盤上の夜 の商品レビュー
素晴らしい。特に表題作「盤上の夜」から「人間の王」はゾクゾクさせられた。切り口、語り口が一辺なので、飽きる部分はあるが、何度も読み返したくなる魅力がある。
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今までに読んだことない感じでおもしろかった~~! が、残念ながら碁も将棋も麻雀もやったことないんで 多分その魅力の半分も分かってないような・・・。 ドンジャラとかならやったことあるけどなあ。 なので、専門用語の意味がほっとんど分かってない。 それでもおもしろかったのは ゲームそのもの、よりもそれをする人間が描かれていたからだろう。 いやーなんかみなさん鬼気迫るものがあってすごかった。 つーか、由宇さんの過去、怖ろしすぎなんですが・・・。 イチバン分かりやすい、とゆーかとっつきやすかったのは ラーフラの話。 これは多分、ゲームのルールとかが殆どなかったからだと思う。 とゆーか、まだそのルールさえできてないからね。 ブッダに捨てられた家族からの視点、とゆーのが新鮮だった。 そーいやそーだよなあ、と。 父と息子の問答が深い。 しかし、本当に?この苦しみの世に命を生みだすことは、 本当に罪ではないの??そこに意味は、あるのだろうか?? 本筋とはあまり関係ないが、そこがちょっとひっかかった。 もしブッダに会えるなら聞いてみたいなあ。 勝負、というより、なんといえばいいのか、 なんかみんな違うとこをミてるよう。 私は氷壁を登ることも、深海にもぐることも、 盤上に違う世界をみることも、多分できないだろーなーっと ちょっと切ない。
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第1回創元SF短編賞山田正紀賞受賞、にしてかなり変わった連作集。 今作がSFなのかミステリなのかも自分には分からないし、 更にところどころ難解で、付いていくのが少々大変では ありました。 んが...。面白いです。 囲碁、チェッカー、将棋、麻雀…など盤上の勝負を題材にし その対局の...
第1回創元SF短編賞山田正紀賞受賞、にしてかなり変わった連作集。 今作がSFなのかミステリなのかも自分には分からないし、 更にところどころ難解で、付いていくのが少々大変では ありました。 んが...。面白いです。 囲碁、チェッカー、将棋、麻雀…など盤上の勝負を題材にし その対局の果てに、何が見え、待っているのか。 そして数学と人間の未知なる能力と一見、相対するものを 同一線上に置き、その更なる向こう側を描いているような SFなのか...むしろもっと高尚な佇まいの作品。 個人的には麻雀、将棋くらいしか基礎知識がなかった為 その2編が非常に惹かれながら読んでましたね。特に 麻雀に至っては福本伸行の作品と少しダブらせながら 読んだりして...。闘配とか裸単騎とか...ちょっと テンションあがりますw。 人が考えた盤上のゲームにも関わらず、ここまで それぞれが歴史を持ち、未だに人の人生までも 狂わす事さえある、それぞれの盤上の勝負の 深み...では表せられない魔物の側面と宗教的で すらあるその領域を息を飲んで感じる事の出来る時間。
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評価が高いと聞いて借りてみましたが、残念ながら私は面白くなかったです。 表題作「盤上の夜」だけで、残りは読むのをやめたので、感想は一話分。 いじわる婆さんになってます。 四肢を失った女性が女流棋士として囲碁の才能を開花。 囲碁の盤面を触覚として感知できる能力を持っていたという。 ルポのように淡々とした語り口に、話に入り込めなかった。 彼女が四肢を失ったことについて、ただの設定にされているだけのような説明に気持ちが冷え冷えとします。その残酷な境遇、もうその時点で発狂しているでしょうにスルーですかい? ここがまず最大の違和感。あとはもういけません…。 語彙をひろげることになった経緯がすんなり頭に入ってこない。 彼女の中で言語の爆発が起こったくだりがよくわからない。 そうして彼女が以後、対局の高みに登っていった過程の描写は、何を例えているのか? もうちんぷんかんぷんで、なんだか馬鹿にされているような不愉快な気分でした。 自分とは全く相性の悪い作品でした。 SFを読めない自分がだめなのか?
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今年の一冊め。限定される事、ルールがある事が創作にとっていかにプラスであるのか、この事を考えないといけない。
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四肢を切断された天才碁師の女性の感性を描いた表題作他の短編集。1発目の表題作があまりに肌に合わなくて、2篇目を読み始めて、同様の感触がして、強制終了。
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囲碁、チェッカー、麻雀、将棋、古代チェス……対局の果てに、人知を超えるものが現出する。一人のジャーナリストが語る清新なSF連作。第1回創元SF短編賞山田正紀賞
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このミスにランクインしていたので 読んだけれども ミステリというより 表紙のとおりSF SFをあまり読んでないので わからないけども SFはこのめくるめく感じ 文章だけでとんでもないとこに 連れて行かれる感じがいいのかと思う 「神狩り」を読んだときと似ている あとの短編になる...
このミスにランクインしていたので 読んだけれども ミステリというより 表紙のとおりSF SFをあまり読んでないので わからないけども SFはこのめくるめく感じ 文章だけでとんでもないとこに 連れて行かれる感じがいいのかと思う 「神狩り」を読んだときと似ている あとの短編になるにつれ なんというかはったり感空疎感が でてきていまひとつ でもどの短編も満足
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短編集6編。 『盤上の夜」囲碁 『人間の王』チェッカー 『清められた卓』麻雀 『象を飛ばした王子』チャトランガー 『千年の虚空』将棋 『原爆の局』囲碁‥最初に続く ゲームを知らなくてもそれなりに面白いが、ゲームにこだわりすぎて少し難解。『象を飛ばした王子』が一番好きだし、むしろ...
短編集6編。 『盤上の夜」囲碁 『人間の王』チェッカー 『清められた卓』麻雀 『象を飛ばした王子』チャトランガー 『千年の虚空』将棋 『原爆の局』囲碁‥最初に続く ゲームを知らなくてもそれなりに面白いが、ゲームにこだわりすぎて少し難解。『象を飛ばした王子』が一番好きだし、むしろこれだけが良かった。
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囲碁、将棋、麻雀、などなど。 ボードゲームの世界のトップランナーたちの、勝負にかける極地を描いた作品。創元SFを受賞しているものの、傍目には各界の勝負師たちに密着したノンフィクションのようにも見えました。記者がインタビューをするという書き方のせいもありますが、それぞれのゲームを取...
囲碁、将棋、麻雀、などなど。 ボードゲームの世界のトップランナーたちの、勝負にかける極地を描いた作品。創元SFを受賞しているものの、傍目には各界の勝負師たちに密着したノンフィクションのようにも見えました。記者がインタビューをするという書き方のせいもありますが、それぞれのゲームを取り囲む環境や、一局にかける生き様や信念が、まさしく真に迫っていたからです。相当綿密に調べなければ、とても書ききれない作品だと思います。 棋士たちの生き様を描いているので、特にそれぞれのゲームについて知らなくても、問題はありません。もっとも知っていた方がより深く楽しめますが。 トップランナーたちの、狂気に紙一重で異様だが、人間の限界を超えた、熱く静かな戦いに、胸が震えました。
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