終点のあの子 の商品レビュー
女子高という場の生々しさも痛々しさも面白さも、ワシには実感として分からないが、思春期の「特別でありたい」「他者とは違う」「それでありながら規範を外れる勇気もない」【自分】への意識はよく分かる。もがいていたよな、と思いだす。 性差はあるし、あるいはいまだに持っているかもしれないけど...
女子高という場の生々しさも痛々しさも面白さも、ワシには実感として分からないが、思春期の「特別でありたい」「他者とは違う」「それでありながら規範を外れる勇気もない」【自分】への意識はよく分かる。もがいていたよな、と思いだす。 性差はあるし、あるいはいまだに持っているかもしれないけど、自己形成や自他境界認識などの、プロセスの恥ずかしさや悔しさや憤りまで含めて追体験した気分。 そして、この文体で飽きさせずに読ませる筆力と構成力は見事。突飛ではないが堅実。これでデビュー作だと言うのだから恐ろしい。
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女子同士の色々な面倒なことはどこにでもあると思うけれど、女子高はより色濃いのでは、と勝手に思っている。 こういうのありそう、こういう子いそうと感じて読める。
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自分の居場所を見つけたくて、みんな四苦八苦している。やりたいこと、伝えたいことと、実際の行動が真逆になってしまったり…自分自身ですらよくわからない衝動に突き動かされ、自分の行動をコントロールできなくなってしまったり…。どこで間違ってしまったんだろう、どうしてこんなことになってしま...
自分の居場所を見つけたくて、みんな四苦八苦している。やりたいこと、伝えたいことと、実際の行動が真逆になってしまったり…自分自身ですらよくわからない衝動に突き動かされ、自分の行動をコントロールできなくなってしまったり…。どこで間違ってしまったんだろう、どうしてこんなことになってしまったんだろう…そんな焦りと痛みと後悔と。大なり小なり、誰もが経験していることが散りばめられているお話。そう、現実は常にハッピーエンドにはならないのだ。それでも、私たちは生きていかなくてはいけない。現実を生きる私たちにそっとエールを送ってくれている1冊だった。
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タイプの違う少女をそれぞれの方向から描いたオムニバス。読んでいると自分と似たタイプの女の子が出てくるかもしれない。不思議とどの作品も共感してしまう。読んでいるうちにヒロインに同化してしまうのか「うんうん、わかるわかる」と思ってしまう。もし私が高校生のときにこの本を読んでいたら、も...
タイプの違う少女をそれぞれの方向から描いたオムニバス。読んでいると自分と似たタイプの女の子が出てくるかもしれない。不思議とどの作品も共感してしまう。読んでいるうちにヒロインに同化してしまうのか「うんうん、わかるわかる」と思ってしまう。もし私が高校生のときにこの本を読んでいたら、もっと密度の濃い日々を過ごせたのではないか、と思った。
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プロテスタント系女子高に通う 4人を主人公にした短編連作集。 この年代の女の子特有の残酷で ヒリヒリする言動に胸の痛みを覚えつつ 読み終えました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
もっと続きが読みたい!ハッピーエンドが好きな私にはちょっと幸せな要素が足りなかったです。けれど、とてもいい本だと思う。共感できるところが多かった。 朱里みたいな子が私の近くにもいて、色々なグループを飛び回る彼女にやきもきしていた。「彼女にとっては、私だけでは退屈なのだろう」と、まさに思ったものだ。彼女は人を引き付ける魅力があって、どこか、特別な感じがした。 甘夏の話が好きだった。
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連作短編集。 1編目の「フォーゲットミー、ノットブルー」は第88回オール讀物新人賞受賞作なのだけれど、「いじめ」を描いた作品は個人的に好みではなく… 他の3編はスラスラと読めました。
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黙って読書をしていられるのは、しゃべらなくても十分楽しいからだ。共有しているからだ。言葉にならない、いろんなものを。
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私は中学から大学まで女子校だったので、この本のキャラクター達の気持ちや立場、彼女たちを取り巻く環境…が何となくわかる。わかりすぎて胸が痛み、切なくもなり、又、甘酸っぱい気持ちをも思い出した。あの頃…私は一体何を思って過ごしてたんだろう。早く大人になりたかったし恋もしたい、友人やク...
私は中学から大学まで女子校だったので、この本のキャラクター達の気持ちや立場、彼女たちを取り巻く環境…が何となくわかる。わかりすぎて胸が痛み、切なくもなり、又、甘酸っぱい気持ちをも思い出した。あの頃…私は一体何を思って過ごしてたんだろう。早く大人になりたかったし恋もしたい、友人やクラスメート達の生き方や考え方に憧れを抱いた時もあった。でも本当の自分を顧みるようになったのは、ずっと後の事。 この本の少女たちはどんな大人になったのかな。
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分かり合って終わらない。終わる人とは、そこで終わる。ほんの少しの切なさを残して。それでもみんな進んでいって、いつか大人になったとき、あの時は青春だったなあ、なんて思い出すんだろうな。
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