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銃・病原菌・鉄(下) の商品レビュー

4.1

311件のお客様レビュー

  1. 5つ

    107

  2. 4つ

    102

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

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2013/07/25

エピローグが興味深かった。 多様性がある時点では強みとなったヨーロッパ、統一されていたことが強みとなり弱みとなりまた強みとなる中国。

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2013/07/22

壮大な人類の歴史に関する考察。 目から鱗というか、単に僕が知らなかったことなのだが、 人類史に関して、今までのイメージが大きく変わった。 特に、大型動物のの家畜化ということと、 家畜から伝染する病原菌が、こんなにも人類の歴史に大きな影響を与えているとは思わなかった。 そして...

壮大な人類の歴史に関する考察。 目から鱗というか、単に僕が知らなかったことなのだが、 人類史に関して、今までのイメージが大きく変わった。 特に、大型動物のの家畜化ということと、 家畜から伝染する病原菌が、こんなにも人類の歴史に大きな影響を与えているとは思わなかった。 そして結果的に、日本の特殊性もよく見えてくる。

Posted byブクログ

2013/07/11

「最初のアルファベット文字は、紀元前二〇〇〇年から紀元前一〇〇〇年のあいだに、現代のシリアからシナイ半島あたりに暮らしていたセム語を話す人びとのあいだで誕生している。」 多くの資料によって構成されているのがすぐに分かる。非常に緻密に論理立てられていて、因果関係を把握しやすい。途...

「最初のアルファベット文字は、紀元前二〇〇〇年から紀元前一〇〇〇年のあいだに、現代のシリアからシナイ半島あたりに暮らしていたセム語を話す人びとのあいだで誕生している。」 多くの資料によって構成されているのがすぐに分かる。非常に緻密に論理立てられていて、因果関係を把握しやすい。途中の特許批判の部分は本筋と関係ないと思われるが、そのとおりだと感じた。 事実ばかりなので(事実だかろこそこの本が成り立つのだが)、途中で飽きてしまった。しかし、エピローグで、環境が物事を決める、または習性が物事を決めるという主張は読んでいて楽しい。

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2013/07/03

上巻では人類が文明を発達させる条件として ユーラシア大陸がいかに最強であるかという話だったのですが、 下巻は比較的近代の世界情勢にも触れられます。 同じユーラシアでどこより進んでいたはずの中国が、 なぜ世界の覇権を握れず、ヨーロッパに遅れをとったのか。など。 思想や政治など人間...

上巻では人類が文明を発達させる条件として ユーラシア大陸がいかに最強であるかという話だったのですが、 下巻は比較的近代の世界情勢にも触れられます。 同じユーラシアでどこより進んでいたはずの中国が、 なぜ世界の覇権を握れず、ヨーロッパに遅れをとったのか。など。 思想や政治など人間が生み出したものによって 文明は時に後退してしまうという事実にぞっとさせられます。 まあ、相変わらず読みにくいので遅々として進みませんが、 最終章にあらかた全部まとまってるので、そこだけ読んでもおおまか分かります。 まあ情報価値のすこぶる高いこと。 「環境は変化するものであり、輝かしい過去は輝かしい未来を保証するものではない」 なるほど。

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2013/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 読了。人類と文明がなぜ地域ごとにこうも異なる発展の仕方をしてきたのか?という疑問に対して、地球全体を大陸別に分け、その環境を科学的に分析するアプローチによって謎を解き明かす壮大なドキュメンタリー。長いけど、超面白かった。  地域というか大陸ごとに発展の差ができたのには大きく4つの理由があり、①農業に適した動植物の分布②情報が伝播しやすい地形の有無③異なる大陸間での交流の可否④大陸ごとの大きさや元々の人口の差 という要因によってその大陸の運命は決まっていったのだという。ふむふむ。  これらの要因により、初期の方向性や、最低限の生活を送るのには余剰な人=非生産者であり文化的・軍事的活動をする余裕がある人の出現しやすさなんかが決定付けられ、バタフライエフェクト的にその後の発展に影響を与えていったと。  その後、4つの理由を満たしていた地域の人々によって加工され、争いや農工の道具となった「鉄」、異なる大陸・土地の征服を容易にした「銃」、そして何よりも文明の繁栄と滅亡を決定づけた、「病原菌」の攻勢に対する免疫の有無、これらの道具により大陸間の差はより一層激しいものになり、これがタイトルにもなった発展の差を決定づけたものであると筆者は主張する。  歴史や地理を科学的に、ややもすると理屈っぽく環境至上主義的に書いているので文化人類学者なんかには受けが悪いかもしれないが、素人が読むには本当に面白くて素晴らしい。さすが、名著と呼ばれる本にはそれなりの理由があると凄く納得できた。高校時代に読んどけばよかったなぁ(‘A`)  一点気になったのは、農業や家畜の改良、免疫の獲得等様々なブレイクスルーを必要とする場面で万能的に「突然変異」という奇跡に理由を頼っていたこと。そりゃ途方も無い年月が経てば、積み重ねによる力技で突破できないことないだろうけど、なんだかなぁwとそこはちょっと笑ってしまったw

Posted byブクログ

2013/06/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

様々な疑問及び考察をしてきた結果。 現在の民俗のパワーバランスの違いは、民俗、人種に依存するものではなく、とある地理的要因に左右されるものであったと考えられる。 つまり、優位な土地にいたかどうか、それが根本的な要因でないか。 その地理的要因とは 1.農耕民俗社会が形成出来る食糧生産活動において栽培可能な穀物があったか、また栽培出来る土地であるか? 2.強力な災厄になりうる病原菌を生み出し、また自身も強力な労働力や兵力となりうる家畜を獲られたか? 3.農作物や文化技術が伝わりやすい東西に長い大陸であったか? 4.大陸間の文化が伝わりやすいところであったか? 5.文化技術の発展を促す、人口の多いところだったか? などなど。 太古の軍事力を考えると狩猟民俗のほうが農耕民俗より強力なイメージですが、実は逆でした。 生涯使える知識になったのではと思います。

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2013/06/15

総論的な上巻および本巻前半に続き、後半では地域毎の各論に入っていく。中国とヨーロッパの比較論については今後の研究で考察の厚みが増すことを期待。 家畜化が出来たかも知れない大型動物の絶滅、農作物の栽培による生産力の向上の裏で行われた森林の伐採による環境の改変が地域の文明史に大きな...

総論的な上巻および本巻前半に続き、後半では地域毎の各論に入っていく。中国とヨーロッパの比較論については今後の研究で考察の厚みが増すことを期待。 家畜化が出来たかも知れない大型動物の絶滅、農作物の栽培による生産力の向上の裏で行われた森林の伐採による環境の改変が地域の文明史に大きな影響を与えたことが本書の裏メッセージかも知れない。当時の人類はその影響を予測することが困難だったかも知れないが、現代の我々はそれを知ることが出来る。

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2013/06/14

下巻はさらにスリリング。 特に、中世の中国が圧倒的な技術力をもっていながら、ヨーロッパ諸国のように大航海時代に突入していかなかったのか、この章はなかなか興味深い。 なんとなく、歴史書のように感じるかもしれないけれど、まったく歴史関連の本ではありません。 社会学というか、行動学...

下巻はさらにスリリング。 特に、中世の中国が圧倒的な技術力をもっていながら、ヨーロッパ諸国のように大航海時代に突入していかなかったのか、この章はなかなか興味深い。 なんとなく、歴史書のように感じるかもしれないけれど、まったく歴史関連の本ではありません。 社会学というか、行動学というか、そっちに興味のある方におすすめ。

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2013/06/07

どうしてアメリカ大陸のインディアンが海をわたってヨーロッパを征服することにならなかったのか?どのようにして世界は今の姿になったのかを解き明かす。世界史の見方が変わる本。詳細な感想はブログに書いてます。 http://bear-path.blogspot.jp/2011/08/bl...

どうしてアメリカ大陸のインディアンが海をわたってヨーロッパを征服することにならなかったのか?どのようにして世界は今の姿になったのかを解き明かす。世界史の見方が変わる本。詳細な感想はブログに書いてます。 http://bear-path.blogspot.jp/2011/08/blog-post.html

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2013/06/06

ここまで知的興奮を掻き立てられる本を読んだことがない。ともかく、スケールが大きすぎる。若干、冗長なのが気になったが、それくらいセンシティブな内容で、白人史上主義に正面からメスをいれてる点も痛快。アングロサクソンと中華系黄色人種の間に日本系黄色人種の付け入る隙をみた気がする。何れに...

ここまで知的興奮を掻き立てられる本を読んだことがない。ともかく、スケールが大きすぎる。若干、冗長なのが気になったが、それくらいセンシティブな内容で、白人史上主義に正面からメスをいれてる点も痛快。アングロサクソンと中華系黄色人種の間に日本系黄色人種の付け入る隙をみた気がする。何れにせよ、歴史に"たられば"は無いが、とても知的好奇心を掻き立てられた。秀逸。

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