追想五断章 の商品レビュー
バブル崩壊直後の時代。不況の煽りで学費が払えず大学を休学中の主人公が、叔父の経営する古書店に突然舞い込んだ高額の依頼を引き受ける。 ひたすらに静かで、まさしく灰色な話だった。ボトルネックに通じる空気を感じたが、こちらの方がまだ救いがあるように思う。
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やっぱりこうでなくちゃね。 とてもおもしろく、そして物凄く考えて作られた物語。 その中にどこか切なさを覗かせるのがまたにくい。 とにかく読んで損はないと思います。
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とても面白いし、米澤さんの描く風景は静かで綺麗。結末がもう一捻りあればなぁとも思うけど、ある意味期待を裏切らない感じで安定の満足感だった。
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米澤さん、ほんとに上手です。 リドルストーリー自体もおもしろかった。 結末はせつなかったけれど、最後まで飽きさせないのはさすが米澤さん。 芳光はあの後どうしたのだろう。笙子もどうしたのだろう。 菅生書店は? 続編出ないですかね~ ただ、仕事で目が疲れてなんだか読むのに時間がか...
米澤さん、ほんとに上手です。 リドルストーリー自体もおもしろかった。 結末はせつなかったけれど、最後まで飽きさせないのはさすが米澤さん。 芳光はあの後どうしたのだろう。笙子もどうしたのだろう。 菅生書店は? 続編出ないですかね~ ただ、仕事で目が疲れてなんだか読むのに時間がかかってしまって最初の序章の存在をすっかり忘れてしまっていて、解説を読んでいて あ・そうか と読みなおした な~るほど。大事だ、ここ もう一度読みかえしたい1冊。
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古典部シリーズのような青春モノではなく終始落ち着いた雰囲気で、かなり楽しめた。結末は米澤穂信らしいものだった。部屋で一人篭って一気にに読んでしまうのがおすすめ。
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伯父が営む菅生書店に身を寄せる菅生芳光は、北里可南子という客から依頼を受け、父親の遺した五本の短編小説を探すことになる。 五本の短編には共通点がある。それらはどれも、結末を読者に委ねるリドルストーリーであるということ。そして芳光は、それとは別の共通点と、作者北里参吾に関係する過去...
伯父が営む菅生書店に身を寄せる菅生芳光は、北里可南子という客から依頼を受け、父親の遺した五本の短編小説を探すことになる。 五本の短編には共通点がある。それらはどれも、結末を読者に委ねるリドルストーリーであるということ。そして芳光は、それとは別の共通点と、作者北里参吾に関係する過去の事件を知ることになる。 リドルストーリーにはやはり結末がないほうがいい(というか、結末を読んだらしっくりしてしまうような話は良質のリドルストーリーではない気がする)。 伯父さんが本当はどう感じているのかや芳光がこのあとどういう人生を歩むのか、結局それもうまく見えてこない終わり方が、さりげなく気が利いている。すきです。
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亡くなった父親の残した、5つのリドルストーリーを探してくださいという依頼を受けた古書店に居候する主人公。 各話を探していくうちに見えてくる、リドルストーリーに隠されたメッセージとは… という感じのお話。後半に進むにつれて話が見えてくる分、最後に大きめのイベントを期待してたけど、...
亡くなった父親の残した、5つのリドルストーリーを探してくださいという依頼を受けた古書店に居候する主人公。 各話を探していくうちに見えてくる、リドルストーリーに隠されたメッセージとは… という感じのお話。後半に進むにつれて話が見えてくる分、最後に大きめのイベントを期待してたけど、眈々と進んで行ったけどそれはうがった読み方ということで、、
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仕掛けも面白かったし結末も目が離せなかったのだけど、目的に対する手段があまりにも非効率的、非効果的に感じられて、その違和感のために読後感はイマイチ。ただ、作者が好きなので贔屓目が強すぎるせいかもしれない
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
物語の中の物語が最終的に絡んでくるんだろうと思いつつも あまり面白くなく感じ長し読みになってしまった。 本編は結構面白かったと思う。だがあまり読み終わった後すっきりしなかった。 いつもの米澤氏だった。
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リドル・ストーリーに結末があり、そこから事実がどうであったのかを推測する構成はとても面白いと思う。 けれどやはり、五つの小説を見つけなければ、あの人が「殺人者」という重石を背負わずに済んだのではないか、と考えると後味が悪い。それが魅力といえば魅力なんだろうが……。 的外れな現実逃...
リドル・ストーリーに結末があり、そこから事実がどうであったのかを推測する構成はとても面白いと思う。 けれどやはり、五つの小説を見つけなければ、あの人が「殺人者」という重石を背負わずに済んだのではないか、と考えると後味が悪い。それが魅力といえば魅力なんだろうが……。 的外れな現実逃避の先で、一人を「殺人者」にしてしまった彼は、この先どう生きていくのだろう?
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