戦後史の正体 の商品レビュー
恐ろしい本です。小沢さんが何度も検挙され、福田さんがいやいや、辞任したことが、納得できます。正義を失ったアメリカのTPPに騙されてはいけません。プラザ合意の二の舞です。
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断片的に知っているつもりの話が通史として知ることができた。 『米国の基本政策は「第2次大戦中、日本が占領した国の水準を上回らない」ようにすることだったのです。』 朝鮮戦争が勃発せず、この基本政策がもう少し継続されていたら日本はどんな国になっていたんだろうか、そんな思いに駆られる。...
断片的に知っているつもりの話が通史として知ることができた。 『米国の基本政策は「第2次大戦中、日本が占領した国の水準を上回らない」ようにすることだったのです。』 朝鮮戦争が勃発せず、この基本政策がもう少し継続されていたら日本はどんな国になっていたんだろうか、そんな思いに駆られる。 ちょっと前にNHKで放送されていた「吉田茂」を見た後だったので見る角度によってこうも違うもんだなと思う。 福田康夫元首相についての論考が非常に新鮮。
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高校生にも分かる様な戦後史の本を目指した、という本作は、大変読みやすく、また多くの驚きに満ちた名著だ。 基本的な理解としての、”日本の主要な政治家には「対米追従」か「独自路線」の二つしかない”というものと、”米国の日本に対する考え方はその時によって変わるが、基本的には米国の利益...
高校生にも分かる様な戦後史の本を目指した、という本作は、大変読みやすく、また多くの驚きに満ちた名著だ。 基本的な理解としての、”日本の主要な政治家には「対米追従」か「独自路線」の二つしかない”というものと、”米国の日本に対する考え方はその時によって変わるが、基本的には米国の利益のために決まる”という、言われてみれば至極もっともな事が、多くの事例により描かれており、大変よく分かる。 吉田茂や福田康夫のエピソードなどに関しては、一般に知られているイメージからかなり異なる印象を受けた。 2012年末の総選挙および都知事選挙は、過去20年に渡る日本の景気低迷をどう浮揚させるかだけでなく、今後数十年に渡る人口減少・高齢化にどう対応するかといった、国の形を決めて行くものであるから、慎重に考えなければならない。そういった意味では、本書の最終部に書かれているTPPの記載は、もっと掘り下げて読みたかった気もする。 現在の日本人のメンタリティとして、中国や東南アジアの人々よりも欧米人の方が近いから、この本で描かれているような状況は今後も変わることはないと思う。でも、米国が唯一の超大国である時代ももしかしたらそう長くもないかもしれない。その時日本はどうあるべきなのか、そんな事をも考えさせてくれる良い本だと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
戦後史の暗部をディスクローズすると評判の本だ。かなりの期待を持って読んだが、前半部分はほとんど知っている、乃至は一般に噂されていたないようで、驚きはなかった。今65歳以上の人達には既知の情報ではなかろうか。しかしながら、近時に近づくに連れて、ああそうだったのかと、頷かされる場面が増える。これは同時代の陰謀や裏工作が余りにも身近過ぎて気が付かないということだろう。それを知るには過去の事象から類推するか、渦中にある人々からの情報に頼るしかないのだ。そういう意味で、外務省という渦中にいて、明確な問題意識を持っていた筆者の国民目線に立った分析は、特に右に向こうとするこのご時勢にあって、多くの人に読まれるべき本であると言える。
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テレビで紹介されていて面白そうだったので衝動買い。日本の政治・外交政策がアメリカの圧力にどれだけさらされていたかを克明に描き出した一冊。本当にそうだったの?と首をかしげたくなるほどの文章がいたるところにあるが、その真偽はともかく、それほどまでにアメリカの影響を受けて戦後の日本が...
テレビで紹介されていて面白そうだったので衝動買い。日本の政治・外交政策がアメリカの圧力にどれだけさらされていたかを克明に描き出した一冊。本当にそうだったの?と首をかしげたくなるほどの文章がいたるところにあるが、その真偽はともかく、それほどまでにアメリカの影響を受けて戦後の日本があることを再認識するには意義のある本であった。日本の政治が対米自主路線か、対米追従路線か、の勢力争いの歴史であり、このごろは対米追従一辺倒になってきていることに警笛を鳴らす一冊でもある。政治に疎く、中曽根氏以前の総理が記憶にない世代にとっては、戦後史を勉強するのにも役立ちそうである。
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戦後からこれまで続く日米関係を、「自主」と「対米追随」の二つの路線の戦いとして元外交官が書いた「高校生でも読める」本。 なぜ日本の首相はこんなにコロコロと変わるのか?なぜ日本の周辺国との間にそれぞれ領土問題が存在して仲々解決できないのか?沖縄の米軍基地や地位協定の問題など、学校で...
戦後からこれまで続く日米関係を、「自主」と「対米追随」の二つの路線の戦いとして元外交官が書いた「高校生でも読める」本。 なぜ日本の首相はこんなにコロコロと変わるのか?なぜ日本の周辺国との間にそれぞれ領土問題が存在して仲々解決できないのか?沖縄の米軍基地や地位協定の問題など、学校で教わらない、そして普段不思議に思うがなんだかよくわからないことが腑に落ちる感あり。 偏りありと認識して読んでも、多くの参考文献、資料などをエビデンスとして解説が展開され、「ホントにそうなの??」と思わず疑ってしまうことが多いが、納得感も高い。 高校生の課題図書にしたらきっと面白いと思う。そして大人だったら投票前にぜひ読んでおきたい。
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戦後就任した首相を、自主路線派と対米追従派の二つに分け、各々の施策を解説しているため、非常に読みやすい。この本によれば、米国の意向に従わない自主路線派はことごとく、あの手この手で失脚させられている。著者は自主路線派を標榜しているわけなので、額面通りには受け取れないが、中々説得力は...
戦後就任した首相を、自主路線派と対米追従派の二つに分け、各々の施策を解説しているため、非常に読みやすい。この本によれば、米国の意向に従わない自主路線派はことごとく、あの手この手で失脚させられている。著者は自主路線派を標榜しているわけなので、額面通りには受け取れないが、中々説得力はある。ただ対米追従できた事で受けた恩恵も現実としてあると思う。結局の所、この国をどういう国にしたいのか?各論ではなく、大きな視点での議論を今の政治家には期待したいと思った。
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日本の戦後について「米国からの圧力」という観点から、日本政治の「対米従属」「自主路線」といった流れが記述されており、戦後史を俯瞰できる本。 著者は外務省に勤務していたという経験があり、現在公開されている様々な文書や本をもとに記述しているので客観性の高い内容だと思う。もちろんバイア...
日本の戦後について「米国からの圧力」という観点から、日本政治の「対米従属」「自主路線」といった流れが記述されており、戦後史を俯瞰できる本。 著者は外務省に勤務していたという経験があり、現在公開されている様々な文書や本をもとに記述しているので客観性の高い内容だと思う。もちろんバイアスは完全には除けないけど。 今の日本政治の流れを理解するためには歴史を勉強しないといけないと強く思った。 本書で確認できたのは、 1.米国は基本的に、米国の国益になるようにしか行動しない。 2.そのため、国内および国際状況が変われば日本に対する戦略が変化する。 3.戦後の政治家・官僚の中には、米国にきちんと物を言える人間がいた。(過去形なのが悲しい) 4.そしてそういう自主路線をとる政治家・官僚は必ずと言っていいほど潰されてきた。潰すのは米国だけでなく、国内の人間(政治家、経済界、今の外務省、検察やマスコミ)。 などです。 総選挙が一か月後に近づいている今だからこそ多くの人たちにも読んでもらいたい本です。 感情的にならずに、本当に日本の将来のことを考えてくれる政治家、政党を応援したい。今の民主党には期待できないが、安倍総裁の自民党がこのまま政権をとってしまったら日本の経済・国際的立場はますます悪くなってしまうと思う。
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若い人が読むべき本だ。政治はとにかく訳が分からん。自分が生まれる前の政治となると実感がないだけに更に難義。 この本は戦後からの日本の政治、歴代総理大臣を、現代人には無い視点から分かりやすく書いてある。 戦後日本の歴史はアメリカ占領軍との歴史。その中でどんな宰相がどんな政治を行って...
若い人が読むべき本だ。政治はとにかく訳が分からん。自分が生まれる前の政治となると実感がないだけに更に難義。 この本は戦後からの日本の政治、歴代総理大臣を、現代人には無い視点から分かりやすく書いてある。 戦後日本の歴史はアメリカ占領軍との歴史。その中でどんな宰相がどんな政治を行ってきたのか、それが「今」とどのように関係しているのか。 今の日本は決して楽観出来る状況ではないと思う。それもあってか何かと「政治不在」だの「政治不信」だのと言われてる。しかし過去にも現在にも日本の為に命をかけて政治をしてくれている政治家・官僚はたくさんいる。ただ歴史的な過ちが日本にあるとするならば、それは日本人自身の考え方なのではないかと思ってしまう。 本当に日本の為に働いてくれる宰相、つまり“他の何者”から日本を守ろうとしてくれる政治家を、日本人自身が殺し続けて来た。期待するだけして、ちょっとほころびがあるとマスコミに踊らされて、雰囲気に流されて、一気に落とす。国民自身が。有能な政治家を。 あの時日本人が冷静に政治を見極める事が出来ていれば今頃は・・何てどうしょうもないことを思ってしまう。 政治において国民の役割とは、政治家に"お願い”したり“期待”したりすることじゃない。誰もがこれからも日本で行きて行かなくてはならない。ならば1人1人が自分自身と向き合い、政治をみて、国民の為に働いてくれると思う政治家を応援し、後ろから支える。サッカーのサポーターのような存在にならなければと思った。 新聞やTV、それに出てるコメンテーターとかは政治の道具である事を理解して、そんな物には頼らない判断。 過去を知る事は、今自分たちが何なのかを知ること。 20年後、今自分たちがした判断が正しかったと思えるために、今を、政治を、政治家をちゃんと見よう。 、、、、って、思ったぁ〜!選挙前に読めて良かった。 個人的には、福田康夫総理の辞任劇の裏側にちょっと感動しちった。無責任クソ総理とか思ってごめんね。
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終戦3日後に国が米人のための売春宿を作ったというのは最近のドラマで見て知っていたのだが(別のドラマでは、そこで働く女達には男が戦争で負けたから、女が代わって国防するんだという矜持があったという説があったが)、昭和天皇が「在日米軍の撤退はダメだ」と政治的に深く関与していたといのは驚...
終戦3日後に国が米人のための売春宿を作ったというのは最近のドラマで見て知っていたのだが(別のドラマでは、そこで働く女達には男が戦争で負けたから、女が代わって国防するんだという矜持があったという説があったが)、昭和天皇が「在日米軍の撤退はダメだ」と政治的に深く関与していたといのは驚いた(天皇に保身があったとは思いたくないが)。その他、意外な事実?が満載で戦後史の歴史読み物としてかなり楽しめる。(著者の推論も含まれているようには思う) 私は基本的にはアメリカが嫌いだし、反米・自主であるべきだと思っているのだが、政治的には自主か対米追随かはそれが国益か否かという手段としての選択肢であって、その都度判断すればよいのだろう。が、問題は国益とは何か?がカネ・モノや心といった生き方の問題になってしまい、人それぞれになってしまっているという事なだろう。 仮に日本人共通の国益があったとして、米国が日本の国益になる要求をしてくるだろうか?と考えると、結果的に日本の国益になる事があるとしても、殆どの場合は米国さえよければ日本なんてどうなっても構わないというのが基本路線なのではないか。そもそも国家とは自国の利益のためなら他国の人間を殺す事を推奨するものだし。だから確率的には反米自主のスタンスでいる方が国益になると思うのだが。 よって、いろいろと批判もある本著だが、米国政府が反米・自主路線の日本の首相に圧力かけて辞任に追い込むなんてのは当然の事で陰謀でもなんでもないし、逆に日本の政治家・マスコミが国益を無視して自分の権力維持や保身の為に対米追随する場合もあると考えるのが自然だろう。
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