共喰い の商品レビュー
久しぶりに小説読んだ。共喰い、って映画のトレーラー見て、興味引かれて読んだ。本読んでから映画見ると、本のほうが面白かったなぁ、と感じるそうなんだが、えいがも見てみようかな。 なんか、この本は一気に読めちゃった。それだけ興味深かった。感想らしい感想はまだ書けないなぁ。 第三紀層の...
久しぶりに小説読んだ。共喰い、って映画のトレーラー見て、興味引かれて読んだ。本読んでから映画見ると、本のほうが面白かったなぁ、と感じるそうなんだが、えいがも見てみようかな。 なんか、この本は一気に読めちゃった。それだけ興味深かった。感想らしい感想はまだ書けないなぁ。 第三紀層の魚、こっちは現代のお話ね。日常の話だったかなぁ。でもこっちも家族がテーマだったよな
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「もう大丈夫」 父が死んだあとに仁子も、遠馬も、そう言った。確かに遠馬は父親の血を受け継いでいるし、琴子のお腹の子もそうだろうけど、もう、大丈夫、と。 子どもに真に影響を与えるのは血か?それとも存在か?作者は後者だと考えているのだろうか?だから、これから遠馬は大丈夫なんだと。少な...
「もう大丈夫」 父が死んだあとに仁子も、遠馬も、そう言った。確かに遠馬は父親の血を受け継いでいるし、琴子のお腹の子もそうだろうけど、もう、大丈夫、と。 子どもに真に影響を与えるのは血か?それとも存在か?作者は後者だと考えているのだろうか?だから、これから遠馬は大丈夫なんだと。少なくともこの小説を読み終えて私はそう受け取った。なんだか希望が持てる気がした。 最後に「共喰い」の意味がが読んだあともつかめなかった。父親を殺したあとに再び生理がきた仁子さんと父親のこと?それとも千種のこと?うーん、私の頭ではわからなかったです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
共食いより第三紀層の魚の方が面白かったかも、、、 小さいな田舎町、アクの強い父、まだ知らぬ自我、、、避けては通れぬ澱みが、己が身の内にも潜んでいることを知る。かなりハードな状況だな…割と読みやすいし、すっーと入ってくる文章でよかった。 印象としては第三紀層...のほうが好き
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表題作は人物設定が重く、表現もエグいため、序盤は下っ腹の痛くなる思いだったが、物語が進むにつれスラスラ読むことができた。川や生き物の描写が細かく、作者の故郷への歪な愛情みたいな物を感じた。「第三紀層の魚」も下関を舞台としているが、こっちは田舎で普通に育った少年の、ちょっと切ないお...
表題作は人物設定が重く、表現もエグいため、序盤は下っ腹の痛くなる思いだったが、物語が進むにつれスラスラ読むことができた。川や生き物の描写が細かく、作者の故郷への歪な愛情みたいな物を感じた。「第三紀層の魚」も下関を舞台としているが、こっちは田舎で普通に育った少年の、ちょっと切ないお話と言う感じで、ノスタルジックな気分に浸れた。個人的には後者が好み
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「共喰い」 表題作。 昭和末期の閉塞的な雰囲気。 セックスに暴力に鰻。 主人公が堕ちていくのではと気が気でなかったけど、どうにか踏みとどまったようでよかった。 あの人が鳥居をくぐらなかったのは本当に月の障りがあったからか? 違う意味での穢れを浴びたからだと思ったのだが。 「第三...
「共喰い」 表題作。 昭和末期の閉塞的な雰囲気。 セックスに暴力に鰻。 主人公が堕ちていくのではと気が気でなかったけど、どうにか踏みとどまったようでよかった。 あの人が鳥居をくぐらなかったのは本当に月の障りがあったからか? 違う意味での穢れを浴びたからだと思ったのだが。 「第三紀層の魚」 曾祖父の介護。昔語り。チヌ釣り。 閉塞感漂う舞台だったが、この話も、そう後味は悪くなかった。
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あの会見気になってたので読んでみた作品 「第三紀層の魚」は今年祖母を亡くした私が何とも表現出来なかった気持ちを上手く表現してくれてて共感出来る部分が多かっただけに 「共喰い」の遠馬はヤりたいばっかりとしか見えない所やお父さんはのろくでもなさに嫌悪感が凄くて残念でした 実際の思...
あの会見気になってたので読んでみた作品 「第三紀層の魚」は今年祖母を亡くした私が何とも表現出来なかった気持ちを上手く表現してくれてて共感出来る部分が多かっただけに 「共喰い」の遠馬はヤりたいばっかりとしか見えない所やお父さんはのろくでもなさに嫌悪感が凄くて残念でした 実際の思春期の少年ってこんな感じなんでしょうか?
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すっきりした文章はかっこいいと思うけど、内容的に合わなかった。 行為の最中に暴力をふるう性癖と血のつながり。 「共喰い」ってそういう意味で「共喰い」なのか!と気づくとますます嫌悪感。 ウナギとかたつむりのぬるぬる感ばかりが心に残る。 同じ血縁や家族を描いているものでも、一緒に収...
すっきりした文章はかっこいいと思うけど、内容的に合わなかった。 行為の最中に暴力をふるう性癖と血のつながり。 「共喰い」ってそういう意味で「共喰い」なのか!と気づくとますます嫌悪感。 ウナギとかたつむりのぬるぬる感ばかりが心に残る。 同じ血縁や家族を描いているものでも、一緒に収録されている 「第三紀層の魚」の方は優しい感じがして好き。
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目を背けたくなるような描写の連続に、濃い血の呪いに、鳥肌がとまらない。それなのに最後まで読まずにはいられない。 人間の業、みたいなものを感じさせらる実母の生き方に、ラストは哀しさと同時に清清しさを感じた。
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女を殴る父と、同じ目をした、俺。 川辺の町で暮らす17歳の少年。セックスの時に暴力を振るうという父親の習性を受け継いでいることを自覚し、懼れ、おののく…。逃げ場のない、濃密な血と性の物語。第146回芥川賞受賞作。
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共喰い、と、第三紀層の魚、の二本。 閉鎖された街と思春期と性と暴力。 ありがちな素材だなぁと思いつつ、この手の不気味さは嫌いじゃないのに、今ひとつ、父と息子に共通するサディストの心理は理解出来ず。閉鎖された環境で性が匂い立つの分かるんだけども。理解出来ない分、終盤、魚屋で仁子さん...
共喰い、と、第三紀層の魚、の二本。 閉鎖された街と思春期と性と暴力。 ありがちな素材だなぁと思いつつ、この手の不気味さは嫌いじゃないのに、今ひとつ、父と息子に共通するサディストの心理は理解出来ず。閉鎖された環境で性が匂い立つの分かるんだけども。理解出来ない分、終盤、魚屋で仁子さんが親父の下駄の音に気付くあたりは引き込まれたのだろうか。始末しなきゃいけない。親父への情とか、人を殺す葛藤とか一切生じない。害である。それ以上でも以下でもないという動機を感じたのが面白かった。 でも他人への意識なんて、案外そんな程度かもしれんなぁ。怖いわー。 第三紀層の魚は生きると死ぬの狭間に立つ少年の話。丁寧。曾祖父と祖母が愛おしい。 宮本輝の匂いが感じられた。 でも輝さんの作品程に胸が締め付けられることはなかった。
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