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凍りの掌 の商品レビュー

4.5

45件のお客様レビュー

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2023/12/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『白菊』(山崎まゆみ)で読んだシベリア抑留の復習をしようと思って手に取った『凍りの掌』(おざわゆき)。 過去に日本のために戦いに向かった人々がいたという事は忘れちゃならないと思うし、 それを読書という形で記憶に留めたいと思ったが故です。 キッカケとなった本では読んで自身で内容をイメージしていましたが、 本書はマンガという絵の集合であり、なかなかに強烈なものがありました。 平穏な時はおだやかなタッチなのですが、 主人公が戦争という非常事態に巻き込まれていく過程ではそれが怖いと思うくらいにまで一変します。 そのギャップがすごすぎて、読み終えて数日経った今でも頭に鮮明に残ってる。 正義と正義のぶつかり合い、その足元には多くの人の亡骸が横たわっている事を非常に意識させられましたし、 遠い異国の地からよく生還されたという気持ちでいっぱいになりました。 読めて良かった。

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2022/07/04

私の祖父もシベリア抑留されていたという。だけど祖父からシベリア抑留の話を聞いたことも無かったし、興味も無かった。祖父が生きているうちに聞けばよかった。マイナス40度のシベリアでの重労働。壮絶な出来事だったのにシベリア抑留者は補償金は出なかったという。そんな馬鹿な話があるものか。

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2021/09/05

南京や慰安婦と同じ時代の話なのに、ここまで資料や証人や記憶があるのになぜもっと怒らないんだろうか? 勝てば官軍負ければ賊軍、なのだろうけど、勝てば何しても許されるのか?シベリア抑留はそれこそ人類に対する罪だよ。

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2020/09/19

父親のシベリア抑留の体験談を娘が漫画にした本。終戦直後にシベリアに連れていかれ、収容所に放り込まれた。厳寒の地でろくな食べ物も与えられず、来る日も来る日も外での重労働。この人が生き残ったのは体力と幸運のおかげとしか思えない。だが、生きる希望を持ち続けた。帰国まで3年かかったが、ひ...

父親のシベリア抑留の体験談を娘が漫画にした本。終戦直後にシベリアに連れていかれ、収容所に放り込まれた。厳寒の地でろくな食べ物も与えられず、来る日も来る日も外での重労働。この人が生き残ったのは体力と幸運のおかげとしか思えない。だが、生きる希望を持ち続けた。帰国まで3年かかったが、ひどい人だと13年も抑留されたらしい。帰ってからも偏見にさらされた彼ら。日本のシステムは被害者を助けるように出来てないんだなぁ。戦争ものを読むのは辛いが、とにかく実際の話は迫力満点で二度と戦争をしてはならない、と思う。穏やかなお父さんの壮絶な体験、漫画で描いてくれて良かった。

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2019/08/07

漫画で描かれているので 手に取りやすいですが 中身は 本当に心が凍るようなことばかり 凍土で亡くなった方たちは  日本に帰りたかっただろうなぁ・・ 何度も 「ダモイ」(帰国)と 言われるも 果たされない約束 辛かったろうなぁ・・・

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2018/11/22

おじいちゃんが語った、シベリア抑留をマンガ化したものですが、凄いよ。 図書館には買い! そして 一回は読んでみるべきでしょう。 2018/11/21 更新

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2018/03/26

筆者の実の父親のシベリア抑留経験を漫画にしたもの。 戦争の過酷さは戦争中にも存在したが、戦後にも、戦争よりもずっと長い期間に続いていた。 シベリアの厳寒の地において、人権を無視した、人間の管理がされていた。 サンリオなどのキャラクターのようなかわいい絵柄で、過酷な経験が表現さ...

筆者の実の父親のシベリア抑留経験を漫画にしたもの。 戦争の過酷さは戦争中にも存在したが、戦後にも、戦争よりもずっと長い期間に続いていた。 シベリアの厳寒の地において、人権を無視した、人間の管理がされていた。 サンリオなどのキャラクターのようなかわいい絵柄で、過酷な経験が表現されていく。あまりにも濃い絵だと読み切れないと思う。 各章の初めに実際に父親が語る様子が表現されている。この父親のたたずまいが、過酷さ、戦争の、人間の残酷さを語っている。 ちょうど、「収容所から来た遺書」でシベリア抑留のノンフィクションを並行して読んでいたので、同様の内容が多く、勉強になった。 アクチブによる日本人同士の疑心暗鬼。 未来の見えない中の収容所(ラーゲリ)生活。 帰国(ダモイ)という危うい希望が、不安定な状況だけに、半ば宗教的な意味を持っているということ。 この本が自費出版として出版された意味は大きい。 ドラマチックに誰かを楽しませたいのではなく、事実として風化させたくないというところが大きな目的である。 訥々と語られる、漫画表現が非常に、このテーマとフィットしていること、現代日本の漫画の表現の広さ、漫画文化としての懐の深さを感じた。

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2018/01/25

シベリア抑留を扱った作品。『不毛地帯』でも、思ったけど、改めて壮絶だなと…。 可愛いタッチの絵なので、それが逆に壮絶さを演出してる。

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2017/02/10

日本男児は黙して語らず的な父親の壮絶な体験。可愛らしい絵柄ながら帰国できなかった方々はさぞ無念だったろうと胸が締め付けられてくる。

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2017/02/02

著者の父親の体験に基づいて描かれたシベリア抑留記。終戦間近に満州に送られ、終戦直後にソ連の捕虜となり、強制労働に従事させられる様子が細かく描かれていて迫力があった。文句なしの名作。

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