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の商品レビュー

3.7

237件のお客様レビュー

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    40

  2. 4つ

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  3. 3つ

    73

  4. 2つ

    13

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    5

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2024/05/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

相変わらず陰鬱とした世界だった。一見まともに見え、異性にも好まれるような風貌の主人公が心に飼う魔物がいる。それが偶然、銃を手にした瞬間暴れ出す。銃は力の象徴であり、力=超 能力を手にしてしまった若者の暴走が止まらない。ヒミズに非常に似た部分があり、罪と罰でもある。刑事が家に訪ねてきての心理的やりとりが始まると、キターーーーってなりました。笑 衝撃のラストも胸糞ですが、すごく可哀想な気持ちになり沈む。

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2024/05/19

なぜ狂気的な程、銃に魅せられてしまったのだろうか。 漠然とした退屈な日常を変えたい、という願望を銃によって叶えようとしたからか。 はたまた、自分自身の存在意義や生きる意味を見出せなかった主人公が、「人を殺すため」という明確な意図をもって、生み出された銃に対して羨望の気持ちがあっ...

なぜ狂気的な程、銃に魅せられてしまったのだろうか。 漠然とした退屈な日常を変えたい、という願望を銃によって叶えようとしたからか。 はたまた、自分自身の存在意義や生きる意味を見出せなかった主人公が、「人を殺すため」という明確な意図をもって、生み出された銃に対して羨望の気持ちがあったから、こんなにも魅せられてしまったのか。 読んでいると、焦燥感に駆られる魅惑的な作品。

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2024/04/29

ただただ、銃を拾った男の話。 文学的には評価が高いんだろうなという印象は受けたけど、個人的に合わなかった。 主人公に共感できる部分もないし、行動や思考の原理もよくわからないし。 まぁ私の感性が足りないだけかもしれないけれど。 始終狂ってたなぁ。

Posted byブクログ

2024/04/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あまりにも面白い。 純文学の魅力はラストシーンにこそあると最近特に思う(主語をここまで大きくすることに恐怖はあるが)。 主人公に共感できるかと言われたら全くできない。 途中途中に出てくる描写も意図がわからないものも多かった。 だがやはりラストの強烈さを一生忘れることはないと思う。 「何もかも憂鬱な夜に」とは対をなしてると言える気がする。

Posted byブクログ

2024/03/30

こういう小説を読むとやっぱり世界は見えていないものばかりなんじゃない(肯定)、と思う。こんな人間が私の生活にいたらすごく腹立つし大嫌いなはずだけどそれでも読んだ。自分が普段守っているルール、マナー、モラルって実はめちゃくちゃ弱いもので内面ではかなり混雑しているんだ。一列に並ばせら...

こういう小説を読むとやっぱり世界は見えていないものばかりなんじゃない(肯定)、と思う。こんな人間が私の生活にいたらすごく腹立つし大嫌いなはずだけどそれでも読んだ。自分が普段守っているルール、マナー、モラルって実はめちゃくちゃ弱いもので内面ではかなり混雑しているんだ。一列に並ばせられない。それぞれが勝手に私の脳内に居付き自己主張する。うるさい。みんな静かに、静かにしてほしい。だからその意味で、「銃」は大きすぎるノイズによる麻痺した静寂をくれた。 視野に入れていないものに対して反射的に反発する癖がついた私たちに銃をつきつける作品だー

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2024/03/28

内包された瑞々しくも爆発しそうなエネルギーが行き場を求めて渦を巻いて膨らんでいるような作品だった。特別な何者か、あるいは特別な何か、社会のフレームを打ち破ってその外側をつかみ取るための「力」。 銃、火というワードから、意識のコントロール下にある日常を打ち破る制御不能な存在への強...

内包された瑞々しくも爆発しそうなエネルギーが行き場を求めて渦を巻いて膨らんでいるような作品だった。特別な何者か、あるいは特別な何か、社会のフレームを打ち破ってその外側をつかみ取るための「力」。 銃、火というワードから、意識のコントロール下にある日常を打ち破る制御不能な存在への強い眼差しのようなものを感じた。 デビュー作ということだが、僕にとっても著者の作品を読むのは初めてだった。 これから順に著者の作品を追っていきたいという気持ちにさせられた。 この作品の持っているスピード、熱、エネルギーが当時の著者の若さから来るものなのか、その後どうなっていくのかを確かめたいと思う鮮烈な読書体験となった。

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2024/03/11

主人公が銃の持つ神秘性に惹かれて依存していく様子が一握りのスリルとともに書かれている。 「銃」というワードがあるとヒヤッとするけど、銃ではないものに置き換えることで、私達の生活に密接に結びつく。危険だと思いつつも!どうしよもなく依存してしまうもの… 撃たれたような衝撃を覚えた作品...

主人公が銃の持つ神秘性に惹かれて依存していく様子が一握りのスリルとともに書かれている。 「銃」というワードがあるとヒヤッとするけど、銃ではないものに置き換えることで、私達の生活に密接に結びつく。危険だと思いつつも!どうしよもなく依存してしまうもの… 撃たれたような衝撃を覚えた作品です。

Posted byブクログ

2024/03/06

銃に魅了され、依存していく。そんな主人公のリアルな描写から緊張が止まらないような作品でした。読後感は決してスッキリしているものではありませんが、面白い!と思える作品だと思います。

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2024/02/26

震えながら読んだ。 美しいものに魅了され興奮し徐々に生活が侵食されていく所が妙にリアルだった。 後から冷静になってストーリーを追えば完全に狂っているのだろうが、一人称視点で書かれているから自覚がないままあのラストに突っ込んでいく感じが本当に自分事のようでクラクラした。 これぞ、中...

震えながら読んだ。 美しいものに魅了され興奮し徐々に生活が侵食されていく所が妙にリアルだった。 後から冷静になってストーリーを追えば完全に狂っているのだろうが、一人称視点で書かれているから自覚がないままあのラストに突っ込んでいく感じが本当に自分事のようでクラクラした。 これぞ、中村文則。

Posted byブクログ

2024/02/25

依存は人生を豊かにもするが 破滅に繋がる可能性も秘めている。 そんな風に感じながら読みました。 なにか淡々とした、箇条書きのようにも感じる 文章が西川の心情にマッチしていた。

Posted byブクログ