置かれた場所で咲きなさい の商品レビュー

渡辺和子【著】

2012/09/21

作家のお父さんが、二二六事件で殺された渡辺錠太郎氏であると知り、驚きました。印象に残った教えがあります。
①神は決してあなたに余る試練を与えない。
　　今感じる苦しみは、私がそれに耐えられる重さのものなのだと　　思うと明るい未来が待っているように思えるから不思議だ。
②毎日を私の一番若い日として輝いて生きる。
　　老いとともに自分が輝きを失っていき、若い人たちのあふれる　　ような輝きをまぶしく思い始めていたけれど、老いることは若　　い人達とは違う、人生の積み重ねがもたらす「いぶし銀」のよ　　うな美しい輝きをもたらすと書かれていた。それぞれの年齢で　　異なる美しさがあるのだと、勇気を与えられた。

　もう一度読み返している。

2012/09/21

人生の荒波を幾度となく越えてきたからこその重みのある言葉。そして慈愛に満ちた優しい語り口に心がほぐれていきます。毎日枕元に置いて寝る前に読むのが日課になりました。もう何度読み返したでしょう。

2012/09/19

　ＮＨＫの朝のニュースで、この本を知る。著者は、９歳の時に父親を２．２６事件で亡くし、３０代でノートルダム清心女子大学長となったという。語り口からは、言葉が深い所から発せられていることが伝わってきた。この人の言葉をもっと聞きたいと思った。
　著者は、カトリック教徒ではあるが、文章に教訓臭がない。幼い時に父を殺され、若くして学長として苦労をし、５０代にはうつ病になったという体験も語られている。無神論者でも腑に落ちる表現になっていて、「神」を「仏」に置き換えても理解可能。そんなところが、幅広い読者を獲得しているのだろう。
　表題の「置かれた場所で咲きなさい」は、冒頭の文章から来ている。日本語にもこれと同じ意味の言葉があることに気付く。「一所」懸命。与えられた場所、置かれた所で全力を尽くすこと。受け身で消極的なように感じられるが、人は本来的に、この世に「生まれた」受け身の存在なのだ。思えば、人は、植物のように自由には動けない赤ん坊として生まれ、晩年には再び自由に動けなくなって植物のように死んで行く。マザー・テレサの言葉も響く。「大切なのは、カルカッタに行くことより、あなたたちの周辺にあるカルカッタに気付いて、そこで喜んで働くことなのですよ」
　人間の本質を見つめた人だからこそ生まれる言葉もある。「人間は決して完全にわかり合えない。だから、どれほど相手を信頼していても、１００％信頼してはだめ。９８％にしなさい。あとの２％は相手が間違った時の許しのためにとっておきなさい」　人生の辛酸を嘗めてきた著者は、人は間違うこともあることを踏まえた上で、みずからの経験を人生の格率にまで純化させている。

2012/09/11

８５歳の著者。

３０歳で洗礼を受け、修道女になった著者。

色々な悩みを消化しながら、あるいは出会った人の悩みを喜びに変えながら生きていると感じられる著者。

若い時にこの本を読んでも、自分には解らなかったと感じる。

１０年先、２０年先にもう一度読みたい本。

曽根綾子さんの老いの才覚と同様に深い一冊。

ある芸人のブログで知った本。

こんなに良い本とは思わなかった。

2012/09/09

聖書は読んだことがないけれど、聖書みたいな本だった。
日々、生活していて浮き沈みはあるけれど、浮かれていう時こそ読み返したい本です。
幸せになるために与える、許すというのをやって行こうと思います。

2012/09/04

忙しくて周りが見えなくなっている人、心に余裕がなくなっている人にオススメの本

一時間もあればざっと読めるし、読んでみてすごい心が穏やかな気持ちになった

辛いことがあったらもう少し頑張ってみよう！

2012/09/01

この方の本は、読まなくても何が書いてあるかわかるぐらいたくさん読んだし、実際に4年間いろいろなお話を聞いた。この方と出会ったから、今の私がある。

2012/08/30

読みたいなぁと思っていたら、上司が買って貸してくれた本。今の私に、がんばれ！とエールを送ってくれているような本でした。

2012/08/30

ノートルダム清心学園理事長の著作。85歳になる著者は、36歳で同大学の学長に任命された。彼女にとっての”置かれた場所”は、まさにその地位なのだが、風当たりが強く、思い悩む日々だったようだ。
失礼な言い方かもしれないが、85歳になる人が著したとは思えないほど、新鮮な感覚をもって、心に響いてくるエピソードや言葉（引用も含めて）が、コンパクトに収められていた。父の話は、電車内だったが、涙がこみ上げそうになった。単にエピソードのことだけでなく、その箇所に至るまで読み進める中で、心が洗われたためだと感じた。

奪い合えば足らぬ、分け合えば余る
不機嫌は立派な環境破壊
人間の価値は、何が出来るかではなく、存在として大切
自分が死ぬ運命なら、その分の命は母に贈るという天との契約
冬が来たら冬のことだけを思う
守衛さんに必ず挨拶をしなさい（挨拶は、お互いのおかげで生きていけることを自覚する機会）
人間は決して分かり合えない
10億の人に10億の母あらむも　わが母にまさる母ありなむや

時々読み返し、心の洗濯をしたい。

2012/08/28

いい本です．ここに書かれていることを規範にして生きるべきだと思います．

ただキリスト教のシスターがお書きになった本なので，宗教色が強いのでちょっと割引きました．よいことをするのに宗教は必要なく，己の徳をもってなすべきだと思っています．

とは言え，個々に書かれていることを実践できれば，人間的に成長できたことになると思いますので，いろいろな人に読んでもらいたいと思っています．