鈴の神さま の商品レビュー
可愛い子供姿の鈴の神様・安那殿。人間の短い一生の僅かな時間に少々関わるだけで、何をしてくれる訳でも何でもないのに、確かにポッと心に火を灯してくれます。おじゃる丸みたいな可愛い口調も、お付きの楓殿とのやり取りも可愛すぎる~♡人との関わりが束の間なので寂しくないのかなぁ。長編もあった...
可愛い子供姿の鈴の神様・安那殿。人間の短い一生の僅かな時間に少々関わるだけで、何をしてくれる訳でも何でもないのに、確かにポッと心に火を灯してくれます。おじゃる丸みたいな可愛い口調も、お付きの楓殿とのやり取りも可愛すぎる~♡人との関わりが束の間なので寂しくないのかなぁ。長編もあったらいいのに。これがデビュー作かぁ、期待しよう。この作家さんの経歴でこの作風って面白いです。
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こういうお話とても好きです。 鈴の神様とのほのぼのしたやりとりも 自分の夢に悩んでも家族に反発してもちゃんと向き合えるところも ノスタルジックで美しい四国の風景も、田舎のあたたかい人たちも 時代を超えてそれぞれの人のそれぞれの思いがつながっていくところも ハッピーエンドで清々し...
こういうお話とても好きです。 鈴の神様とのほのぼのしたやりとりも 自分の夢に悩んでも家族に反発してもちゃんと向き合えるところも ノスタルジックで美しい四国の風景も、田舎のあたたかい人たちも 時代を超えてそれぞれの人のそれぞれの思いがつながっていくところも ハッピーエンドで清々しい終わり方も。 とってもとってもかわいい安那、これはデビュー当時の神木くんだな とイメージして読みはじめたのですが 時代がかったやんごとなき雅なお子様風の話し方のせいで おじゃる丸の声ですっかり再生されてしまい… おじゃるちゃんもかわいいからいいんだけどね。 どのお話も、雰囲気は似てるんだけどテイストの違う内容でおもしろかった。 神様といっても仰々しいところなんてまるでなく、 威圧感も影響力もない鈴の神様。 でも、長くみんなに愛されて大切されている。 純粋無垢で天真爛漫な笑顔と鈴の音に心洗われて救われるのね。 「とうとう、夏休みが来たのじゃな!」は、かわいすぎて泣けた。 わたしも、アイスとおまんじゅうもって会いに行きたい。
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なんというかわいらしさ! 小さな鈴を守る神さま、安那さまの愛おしさを、いったいどう伝えたらいいのでしょう。 読み進めながら、幾度エア頬ずり、エアなでなで、エア抱っこをしたことか! つねづね、神さまがいるとしたら、きっとそれは自信に満ちて 人の世を空の上から見下ろし、時に容赦な...
なんというかわいらしさ! 小さな鈴を守る神さま、安那さまの愛おしさを、いったいどう伝えたらいいのでしょう。 読み進めながら、幾度エア頬ずり、エアなでなで、エア抱っこをしたことか! つねづね、神さまがいるとしたら、きっとそれは自信に満ちて 人の世を空の上から見下ろし、時に容赦なく天罰を下すような存在なんかじゃない。 自分が神さまとして崇められていることにも気付かず 心のままにこの世界を愛し、慈しみながらふわふわとたゆたっていて 「神よ!」なんて呼びかけられたら困った顔をしそうな存在にちがいない。 。。。っていうか、そうあってほしい! と思ってきました。 四国の田舎町の小さなお社で鈴を守り続けている安那さまは、 まさに私が夢に描いてきた神さまそのもの。 その上、5歳くらいのいたいけなこどもの姿で アイスやポテチを「あと一匙、食べさせてたも・・・」なんておねだりする。 千数百年生きているのに、スレたところが全くなくて その心根は、大切に守っている鈴の音のようにやさしく、澄み切っていて。 添加物だらけのポテチを食べると必ずお腹を壊してしまう、なんともピュアな安那さま。 ピアノのレッスンに行き詰った少年、冬弥をはじめ、疎開してきて心細さを抱える女性、 売れない役者などなど、安那さまと触れ合う幸運を手にした人々は 天真爛漫な振る舞いと無垢な信頼に心和まされて 袋小路だと思っていた人生に、新たな脇道をいくつも見つけるのです。 悠久の時を生き、関わりを持った人間ともすぐにお別れしなくてはならない安那さまに 影のように寄り添い、食べ過ぎをたしなめ、なにくれとなく面倒を見る楓さまも 「私も叱ってたも~♪」とおねだりしたくなるほど素敵。 真夏の帰り道、重たいランドセルを背負ってふらつきながら歩いているところに 「いいから、お飲みなさい」と縁側から差し出された冷たい麦茶のような 心洗われる一冊。 おすすめです!
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2013年7月28日に開催された、第7回ビブリオバトルinいこまで発表された本です。 テーマは「夏休み」。 チャンプ本。
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小さな神社の神様に出会えた人々、それぞれのお話。何の奇跡が起こるわけではありませんが、出会いたくなりました。
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読み終わった後、心がほっこりする極めて読後感のよい作品。 安那様という鈴の神様の愛らしさは、言うまでもないことだが、舞台となっている四国の田舎町、高野町がまた素晴らしい。 この作品は、五つの短編から成り、1945年から2010年までの長期間にわたって、町のその時その時のエピソ...
読み終わった後、心がほっこりする極めて読後感のよい作品。 安那様という鈴の神様の愛らしさは、言うまでもないことだが、舞台となっている四国の田舎町、高野町がまた素晴らしい。 この作品は、五つの短編から成り、1945年から2010年までの長期間にわたって、町のその時その時のエピソードを切り取っている。 主人公は、安那様というよりは、安那様と関わった人々である。 時代や人々は変わっていっても、安那様は変わらず、甘い物に目がなくて、御付きの楓と一緒にお山の上の社から町を見守り続けている。 お参りしても特に御利益もなさそうな小さな社なのだが、町の人々が鈴守さんと呼んで大切にしているのがなんとも言えず微笑ましい。 優しい人々と京都にも負けない和菓子屋さんのある高野町に行ってみたくなる作品である。
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表紙絵の、鈴の上にちょこんと座った着物姿のちっこい男の子とウサギがかわいくて、手に取りじっと見ると抱え込んでいるのはポテチの袋。 いやーん、かわいいーーっ♪ しかも帯には「四国ののどかな田園を舞台に」とある。 四国大好き♪特に香川と高知はそれぞれ必ず年に数度行く。 これは読まなき...
表紙絵の、鈴の上にちょこんと座った着物姿のちっこい男の子とウサギがかわいくて、手に取りじっと見ると抱え込んでいるのはポテチの袋。 いやーん、かわいいーーっ♪ しかも帯には「四国ののどかな田園を舞台に」とある。 四国大好き♪特に香川と高知はそれぞれ必ず年に数度行く。 これは読まなきゃー!とページを開く前からウキウキ。 ピアノの国際コンクール初出場を目前にケガをした冬弥(とうや)。 ケガ自体は軽いものだったが、ステージママ的な母親と諍いになり、最近クラシックに「懐疑的」な気持ちを抱いていた冬弥は思わずピアノをやめる!と言ってしまう。 父親(フィドラー)の提案で、しばらくピアノから離れて高野町にいる祖父(クラリネッティスト)のもとで春休みを過ごすことに。 そこで出会ったかわいい神さま。名前は安那(やすな)さま。 この安那さま、神さまだけれど特別な力はなく、鈴を守るというのがお役目。 大の甘いもの好きで、御付の楓殿に「ご飯が食べられなくなる」と怒られ、取り上げられてもこっそりお饅頭に手を伸ばそうとする――有り体に言うと、食い意地の張った神さま。 でもそれが、もう愛らしくて愛らしくて。 アイスクリームを「あと一匙、食べさせてたも……」と目をうるうるさせて見上げられたりしたら、楓殿に叱られてもまるっとひとつ食べさせてあげたくなる。 (おなか壊すのでダメです!) 安那さまと一緒に雛屋(ひよこや)の和菓子を食べたいなぁ。 連作短編集になっていて、5つのお話が収録。 「鈴の神さま」(1996年春) 「引き出しのビー玉」(1945年夏) 「ジッポと煙管」(1988年冬) 「秋桜」(2005年秋) 「十四年目の夏休み」(2010年夏) 時系列はばらばらだけれど、その時々の「見える」人と安那さまの交流が描かれる。 安那さまの無垢さ・愛らしさに、迷いや不安を抱えていた人は一歩を踏み出す元気をもらったり、幼い頃のやさしいふんわりとした思い出になったり。読んでいるこちらも心が温かくなる。 だけれど、どう見ても5歳くらいの安那さまの年齢が1000を軽く越えていることを思うと、出会った人たちとは違う時間の流れの中で暮らす安那さまが少しせつなくも感じる。 そして。 読み終わった後、あらためて表紙を眺め・・・ だめーっ!ポテチだめーーっ!!と叫んでしまったのでした(笑)
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鈴を守る神様と、神様に出会った人たちの話。 神様は小さい男の子で話し方だけ古風なものの、可愛い子として書かれています。 荻原さんの『愛しの座敷わらし』的なお話で、ほっこりします。
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四国の田舎町にひそかに住む鈴の神さま。 見える人には見えるけれど、見えない人がほとんどらしい。 時代を感じさせられるしゃべり方といい、子供であることといい、ちょっとわがままな感じといい、読んでいて神さまが「おじゃる丸」っぽいなと感じてました。 古代より鈴を守る役目の八百神の一人な...
四国の田舎町にひそかに住む鈴の神さま。 見える人には見えるけれど、見えない人がほとんどらしい。 時代を感じさせられるしゃべり方といい、子供であることといい、ちょっとわがままな感じといい、読んでいて神さまが「おじゃる丸」っぽいなと感じてました。 古代より鈴を守る役目の八百神の一人なんですって。 そんな神さまを祭る神社を守ってきた人たちの物語でした。 守るといってもあまり堅苦しい感じではなく、和菓子をお供えしたり(その和菓子を神さまが実際に食べているわけなんですが!)お祭りを大切にしたりするという力の抜けた守り方がいいなと感じました。 地域に溶け込んでいる存在の神社。 私の家の近くの神社にもこんなかわいらしい神さまがいるのかもしれない?!と、少しわくわくしました。 しかし、私はそんな神さまに会える人かなぁ、会えないでスルーしてしまう人かなぁ。 最初と最後の冬弥君の話で、時間が経っても守られた約束、素敵だなと思いました。 そして冬弥君がおじいさんの気持ちを、おじいさんが冬弥君の気持ちを、言葉で言わなくても伝わっていたということも素敵でした。
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山の上には鈴守の神さまがいる。 多くの人間には見えず、声も聞こえない。 けれど、一部の人間には見ることも声を聞くことも話すことも触ることもできる、そんな存在。 神さまと接することのできた人間たちのお話。 短編集。第1話と最終話が良かった。 神さまがとてもとても可愛らしい。 続編が...
山の上には鈴守の神さまがいる。 多くの人間には見えず、声も聞こえない。 けれど、一部の人間には見ることも声を聞くことも話すことも触ることもできる、そんな存在。 神さまと接することのできた人間たちのお話。 短編集。第1話と最終話が良かった。 神さまがとてもとても可愛らしい。 続編が出たら彼らの話をもっと読みたい。 俳優さんの話も良かった。
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