終点のあの子 の商品レビュー
明るく前向きな女子たちを描く印象のあった柚木麻子がデビュー作でこんなにドロドロしたものを描いていたなんて…! 色んなタイプの女の子がいて、クラスにグループができる。 そのなかでの自分の位置付けだったり、周りからどう思われているのか気になる一番敏感な年頃。 それをどのタイプの子もち...
明るく前向きな女子たちを描く印象のあった柚木麻子がデビュー作でこんなにドロドロしたものを描いていたなんて…! 色んなタイプの女の子がいて、クラスにグループができる。 そのなかでの自分の位置付けだったり、周りからどう思われているのか気になる一番敏感な年頃。 それをどのタイプの子もちゃんと描かれていてうまい!
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娘と同じ名前の女の子が登場する ってだけで買った一冊 若さゆえのいろんな言動に 懐かしさと痒さを覚えながら 高校生のときに読んでいたら ちょっとどんよりした青春時代も ちがう色が差したかもなと 感じた。 ムスメのために残しておきたい1冊。
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実にテンポ良く進む物語と、リアルな登場人物達の描写。 特別なオチは用意されていないけど、気持ち良く読めた1冊。
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【プロテスタント系の女子高の入学式の日、内部進学した希代子は、高校から入学した奥沢朱里と同じクラスになった。有名なカメラマンを父に持つ朱里は、どのグループにも属さず、独特の雰囲気を放つ少女だったが、次第に希代子は彼女の持つセンスに惹かれ、憧れを抱くようになる。ある日、朱里の家に招...
【プロテスタント系の女子高の入学式の日、内部進学した希代子は、高校から入学した奥沢朱里と同じクラスになった。有名なカメラマンを父に持つ朱里は、どのグループにも属さず、独特の雰囲気を放つ少女だったが、次第に希代子は彼女の持つセンスに惹かれ、憧れを抱くようになる。ある日、朱里の家に招かれた希代子は、期待を胸に家を訪れたが……。『フォーゲットミー、ノットブルー』他、四篇の連作短篇集。】 女子高生はズルい。 自分が1番でなければおかしい、と決めつける。勝手に相手に期待する。少しでも他人より勝っていたい。そして、そんな邪心を隠すのが上手い。だから女子高生はズルい。 本書は、そんな女子高生たちの心を繊細に描いた、青春ものです。 描き方がとても丁寧なので、彼女たちの小さな邪心が、痛いほど強く伝わります。特に『フォーゲット…』はぜひ読んで、痛々しさと衝撃を感じてほしいです。 ラストでタイトルの意味に「ハッ」と気づかされる、芸の細かさに感動です。
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女子校のドロドロ話は飽きたけど、これは面白い。群れない人に憧れるのも分かるし、実は口だけで中身が無いとか、急にムカついてくるとか、すごく分かる。
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2015/11/04読了 あらすじだけ追ったら、変わり映えしないけど、心理描写が丁寧でよかった。女の子の気持ちを言葉にするの上手いなぁ、あと、単語で連想できる学生生活もすてき。色々読んでみよう柚木麻子!
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これがデビュー作品と知って驚いた。 多分、女子であれば一度は通った自己顕示欲と自尊心、自分と他人の比較、現実と理想のギャップをまざまざと思い出させてくれて、いたたまれない気持ちになる。
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世田谷の小田急線沿線にある、プロテスタント系の女子高を舞台に、女子たちの優越感、劣等感、羨望、嫉妬といった様々な心の動きが濃密に描かれる4つの連作短編。 いじめもある。どろどろした感情もある。でも、読み終わって嫌な気が全くしないのは、美人でも、お嬢様でも、頭がよくても、どの子も一...
世田谷の小田急線沿線にある、プロテスタント系の女子高を舞台に、女子たちの優越感、劣等感、羨望、嫉妬といった様々な心の動きが濃密に描かれる4つの連作短編。 いじめもある。どろどろした感情もある。でも、読み終わって嫌な気が全くしないのは、美人でも、お嬢様でも、頭がよくても、どの子も一様に心に痛みを抱えて生きているから。 高校生の頃って、そうだったなぁ~と痛みと共に懐かしさを伴って思い出す。 そして、それらを一つずつ乗り越えて、女子は成長していくのだ(男子のことはわからないので…) 読後が爽やかな作品です(^^)
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著者の小説の中で、一番好きな作品。 幼くも強がって見せる、どこか甘酸っぱいような女の子どうしのやり取り。 その描写が本当に見事だ。 それぞれの成長が少しずつ描かれていくが、どこかでその「女の子」たちは終わりを迎える。そこまでが、この表紙のような「青さ」の美しさなのだと思う。
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あらすじ(背表紙より) プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、希代子にある変化が。繊細な描写が各紙誌で絶賛...
あらすじ(背表紙より) プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、希代子にある変化が。繊細な描写が各紙誌で絶賛されたオール讀物新人賞受賞作含む四篇。
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