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の商品レビュー

3.6

228件のお客様レビュー

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2023/10/16

「銃」も良かったけど、「火」もかなり好きだった。あとがき?解説に変えても想像した通りの作者の人物像が感じられて良かった。

Posted byブクログ

2023/10/02

記憶にへばりついてしまったラストまでの過程をもう一度味わいたく、数年ぶりに再読。クーラーが効いた部屋にいるのに汗が引かず、肌に服が張り付いたままのような気持ち悪さが、個人的には好みです。

Posted byブクログ

2023/08/27

新潮文庫から出版され、改めて、河出文庫で雑誌に掲載されていた「火」 と一緒に再版された「銃」である。 銃は、大学生が河原に倒れて動かなくなっていた男性の傍らにあった銃を 拾うところから物語が始まります。 銃を拾ったことで、銃に憑りつかれ、人生がどんどん変わっていき、 さてどうな...

新潮文庫から出版され、改めて、河出文庫で雑誌に掲載されていた「火」 と一緒に再版された「銃」である。 銃は、大学生が河原に倒れて動かなくなっていた男性の傍らにあった銃を 拾うところから物語が始まります。 銃を拾ったことで、銃に憑りつかれ、人生がどんどん変わっていき、 さてどうなっていくのか・・・。 火は、8歳のころに起きた痛ましい事故により、両親を失った後の、 ある意味壮絶な人生を、精神科か心療内科かの医者、もしくは、カウンセラー に語っている構成で、ずっと自分語りので相手に話しかていく。 銃を読んでいるときは、銃に魅了されてもまさか、こうなるとは思わなかった と言う展開が待っていて、ちょっとしたハラハラ・ドキドキ感も感じられて、 純文学とはいえども、エンタメ性も少しあったかなと読み進めました。 火のほうは、もうただただ自分語りで壮絶な人生なために、こりゃもう、 苦手な人もいるだろうという内容でした。 どちらも、性描写があるので苦手な人は注意かな。 それさえ気にならなければ、それぞれの人の人生を追従することになり、 結末がどうなるか気になりながら読んでいけると思います。

Posted byブクログ

2023/08/20

ほんためであかりんが紹介していたので購入。初読みの作家さんだったが、心理描写がうまく書かれていてのめり込んでしまった。銃を手に入れたときの感情。いけないものを所持しているときの罪悪感。でもそれを愛おしく想い、使ってみたいという衝動に駆られる。まるで本当に自分が銃を持っている感覚に...

ほんためであかりんが紹介していたので購入。初読みの作家さんだったが、心理描写がうまく書かれていてのめり込んでしまった。銃を手に入れたときの感情。いけないものを所持しているときの罪悪感。でもそれを愛おしく想い、使ってみたいという衝動に駆られる。まるで本当に自分が銃を持っている感覚にさせられてヒヤヒヤとした。

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2023/08/05

「生きることは実に面倒なことも多いけれど、共に生きましょう」 生きづらさを感じている人に彼の小説は救いになるのかもしれない 救いのなさが救いになることもあるのだな

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2023/07/28

中村文則のデビュー作 表題作の「銃」堪能させてもらいました 銃に取り憑かれた?魅入られた?男のクドイくらいのマシンガン的心理描写(褒めてる)が良かった 本の醍醐味であろう一つが他人の人生の擬似体験だと思うのですごく良い体験ができましたよ 最後ほろ酔いで読み切ったせいか感情移入し...

中村文則のデビュー作 表題作の「銃」堪能させてもらいました 銃に取り憑かれた?魅入られた?男のクドイくらいのマシンガン的心理描写(褒めてる)が良かった 本の醍醐味であろう一つが他人の人生の擬似体験だと思うのですごく良い体験ができましたよ 最後ほろ酔いで読み切ったせいか感情移入しまくりです。自分も銃の一部になった気分 「火」も良かった 実際こういうのがあるんだろうなあ

Posted byブクログ

2023/07/15

銃に取り憑かれた人の話と聞いて、どう展開していくのか気になって読んだ。銃を手に入れたことで主人公の生活が銃を基軸に変化していき、それに伴い生じた感情に振り回され起こしたアクションが話の流れに抑揚をつけていて良かった。ストーリーって無理にイベントを挟んだり登場人物を増やさなくても、...

銃に取り憑かれた人の話と聞いて、どう展開していくのか気になって読んだ。銃を手に入れたことで主人公の生活が銃を基軸に変化していき、それに伴い生じた感情に振り回され起こしたアクションが話の流れに抑揚をつけていて良かった。ストーリーって無理にイベントを挟んだり登場人物を増やさなくても、主人公の変化に軸を置くことで勝手に面白い展開が生まれてくものなんだと知ることが出来た。もし自分が銃を手に入れたら?と想像した時、主人公の様な思考になってしまうかもしれない未来を容易に想像できたので、テーマが共感を生む題材であることも重要だとわかった。でもちゃんとエンターテイメントしてる結末で考えさせられる部分もあり、自分の思想の幅を広げることが出来たと思う。あと、ふと流してしまう自分の行動や心の中のもやもやを逐一客観視して言語化しており、あの行動は解説したらこういう事だったんだ、もやもやの原因ってそういう所か、と正解が見本市の様に並べられていて感心してしまった。改めて常日頃から自己と対峙し言語化する時間って大事だなと思った。

Posted byブクログ

2023/06/30

すごい没入感のある物語と表現だった。 銃を手に入れたらもしかしたら自分も人が変わってしまうのではないかと不安になったほどだ。そんなことは起きないのに 銃を手に入れたことによる優越感や余裕感のようなものが次第に不安になる様子は人間的な面が表現されていて良かった。 中村文則の小説は主...

すごい没入感のある物語と表現だった。 銃を手に入れたらもしかしたら自分も人が変わってしまうのではないかと不安になったほどだ。そんなことは起きないのに 銃を手に入れたことによる優越感や余裕感のようなものが次第に不安になる様子は人間的な面が表現されていて良かった。 中村文則の小説は主人公の生い立ちや悲惨な境遇を表しているものが多いがこれもその一つである。 そういった境遇の持ち主が今作の主人公のような感覚を持っているのか分からないが少し冷静というか何だが底が見えない感じがした。 結局、銃とは何を表しているのか分からなかった。 またもう一度読む機会があれば考えてみたい。

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2023/06/18

中村文則さんの作品を読むのはこれが初めてでした。銃を中心にした話です。大学生の主人公が銃を拾ってから退屈な日々が変わっていきます。 主人公の気持ちの変化や銃で殺すシーンなど、妙にリアルでした。もし今自分がこれをしたら相手はどういう反応をするだろうと思うシーンが不気味でした。 ...

中村文則さんの作品を読むのはこれが初めてでした。銃を中心にした話です。大学生の主人公が銃を拾ってから退屈な日々が変わっていきます。 主人公の気持ちの変化や銃で殺すシーンなど、妙にリアルでした。もし今自分がこれをしたら相手はどういう反応をするだろうと思うシーンが不気味でした。 ラストは想像もしていなかった終わり方で続きが気になりました。いつ撃つんだろうというハラハラドキド感で一気に読んでしまいました。

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2023/06/05

若い男の少し退廃的で破滅的な感覚がよく描かれていて、だんだんと追い詰められる緊張感と緊迫感が感じられた。読後感は良くないけど、読んでよかった。 「火」は最終的に私には訳がわからなかったが、読ませるものがあった。 こういった作風は読み慣れていないが、ありだなぁと思った。(あんまり...

若い男の少し退廃的で破滅的な感覚がよく描かれていて、だんだんと追い詰められる緊張感と緊迫感が感じられた。読後感は良くないけど、読んでよかった。 「火」は最終的に私には訳がわからなかったが、読ませるものがあった。 こういった作風は読み慣れていないが、ありだなぁと思った。(あんまり好んで読まないけど) 作者のあとがきも良かった。他の作品も読んでみたい。

Posted byブクログ