盤上の夜 の商品レビュー
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表題作、ボードゲームと身体感覚の関係というアイディアは話題になっただけあって面白い。ただ再会した二人の棋士の心情を窺わせて終わるラストは、きれいなんだけど、ちょっと話をそらされた感がある。 もっとも気に入ったのが「千年の虚空」。ラストの情景は「盤上の夜」と似た雰囲気があるが、より凄みを感じた。
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私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ ...
私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2013.7.16読了 囲碁や将棋、麻雀を舞台に、それに関わる人間たちがSF仕立で書かれた短篇小説 読む人に依って、評価は分かれるような気がします。私自身は、雰囲気があって、好きです。 ただ、筆力の問題か、文章が読みにくく、時々何を書いているのか、わからないようなことがあります。独特の雰囲気を出すために、そのようにしていることはあるでしょうが、物語を上手く伝えられなければ意味が無いと思います。でも、新人の方だということで、これからに大いに期待します。 作品では、表題作の盤上の夜が雰囲気があって良さそうに思えますが、私が囲碁を知らないので、今ひとつ良くわからない、中に入って行けないところがありました。 一方、チャトランガなんか聞いたことも無かったですが、象を飛ばした王子は、物語としてとても良かったと思います。 今度は、長篇を読んでみたいですね。
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紹介文を見て何気なく買ったのだが、非常に大きな衝撃を受けた。今のところ、個人のランキングでは今年最高だと思っている。全て盤上の勝負をモチーフに描かれた連作短編集であるが、設定が秀逸だし、登場人物の考え方や行動(或いは運命)が余りにも奇抜だ。普通でこのような発想はなかなか出来ないだ...
紹介文を見て何気なく買ったのだが、非常に大きな衝撃を受けた。今のところ、個人のランキングでは今年最高だと思っている。全て盤上の勝負をモチーフに描かれた連作短編集であるが、設定が秀逸だし、登場人物の考え方や行動(或いは運命)が余りにも奇抜だ。普通でこのような発想はなかなか出来ないだろうと思うくらいだが、論理構成が自然であるため不思議とリアリティがある。個人的には囲碁や将棋などには詳しくないけれど、それでも非常に楽しめた。そのようなゲームが好きな人は尚更楽しめるのではないかと思う。
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好きな人には面白いのかもしれない。だが、碁も麻雀も何もやらない自分にしては読み進めるのが苦しく、『盤上の夜』だけで本を閉じてしまった…。
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囲碁、麻雀、チェッカー、将棋…盤上の遊戯から果てしなく拡散する世界。科学と宗教、確立と運、人間と機械と神。限られた盤面から永遠と無限が立ち上がる、まさに奇想の短編集。
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途中から重くなった。なんとなく伝わる気がするし、やっぱりよく分からない気もする。そんな不思議な物語。分かる人には面白いのだろうけど、自分の読解力ではこなせなかった。
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囲碁・チェッカー・麻雀・チャトランガ・将棋…のなかでやったことあるのは将棋だけな上やり方知ってる程度なので正直登場人物たちの狂気はほとんど理解できなかったです。しかしどの話でも登場人物が対局を通して狂気の先にあるものを目指す過程は熱く話にのめりこんで読みました。 「盤上の夜」は四肢欠損でありながら生きていくために囲碁を覚え、囲碁を精神的に肉体の痛みとして感知するようになる由宇と由宇を止めることはせずに見守り続けた相田の関係がとても気に入りました。由宇と相田の囲碁を通してでしか相手を感じられない関係というのは異質ではあるけれど限りなく純愛だと思います。それが本当に愛なのかも分かりませんが。 途中で入る由宇が氷壁を登る想像の場面がすごく素敵です。 「像を飛ばした王子」「清められた卓」は「盤上の夜」より分かりやすく、しかし「盤上の夜」と同じくらいゲームに真摯に向かい合う人々の姿が描かれていて面白かったです。 SFというと宇宙とかメカなイメージが強いですが、この本では精神的なSF世界を感じられ、こういう世界もあるのだというのを初めて知ることができました。難解で分からないところも多かったですが読後不思議な心地が残るお話でした。
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図書館にて。 難解だった…。勝負の世界の崇高さに時々ついていけな飼った…。 表題作、登場人物の状況の過酷さにもついていけなかった…。そんなことまでしなくてもいいじゃないか…。
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囲碁、チェッカー、麻雀、将棋。 冲方丁を思わせる文体や設定が受賞理由かもしれないが、 阿佐田哲也をも髣髴とさせ、ルール把握を前提とした不親切な世界に引き込まれる。 最後はかなり行きつくしてしまったが次の作品はどうなるか。
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短編6作。 盤上に広がる無限の可能性。 駒は盤の枠に囚われることなく、更なる可能性を求めて動く一手となり、その譜は別な世界へ跳躍し、また新たな世界が生まれる。 一作読むごとに、今読んでいる作品が一番面白いと思うほど、どの作品を取っても甲乙つけがたく、足元の地下のマグマが静かに熱を...
短編6作。 盤上に広がる無限の可能性。 駒は盤の枠に囚われることなく、更なる可能性を求めて動く一手となり、その譜は別な世界へ跳躍し、また新たな世界が生まれる。 一作読むごとに、今読んでいる作品が一番面白いと思うほど、どの作品を取っても甲乙つけがたく、足元の地下のマグマが静かに熱を孕んでいることを思い出すような何ともいえない読後感がある。
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