のタブー』とされる『米国からの圧力』について触れたものです。『陰謀史観』という声があったりもしますが、それが果たして本当かどうかは、各個人が判断して頂きたいのです。 本書を読もうとしたきっかけは『AERA』にて孫崎氏の特集が組まれたからで、彼...

本書は日本の『戦後史』における『最大のタブー』とされる『米国からの圧力』について触れたものです。『陰謀史観』という声があったりもしますが、それが果たして本当かどうかは、各個人が判断して頂きたいのです。 本書を読もうとしたきっかけは『AERA』にて孫崎氏の特集が組まれたからで、彼もまた、外務省から『パージ』された官僚だということを知ったことでした。防衛大学に出向し、二度と外務省には戻れなかったのだそうです。 本書ではされる戦後史の中でも『最大のタブー』とされる現在に至るまであの手この手で受けてきた『米国からの圧力』について記されております。同じく外務省出身で作家の佐藤優氏によると『陰謀論だ』ということでばっさりと切り捨てていたことを思い出しますが、イランを支持する孫先氏とイスラエルに近い佐藤氏が現役時代にかなり方針をめぐってやりあったというエピソードからも、我々にはうかがい知ることが出来ない『確執』があるのでしょう。 構成は以下のようになっていて、 目次 はじめに 序章 なぜ「高校生でも読める」戦後史の本を書くのか 第一章 「終戦」から占領へ 第二章 冷戦の始まり 第三章 講和条約と日米安保条約 第四章 保守合同と安保改定 第五章 自民党と経済成長の時代 第六章 冷戦終結と米国の変容 第七章 9・11とイラク戦争後の世界 あとがき 戦後史というのも様々な解釈が出来るんだな、ということがよくわかりました。 ただ、ここに書かれていることを要約すれば、アメリカのいうことに追従する政治家の政権は長続きもし、官僚も出世が『保証』されていますけれど、逆に言うことを聞かずに独自の路線を歩もうとしたり、アメリカ様の気分を害した人間は容赦なくあらゆる手段を使って『排除』されますよ。というまさにミもフタもないようなことが延々と書かれていて、最後のほうになると、正直、活字を追うのが辟易してきました。 個人的には外務省内で行われていた『しがらみ』についてはよくわかりませんけれど、ぜひ孫崎氏と佐藤氏には『ニコニコ生放送』などの公の場で無制限一本勝負の公開討論などをやっていただきたいものであります。世界情勢がますます混迷を深める中で、過去を振り返っておくという意味では役に立ちましたが、『ひとつの意見、参考程度に』というある種の『醒めた』視点も持ち合わせていないとこの本は『読まれる』可能性があるな、とは感じてしまいました。

Posted byブクログ

2014/01/13

【コメント】 日本が辿ってきた戦後史を「米国からの圧力」を軸に振り返る という意味で参考にはなる。ただ・・・ *** この本の政治的な意図? この書籍は表向きは、アメリカからの圧力を問題視しているだけ である。が、読者の気持ちを反米の方向に傾けることは間違いない。 そして、この...

【コメント】 日本が辿ってきた戦後史を「米国からの圧力」を軸に振り返る という意味で参考にはなる。ただ・・・ *** この本の政治的な意図? この書籍は表向きは、アメリカからの圧力を問題視しているだけ である。が、読者の気持ちを反米の方向に傾けることは間違いない。 そして、この書籍の目的が「日本への脅威の対する警鐘」だと するならば、公平にみて今現実に目の前にある脅威は、中国が 日本に行っている主権の侵害(尖閣問題)のほうだ。 何故このタイミングで?というのが気になる。 *** どういう立場の人が発信しているのか考慮すべき。 著者は、外務省国際情報局長や防衛大学校教授の経歴をもつ。 鳩山由紀夫元首相の設立した東アジア共同体研究所の所長。 鳩山氏は国益に沿わない言動が目立つ(友愛の海発言、 日米同盟に亀裂を入れた、南京で謝罪...など)し、孫崎氏も同様に 国益に沿わない発言(尖閣や竹島問題について)をしている。 *** やっぱりプロパガンダ この本は、中国の日本にたいする脅威(領土的野心、または 人民の不満を逸らすための反日姿勢)が増していく中にあって、 日米同盟に亀裂を入れるものなのではないかな。 【内容】 「米国からの圧力」を軸に日本の戦後史を語っている。 特に高校生でも読めるように配慮しているとのこと。 日本の対米政策を、追随路線と自主路線を軸にして、 終戦~911・イラク戦争(鳩山首相)あたりまでにかけて、 日本がたどった道のりが見えてくる。

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2013/08/01

戦後に作られた憲法を改正する現在の政治の動きから、戦後の日本がどのようにアメリカの影響を受けてきたかを学びたくなり手に取る。 外交官である作者が、日本の政治家と米政治家の動向を戦後直後から現在までの国際情勢の動きと照らし合わせている。 特に冷戦時の沖縄の米軍基地の利用、湾岸戦...

戦後に作られた憲法を改正する現在の政治の動きから、戦後の日本がどのようにアメリカの影響を受けてきたかを学びたくなり手に取る。 外交官である作者が、日本の政治家と米政治家の動向を戦後直後から現在までの国際情勢の動きと照らし合わせている。 特に冷戦時の沖縄の米軍基地の利用、湾岸戦争やイラク戦争への日本の自衛隊の手配要請、米軍基地や戦争に対する日本の資金提供要請、TPP参加問題などに触れている。 これらの中でアメリカは戦後から現在まで、自国の利益に基づいて日本との政治的な関わりを決定し、それらを行う上で武力、工作などあらゆる手段を駆使していることをまず歴史から再び知ることができた。 特に本書では、日本の政治家の対米従属路線と対米自立路線の動きを比較し、アメリカの利益に損なう自立路線のたくましい政治家を妨害するために日本の内部(労働組合、政治家、マスコミなど)に献金、圧力、提言を行い他国の政治の主導権を握る歴史的な事実を扱っており、アメリカに対する見識が大きく変わった。 私たちは教科書の内容からも自虐史観を植え付けられており、米軍に対しては比較的親近感を持たされ、アメリカに従属することがよしとする風潮があるとも思いつつある。 もちろん現在はアメリカだけでなく中国や韓国、アジア諸国との関わりも重要になっている点からも見落としがちではあるが、本書では尖閣諸島の問題に火をつけたのは国際情勢の流れと日本に対する報復としてアメリカがあいまいな態度をとったことという記述があり、特に衝撃を受けた。 またこれらのアメリカの動きから自立していく動きをする対米自立路線を掲げる政治家が少なく、それらを邪魔するのは日本の政治家、マスコミ、各種団体であることに非常に恐怖と焦りを覚えた。 日本はアメリカの財布でもなければ敵国でもない、しかし同盟などといった都合のよい表現を使い自国の利益に基づいて自国の価値観を強いるということは歴史から見ても悲惨な末路に向かうだけである。 自国の資産は自分たちで守るべきであり、自国の決定を他国の方針でなにも考えずに決めてしまい都合のよいように扱われることは決してあってはならない。 偏った表現も確かに多いが、現在の若者に対しては新たな視点を与えてるというためにはこれぐらいの表現でもこの手の本はよいのではないかと思い★5。 日本の若い学生がこういう本を読むべきだと思う。非常におすすめ。

Posted byブクログ

2013/07/31

米国は世界をどう動かしていくかという明確な戦略がある。日本の戦後史は米国からの圧力を前提にしないと本質が見えない。 戦後の日米関係で同盟が維持されているわけが無い。そのときの世界の状況によって歩になったり飛車になったりする。 米国に追従するか、どこまで独自の価値を貫けるかを追求...

米国は世界をどう動かしていくかという明確な戦略がある。日本の戦後史は米国からの圧力を前提にしないと本質が見えない。 戦後の日米関係で同盟が維持されているわけが無い。そのときの世界の状況によって歩になったり飛車になったりする。 米国に追従するか、どこまで独自の価値を貫けるかを追求するという2つの価値がある。昔の外務省は後者の思想だった。 米国から嫌われているだけで外務官僚は重要なポストから外される。 国際政治の多くは謀略によって動いている。 チャーチルがチェスの名手の様に何手も先を読んでいるのに日本の軍部は願望をもとに都合の良い様に述べているに過ぎない。 9月2日の降伏文書に記載されていたのは「連合国最高司令官の命令には全て従う」8月15日を終戦としているのは9月2日の降伏という現実から目をそらすため。 吉田茂はマッカーサーの上級奴隷、下級奴隷に対して忠実に命令を実行していた。夜な夜なウィロビーに会っていた。吉田は自主独立を装う様に振舞っていた。保守本流はこの追従米国路線を受け継いでいる。 米国は終戦以前から統治をスムーズに行うために天皇の責任を問わないことに決めていた。 日本が第二次世界大戦で受けた経済的な打撃は25.4%。 占領軍の第一の目的は日本の非軍事化。米国の日本への基本方針は日本が侵略した国の生活水準を上回らないようにすることなどとても厳しい態度だった。 日米安保条約は日本では吉田首相ひとりで、アメリカは4人が署名している。全てお膳立てが決まっていたから。 ソ連崩壊後の脅威は日本に移った。

Posted byブクログ

2013/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

書評で読んで図書館で予約したのだが,あまりに待ちが多いのと,楽天のポイントが溜まっていたので,楽天BOOKSで購入。2013/07/16到着

Posted byブクログ

2013/07/11

正にこのような本が読みたかった、と思わせる本であった。僕らはあまりに戦後史を知らなさすぎる。存命の政治家だったり、アメリカへの配慮かも知らないけど、あまりに表層しか学校では教えてくれない。テストにも出ないから、学ばない。 でも、それもこう言った本を読むと教えなかった理由がよく分か...

正にこのような本が読みたかった、と思わせる本であった。僕らはあまりに戦後史を知らなさすぎる。存命の政治家だったり、アメリカへの配慮かも知らないけど、あまりに表層しか学校では教えてくれない。テストにも出ないから、学ばない。 でも、それもこう言った本を読むと教えなかった理由がよく分かる。知られたくない歴史だからだ。対米追従外交も戦後の叩きのめされた状況であれば仕方ないが、何度か(特に初期)路線を見直せるタイミングがあった。そこで、どうして転換できなかったんだろうか? 歴代の総理大臣がどういうスタンスや政治理念で何をやって、どうして職を辞することになったのかがよく分かった。おもしろかったよ。 しかし、この孫崎さんがこないだの鳩山、尖閣日本が奪った発言を肯定しているのが信じがたいです。親中→反米→自主路線って事で評価されたんだろうか?

Posted byブクログ

2013/07/09

これを全部信じてはいけない。この人は尖閣を中国のものだと言ってるような人だ。テレビを見ると孫崎氏の言い方は、中国はこんなことを行っているということを知るべきだと断言しない言い方をしている。わざとね。 そもそも何も新しいことなんて書いてなかった、前から知られていることを取り上げてい...

これを全部信じてはいけない。この人は尖閣を中国のものだと言ってるような人だ。テレビを見ると孫崎氏の言い方は、中国はこんなことを行っているということを知るべきだと断言しない言い方をしている。わざとね。 そもそも何も新しいことなんて書いてなかった、前から知られていることを取り上げているだけだ。 本当に警戒しないといけない。

Posted byブクログ

2013/07/07

いわゆる常識とは違う視点での記述。その視点で振り返るといろいろと説明もつく。嫌米なのか。でも結局、親亜(親中)なら、結局これも怪しい。 ・占領期・占領後を通じて吉田茂は外相・首相を歴任した。占領期は米国の間接統治。そこで選ばれた人間が占領後も日本のトップだった。 ・米国に貸してい...

いわゆる常識とは違う視点での記述。その視点で振り返るといろいろと説明もつく。嫌米なのか。でも結局、親亜(親中)なら、結局これも怪しい。 ・占領期・占領後を通じて吉田茂は外相・首相を歴任した。占領期は米国の間接統治。そこで選ばれた人間が占領後も日本のトップだった。 ・米国に貸しているいるカネは日本のものだと、あなたは本気で思っているのですか。 ・占領期以降、日本社会のなかに「自主派」首相をひきずりおろして、「対米追随派」にすげかえるためのシステムが存在する。 自主派:重光葵、石橋湛山、芦田均、岸信介、鳩山一郎、佐藤栄作、田中角栄、福田赳夫、宮沢喜一、細川護煕、鳩山由紀夫 対米追随派:吉田茂、池田勇人、三木武夫、中曽根康弘、小泉純一郎、海部、小渕、森、安倍、麻生、菅、野田

Posted byブクログ

2013/07/07

日本の戦後史を読み説く上で「対米従属路線」対「自主独立路線」の対立、という考え方で話していた。 内容が難しいそうだが、歴史が詳しくない私でも理解できるわかりやすさで 書いている。 この本を気に戦後史の本を読み漁っている。

Posted byブクログ