リーン・スタートアップ の商品レビュー
第一部「ビジョン」、第二部「舵取り」、第三部「スピードアップ」という構成がすごくわかりやすい。 とくに第二部・第三部において提示されるフレームワークは、若いビジネスに付き合ったことのある人ならすべてが納得できるものになってるのではないかと思う。あるいはぜひとも若いビジネスと付き...
第一部「ビジョン」、第二部「舵取り」、第三部「スピードアップ」という構成がすごくわかりやすい。 とくに第二部・第三部において提示されるフレームワークは、若いビジネスに付き合ったことのある人ならすべてが納得できるものになってるのではないかと思う。あるいはぜひとも若いビジネスと付き合いたいと、ここから企業を志すという思考の流れも生まれてきそうな感じ。 もしかすると小説のように読むことも可能で、目の前で問題が次々に解決されていく爽快感を感じるという読み方もあり得ると思う(いずれにしても楽しい)。 第一部については「当たり前すぎる」とか「うるさい」なんて感じる人もいるかもしれない(これは本書に「まとめ」としての意義もある以上仕方のないことだと思う)。そういう人はぜひ第二部から読めば良いのだと思う。そしてある概念が本書の中でどのように扱われているのか気になったときに第一部に戻るというのもあり。 問題が目の前で整理される爽快感と、提示されるフレームワークを使って自分の中に生まれてくるアイデアとで、読んでいる最中からすごく「気持よく」なる本だと思う。
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起業家や組織内のアントレプレナーに対して、とても重要な本がある、それが本書であるということが話題になっており、すかさず買って読みました。 まず、リーンスタートアップのリーンとは、リーン生産方式から用いています、このリーン生産方式はトヨタのマネジメント手法を基盤としたものであり、...
起業家や組織内のアントレプレナーに対して、とても重要な本がある、それが本書であるということが話題になっており、すかさず買って読みました。 まず、リーンスタートアップのリーンとは、リーン生産方式から用いています、このリーン生産方式はトヨタのマネジメント手法を基盤としたものであり、本書の中でも随所、トヨタの事例が出てきます。例えば、ジャストインタイムやカンバン方式、なぜなぜ分析などがまさにそうです。 そう、そこから踏まえると本書は日本発のマネジメント本であり、スタートアップの本であることがわかります。 著者自身のスタートアップ時代の経験を踏まえ、リーンスタートアップといった新しいスタートアップ手法を書いたのが本書です。 ただ、内容としては、ソフトウエア業界では時のキーワードとなっている「アジャイル開発」の流れです。それをスタートアップのプロセスに即したものではないかと考えることができます。 実用最小限の製品をつくり、アーリーアダプタに提供し、要望を聞き、改善させていく。そして、スピードが重視されるため、構築、計測、学習のフィードバックをうまくまわしていきましょうということだそうです。また、度合いを示す革新会計や成長エンジンなど独特な指標が登場します。 不確実な状態であるスタートアップのプロセスだからこそ、こういった指標が大事になるのだと思います。 ただ、本書時代、リーンスタートアップ自体の定義がやや説明不足なまま、プロセスの説明をされるので、スッキリしないのが個人的な感想です。 非常にスマートな内容なのに、変に事例話が登場しまくって、肉付けされていて、核心に近づけない印象も受けました。 教科書的なの望んで読んでましたが、プロセスが体系化がうまくされていないため、ややもったいない印象を受けます。これなら、トヨタ生産方式をまとめた本やアジャイル開発の本を読んで関係を結んで自分の中で体系化した方がいいのでは、ということ思ってしまったりと、やや難があると思ってしまいました。 とはいいつつも、スタートアップを目指す人、それが起業、社内事業起業家問わず、必要なマネジメント手法な本ではないでしょうか? (本書は、マネジメント手法が強い本ですね)
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流行るみたいなので。面白かったですが、これ見てまたアントレプレナーとかピボットとか無駄な横文字使う奴が出てくるんだろうなーと思うと後味悪い。
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初めから大きなものを作ろうとせず、小さなプロダクトを作り、アーリーアダプタの意見を取り入れ、細かいスパンでフィードバックして改良していく感じ。アジャイル開発をプロダクトの領域に応用。
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非常食の定期宅配サービスyamoryを立ち上げる前から、東京大学i.schoolでデザイン思考を学んだり、Y-combinatorの人のTwitter botを読んだりしていたし、リーンスタートアップに近い概念は理解していた。スタートアップ界隈で話題になっている本書は、デザイン思...
非常食の定期宅配サービスyamoryを立ち上げる前から、東京大学i.schoolでデザイン思考を学んだり、Y-combinatorの人のTwitter botを読んだりしていたし、リーンスタートアップに近い概念は理解していた。スタートアップ界隈で話題になっている本書は、デザイン思考やらアジャイル開発やら何やらを改めて体系化してくれたものだ。 めちゃくちゃ面白い。何が良いかって、これは実際に作るための方法論を語っているのだ。(東京大学i.schoolのダサいところは、一流のファシリテーターを呼んで、一流の学生をワークショップに参加させておきながら、最後はプレゼンでお茶を濁して「教育プログラムですから」と逃げてしまうところだ。) 「デザイン思考」よろしく「リーンスタートアップ」も結構なバズワードになっているが、本質的なところは捉えているので、流行が過ぎ去っても無効になることはないだろう。 スタートアップとは:できるだけ早く、作るべきもの(顧客が欲しがり、お金を払ってくれるもの)を突き止めること。実験。 リーンスタートアップとは:Build-Measure-Learnのサイクルタイムを短縮化し、顧客に対する洞察や大いなるビジョンに気を配りつつ、「検証による学び」を通じて、画期的な製品を開発すること 価値:顧客にとってメリットを提供するもの 無駄:上記以外全て スタートアップとは実験である。当然事業の根本には仮説があり、それを検証することが必要。一番最初に検証すべきは以下の2点。 価値仮説:あるモノをつくったとして、顧客がそれに価値を感じてくれるか。欲しがり、お金を払ってくれるか。 成長仮説:顧客が価値を感じてくれたとして、それが広まっていくか。 Launchrockなどを使ってティザーサイトを作ってみたり、製品の予告編を作ってみたりして反応を見てみるだけでも価値仮説に関しては有効な検証ができるだろう。(今思ったけど、映画の予告編だけ先に作ってから本編を制作するか決める、というようなことをやっているところってないのかしらん) MVP(Minimum Viable Product)をつくる:検証したい仮説に関する実験をするための製品。必要最低限の機能さえついていないこともある。MVPをつくるときに、必要だろうかと少しでも迷ったらシンプルにすべき。求める学びに直接貢献しない機能やプロセス・労力は全て取り去ること。 バッチサイズを小さくする:Build-Measure-Learnにかかるサイクルタイムをできるだけ短くする。そのためにはバッチサイズを出来るだけ短くする必要がある。 仕事の進捗は、こなした作業の量ではなく、検証できた仮説で測る。 5回のWhyをやる 自分で何かやりたい、という人は是非読んでおいたほうがいいと思われます。
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