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飼い喰い の商品レビュー

4.4

59件のお客様レビュー

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    27

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2024/06/13

「世界屠畜紀行」の筆者。遂に屠畜だけでなく家畜の飼育に挑戦する。 千葉県に土地建物を借りるところから始め、3匹の子豚を名前をつけて育て上げる。そして知人を招待して皆で食べる。 他の動植物を摂取することで成り立つ人間の営み。何とも変わった視点から見つめ直した奇書。

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2022/12/21

実際に豚と半年暮らし、その体験を基に現代社会の食糧問題、産業構造などに絡めているため、説得力がすごい。 文体にややオタク感あり。 読了120分

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2020/07/05

最近、畜産への興味が尽きないので。 内澤さんの世界屠畜紀行も最高だったけど、豚を3匹飼って食べる、という最高のルポ。 豚が何を食べて、どれくらいで大きくなって、出荷できるのか、知らない事だらけの養豚が少し近づく感覚がある。 命を食べないでは、生きてはいけないから、美味しく頂くこと...

最近、畜産への興味が尽きないので。 内澤さんの世界屠畜紀行も最高だったけど、豚を3匹飼って食べる、という最高のルポ。 豚が何を食べて、どれくらいで大きくなって、出荷できるのか、知らない事だらけの養豚が少し近づく感覚がある。 命を食べないでは、生きてはいけないから、美味しく頂くことが良い。

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2019/07/09

人工肉とか昆虫食とか家畜のゲップとか菜食とか狩猟とか、肉まわりのことっていつもほんのり気になってるので選んだ。不穏なタイトルだけど、3匹の豚を育てる割とドタバタな奮闘記。世界の屠畜現場を見ている人なので、殺すことを改まって深刻ぶったりせず、肉になる前の豚周りの色々を教えてくれる。...

人工肉とか昆虫食とか家畜のゲップとか菜食とか狩猟とか、肉まわりのことっていつもほんのり気になってるので選んだ。不穏なタイトルだけど、3匹の豚を育てる割とドタバタな奮闘記。世界の屠畜現場を見ている人なので、殺すことを改まって深刻ぶったりせず、肉になる前の豚周りの色々を教えてくれる。‬

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2018/01/09

内容(「BOOK」データベースより) 世界各地の屠畜現場を取材してきたイラストルポライターが抱いた、どうしても「肉になる前」が知りたいという欲望。見切り発車で廃屋を借り豚小屋建設、受精から立ち会った中ヨーク、三元豚、デュロック三種の豚を育て、屠畜し、ついに食べる会を開くに至る。一...

内容(「BOOK」データベースより) 世界各地の屠畜現場を取材してきたイラストルポライターが抱いた、どうしても「肉になる前」が知りたいという欲望。見切り発車で廃屋を借り豚小屋建設、受精から立ち会った中ヨーク、三元豚、デュロック三種の豚を育て、屠畜し、ついに食べる会を開くに至る。一年に及ぶ「軒先豚飼い」を通じて現代の大規模養豚、畜産の本質に迫る、前人未踏の体験ルポ。 屠畜という毎日口にする肉を得るために必須でありながら、誰もが忌避する話題に対してずっと真正面から向かい合ってきた筆者が、とうとう自分で豚を育て出荷しそれを口にするという本です。表紙に書いてある3匹の豚は筆者が手塩にかけて育てた豚達です。名前も付けて寝食を共にして愛情込めて育ててきた豚達の姿が本当に本当に生き生き書かれています。人格が有るように当然豚格もあります。のんびり屋、ずるい奴、いじめられっこ。彼らの姿はどうしても家畜ではなく愛すべき存在に見えてきてしまいます。次第に出荷に近づくにつれてページをめくる手も鈍って行きます。どんなに頭で理解していても彼らが食べられる姿を見たいわけでは無いし、出来ればそりゃあ楽しく暮らすムツゴロウ王国みたいな方が楽しいに決まっています。出荷といってもドナドナみたいに積んで終わりではなく、当然屠畜場で命を絶たれる迄見届ける訳です。自分だったらここが一番辛いと思います。何しろ自分で育てて遊んだ豚達が悄然とうなだれて列に並んでいる姿を見なければいけないんですから。畜産農家の人たちは美味しいお肉を供給する為綿々とこれを続け、屠畜業者の方々は安全で安心な肉を供給する為に努力している。これを忌避して可愛そう可愛そう、でもチャーシューメンは食うじゃあ道理に合わないわけです。その一連の流れを門外漢である筆者が体験記として書いたことは非常に意義が有ると思います。単純に文章としても面白かったし、関わった人たち、動物への敬意も感じられる本で読んでよかった。

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2017/11/12

試みは面白い。 でも、日本語が下手ですね。 著者のせいなのか、編集者のせいなのかわかりませんが。 それから、妙なマイナス思考が多かったり、イラスト中のミスが多かったりと、途中で読む気を失いかけたところが多々ありました。 企画のインパクトだけ、という印象です。

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2017/04/26

3.5 三匹の豚を自分で育てて自分で食べる、というドキュメンタリー。ペットと家畜の境界線、他の命を奪って生きるということを考えさせられます。

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2016/08/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

養豚の体当たりルポタージュですね。私はにおいとか虫とかできっと養豚には抵抗あるけれど、著者はそれをやってのけて凄いと感じました。 やはり、というかなんというか、あれだけ苦労したのに得られる金銭的な報酬がこれだけ?というくだりには引きつけられてしまいました。 養豚業者が大規模化、少数化していくのはいたしかたのないことだとしても、労力に対しては割に合わないと感じてしまいます。。。 いち消費者としてただ豚肉を買う、ではなくてどうやって店頭に並べられるところまできたのか、どんな戦略で作られたのか、想像できるようになっているだけでも、行動が変わってくるのでは、と思っています。

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2016/07/14

なかなか面白かった。 愛着がわきつつも、食べるものとしても認識してて、 不思議な感覚だなぁ。 それにしても、畜産って毎日の努力なんだなぁ。

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2016/06/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

飼っていた豚を食う、という話では以前ヒドい作品に巡り合っている(食堂かたつむり)ので、各所からお勧めされていたこの本も、実はかなり長いこと躊躇していたのだけど、なんでか知らんけど、読むべき時がきたような気がして読んでみた。 結果からいうと読んで良かった。 「命を戴いて生きている」っていう表現は、使いようによっては暴力になったり、政治になったり、ヒステリックになったり、単なる悪趣味になったりするので難しい。 例えば捕鯨問題や犬食いの問題を考えてみる。食生活というのは文化であり、食料供給というのはとてつもなく大きな経済活動であるので、そこに政治が絡んだり思想が絡むとややこしくなる、さらには宗教のタブーが出てくる。とにかくなんやかやとめんどくさいことが出てきて、その多くがヒステリックだったり、怪しげだったりして近寄りたくないのである。 個人の趣向としても難しい。 アミエビを針に刺せず、釣った小アジを針から外せない人が、帰路の飯屋でシラス丼をかっ込んでたりする。 焼き肉食べ放題でヨロレイヒー、と歌った口がドナドナを歌う。 自分の中にも矛盾があると充分に分かっているが、その矛盾に向き合うのが怖い気もする、「命を戴いて生きている」問題は人生の根源を揺さぶりそうになるくらい奥が深い。底の浅い俺が考えても、立派な哲学ジャンルだと思う。 そういうテーマを扱う時、ヒステリックだったり、過度に倫理を語ったり、逆に露悪的だと一気に読む気が失せる。 しかし、この本、その点について作者の立脚姿勢がしっかりしているから安心して最後ま読めた。本人も感傷的になり、感情的になったのだろうけど、少なくとも「命を戴く」ことについて、どういう風でありたいかをしっかり模索した人だからこそかけたノンフィクションだと思った。 だからこそ「肉食をやめる、つまりとりこむ生命体を選んだところで、何かを殺していること自体に変わりはない。どこにボーダーを引くのかは、人間の暮らす社会の都合次第でいかようにでも変わる」というような、作者の考えがストンと腑に落ち、「頭蓋骨に塩を水を添えて手を合わせる自分の姿を苦笑する」と書かれていても、カッコつけてるとは思えない。 それでも合わない人には合わないかもしれない。 俺も、共感して自分でやってみようなんて、とても思わない。だけど、とても大切なことを考えさせられた。書物の意義というのはそういうところにあるんだと思う。即ち、この本良書である。

Posted byブクログ