千年鬼 の商品レビュー
鬼の芽は、鬼ではなく人に宿る 怨み辛みを糧として ときにゆっくりと ときにひと息に 身内にそだつ 自分に鬼の芽があるんじゃないか、 育ててるんじゃないか、 と思いながら読みました。 千年見てくれている鬼がいるなら、と思うだけで、芽もとれるかもしれない。
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ほんわかしたファンタジーかと思いきや、まさかあんな結末になるとは。 終盤は涙無しには読めませんでした。 千年という長い間、己の命を削るのも厭わず過去見の術を使い続けた小鬼。 鬼の芽の宿業である輪廻を繰り返す民を追い続ける最中に、人の営みを見聞きしながら、ただただ民の心に寄り添おうとする健気な心に胸を打たれます。 あの場所で途方もない作業を続ける民の笑顔にも心動かされます。 互いを思いながら過ごしたそれぞれの千年を経た先に、二人が笑顔を交わせる未来が続いているように願わずにはいられない。 とても素敵な作品でした。
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友だちになった小鬼から過去世を見せられた少女は、心に“鬼の芽”を生じさせてしまう。小鬼は彼女を、宿業から解き放つため、千年にわたる旅を始める。
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「げに恐ろしきは、鬼ではなく、この人鬼なり」 この本に出てくる小鬼はとても純粋です。 人の憎しみや怒りが増幅されると、“鬼の芽”が育ち、やがてはじけて“人鬼”となる。千年の間、それを阻止し守ろうとした小鬼。人鬼となってしまった民を救おうと、己の体をボロボロにしながら、生まれ変わる民の鬼の芽が育ってしまわぬよう見守る小鬼。 “鬼の芽”がたやすく育ってしまいそうな、いつ鬼になってもおかしくないような状況は身近にいつでもあるものだなぁと、民の生まれ変わりをみながら思いました。 ラストは泣けます。小鬼も民も切なくて、切なくて。 ですが、天女が言うとおり民には希望があるので、いつか千年の後には、また二人が会えるかもしれないですね。
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小鬼は通常は鬼の姿が見えないはずなのに見える少女民(たみ)と出会い、禁忌を犯してしまう。民に新たな生が得られるよう命をかけた千年の旅に出る。 表紙や挿し絵がよかった。赤鬼が健気でかわいく、黒鬼のチャラい感じが物語を明るくしている気がしました。字も大きめでさくさく読めます。天...
小鬼は通常は鬼の姿が見えないはずなのに見える少女民(たみ)と出会い、禁忌を犯してしまう。民に新たな生が得られるよう命をかけた千年の旅に出る。 表紙や挿し絵がよかった。赤鬼が健気でかわいく、黒鬼のチャラい感じが物語を明るくしている気がしました。字も大きめでさくさく読めます。天女様が意外と厳しいと感じました。
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人の心にある鬼の芽、(人を憎いと思う心?)を取り除こうと奮闘する二人の鬼と、鬼の芽を持つ人間たちの心温まるお話。最終的にひとりの女の子の話に行き着くので、なるほどなーと思えた。
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過去を見せる小鬼の昔話を集め、一本の糸で数珠を作ったような形をとり、切なく悲しいでも向こうに光が見えるお話でした。小鬼にしても民にしても、ちょっと理不尽な仕打ちの気がします。ホント言うと千年と言わず早めにもう少し良い目を見せてあげたいなぁ。
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・黒鬼、かっこいいよ、黒鬼 ・簡潔で小説の一つ一つが短めだからこそ、心に迫る描写がある。 ・「地獄は人間が作り出したもの」「罪悪感は人間のみが持つもの」などという一説がよかった ・ほのかに漂うメリバ臭……。
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2013/7/16 start → 2013/7/19 fin きっかけ:書店の平積みで絵とタイトルに魅かれて。 世界観にひかれた。 人と鬼の成り立ち、関係。 死後の世界の決まり。 作者の別の作品も読みたくなった。 短編集かと思いきや、小鬼と少女の出会いがきっかけに 始まっ...
2013/7/16 start → 2013/7/19 fin きっかけ:書店の平積みで絵とタイトルに魅かれて。 世界観にひかれた。 人と鬼の成り立ち、関係。 死後の世界の決まり。 作者の別の作品も読みたくなった。 短編集かと思いきや、小鬼と少女の出会いがきっかけに 始まった千年に渡る物語だった。 時系列があえてばらばらに載っているが、 物語の全貌を理解して、時系列に並べてまたそれぞれの短編を 読んでみると、小鬼と同行者の黒鬼の言動や心情がまた変わって 読める。それがまた楽しかった。 ふと読み返してみたくなる良い物語でした。
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『過去見』という能力を使い、人に宿る『鬼の芽』を摘む小鬼。 そのことを書いた短編集。 最初は小鬼の目的とかがわからなくてなかなか進まなかった。 小鬼と黒鬼の過去、鬼の芽の原因がわかるにつれて切なかった・・・
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