楽園のカンヴァス の商品レビュー
美術品を見ていると、 今の自分を“試されている”“問われている” と感じることがある。 それでいいのか、と。 本作のティムと織絵にも それが問われているように感じるのだけど、 それ以上に、ルソーの作品と、それが織りなす物語を通じて、 この作品自体が作者にそれを問うている、 そん...
美術品を見ていると、 今の自分を“試されている”“問われている” と感じることがある。 それでいいのか、と。 本作のティムと織絵にも それが問われているように感じるのだけど、 それ以上に、ルソーの作品と、それが織りなす物語を通じて、 この作品自体が作者にそれを問うている、 そんな風に感じました。 読んでとても幸せな気持ち、 そして熱い気持ちになる一冊でした。 美術史に詳しい人はもちろん、 そうでない人にとっても心踊る作品だと思う。 森美術館、MoMAなどに勤務し、 フリーのキュレーターでもある 著者の本領発揮といったところかしら。
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これは面白い。もともと絵画にまつわる面白い話が好きだったこともあるのですが、推理小説とは違った意味で謎が解きほぐされる過程に引っ張られあっという間に読み終わってしまいました。 名画の真贋なんてどうやって見分けるのと思っていたのですが、この物語には何も科学的な見分け方は出てきませ...
これは面白い。もともと絵画にまつわる面白い話が好きだったこともあるのですが、推理小説とは違った意味で謎が解きほぐされる過程に引っ張られあっという間に読み終わってしまいました。 名画の真贋なんてどうやって見分けるのと思っていたのですが、この物語には何も科学的な見分け方は出てきません。でも科学的に解決されるよりかえって面白いかも。
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絵画ミステリー。 うーん。 後半納得いかななかったです。 美しさばかり際立たせようとしてる感じがして、あまり上手く繋がってなかったと思う。 前半がかなりすきだったので悔しいな。 だって あんなにわくわくさせておいて「情熱」って!と思ってしまったし。 ピカソの絵が隠れているかは結局最後までハッキリしなかったし。 孫の登場にもモヤモヤ。 一番がっかりだったのがアルファベットの件。 あれはちょっとセンスを疑いました。(か、かっこ悪い!) トムがなぜあの場所に居たのかの種明かしも微妙だったし。 オリエと娘のこともなんだかやっつけ感があるし。 バイラーが誰かっていうとこだけは唯一すんなり納得できました。 読んでる時はすごく盛りあがったけど、 後から冷静に考えるとモヤっとした部分が多かった。 もう一回読むと変わるのかな。うーん。もったいない。
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アンリ・ルソー、パブロ・ピカソ、ゴッホなどなどの著名な画家の 絵の題名を聞いても、どんな絵かわからなくても 今の時代、ネットで調べたりできるのでとてもリアル そして、美術の世界でおきている特殊なこの事件というかなんというか 小説の世界にひきこまれて、毎日ベットの中で本を持ったまま 睡魔と闘いいつのまにか気絶する、夢のような日々を過ごしました ドキドキして、悲しくなって、またドキドキして 多分、何度も読んでしまうだろう大好きな小説がまた1冊増えました
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少女マンガを読んでるような感じ。多分そっちの方が判りやすかったと思う。 ルソー作品の謎に迫る体裁でスタートするが、中身はリスペクト大会である。ルソーとピカソへのリスペクトを再認識し、挙句には好敵手へのリスペクトで、ふわっとしたままキレイに終わらせようとする始末。描きたかったテー...
少女マンガを読んでるような感じ。多分そっちの方が判りやすかったと思う。 ルソー作品の謎に迫る体裁でスタートするが、中身はリスペクト大会である。ルソーとピカソへのリスペクトを再認識し、挙句には好敵手へのリスペクトで、ふわっとしたままキレイに終わらせようとする始末。描きたかったテーマなんだろうな。だからこういう着地になるのは理解できるけど、どこを見ても作品に対して甘いイメージしかなく、引き締まった感がゼロ。 過去と現在が混在する展開や作中作はよく目にするが、本作品ではミステリ的な使われ方はされていない。単にそのまんまの現在と過去。キャラはイメージ通り、言い換えれば厚みがなくて軽薄なだけ。ドラマチックに見えるけど、よくよく思えばご都合主義。散々やりたいことやって結局最後は“愛”ですか。 ミステリファンはもちろん、絵画ファンにもあまりお勧めできないような気がします。
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作者は美術キュレーターの仕事をしていたという事で、その経験を生かした美術ミステリー。部外者が窺い知れない美術界の内幕など楽しめる。もちろんそれだけでなく、ストーリー的にも工夫が凝らされている。すぐに気付くのは、物語の枠組みがあちこちで多重構造になっている。 (続きはブログで)ht...
作者は美術キュレーターの仕事をしていたという事で、その経験を生かした美術ミステリー。部外者が窺い知れない美術界の内幕など楽しめる。もちろんそれだけでなく、ストーリー的にも工夫が凝らされている。すぐに気付くのは、物語の枠組みがあちこちで多重構造になっている。 (続きはブログで)http://syousanokioku.at.webry.info/201205/article_6.html
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原田マハさんのファンですが、この1冊は、完全に原田さん直球ど真ん中の真骨頂!!詠みごたえありました。実在する絵画と物語が絶妙に交錯して、まるで夢のような世界が繰り広げられて、すっかり虜になっていました。
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織絵とティムがスイスのバーゼルにあるバイラーの館で繰り広げる一週間の真贋コンペ.アンリ・ルソーの「夢」に「詩人に霊感を与えるミューズ」と同じようなほぼ同一の作品があるのか.バイラーが保有する「夢をみた」は本物なのか.ルソーと同時代を生きたピカソのルソーに対する友情やルソーの絵にの...
織絵とティムがスイスのバーゼルにあるバイラーの館で繰り広げる一週間の真贋コンペ.アンリ・ルソーの「夢」に「詩人に霊感を与えるミューズ」と同じようなほぼ同一の作品があるのか.バイラーが保有する「夢をみた」は本物なのか.ルソーと同時代を生きたピカソのルソーに対する友情やルソーの絵にのめり込むジョゼフとその妻のヤドヴィガ.人物の面白さと名画が巧みに配置された作品だ.
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稀代のコレクターが愛蔵している一点の絵画。これは幻の名作か、それとも贋作か。 絵画の真贋を問うというシンプルなミステリー軸に、この絵画、あるいはルソーという画家に強い思い入れのある人々の情熱が交錯し、最後まで目を離せない展開。絵画を全く解さないわたしにとっても、ルソーの「夢」が...
稀代のコレクターが愛蔵している一点の絵画。これは幻の名作か、それとも贋作か。 絵画の真贋を問うというシンプルなミステリー軸に、この絵画、あるいはルソーという画家に強い思い入れのある人々の情熱が交錯し、最後まで目を離せない展開。絵画を全く解さないわたしにとっても、ルソーの「夢」が特別なものになってしまうくらい、おいしげる植物の息苦しくなるほど活き活きとした匂いや、野生の動物のひそやかな息づかいをずっと感じながら読んでいた。 読み終わっても、まだ気持ちを絵の前に置いてきてしまったような感覚。しばらく他の本を読めないかも。素晴らしい!
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原田マハさんの作品はハートウオーミング系の「キネマの神様」しか読んだことがなかったので…驚きました。 経歴を拝見して納得。本領発揮といったところでしょうか。 ドキドキしながら一気に読んでしまいました。 そしてアンリ・ルソー「夢」は特別な絵になりました。
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