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楽園のカンヴァス の商品レビュー

4.3

942件のお客様レビュー

  1. 5つ

    395

  2. 4つ

    324

  3. 3つ

    114

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

    3

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2012/06/23

面白かった。 一枚の絵画からこんな素敵な物語を紡ぎ出すなんて凄い。 久しぶりに美術館へ行きたくなりました。 ※読了後にネットでルソーについて調べたら、本書に描かれているイメージと少し違ってて、やや興冷めしたので、読書中のネット検索はオススメしません。

Posted byブクログ

2012/06/21

原田マハは昨年一作だけ読んだのだが、彼女が美術館で働いていた経歴を持つ作家ということはしらなかった。この作品でのルソーに関する知識やその時代にルソーを評価していた数少ない人々(ピカソを含む)に関しての洞察も見事で、その知識なしにこの作品は生まれなかっただろうと思われる。ルソーの作...

原田マハは昨年一作だけ読んだのだが、彼女が美術館で働いていた経歴を持つ作家ということはしらなかった。この作品でのルソーに関する知識やその時代にルソーを評価していた数少ない人々(ピカソを含む)に関しての洞察も見事で、その知識なしにこの作品は生まれなかっただろうと思われる。ルソーの作品を隠し持っていた収集家が新進気鋭のルソー研究者とこれまたルソーに関しての研究に関して引けを取らないMOMAのキュレーターが、お屋敷に呼ばれ鑑定を競うという面白い設定だ。その鑑定の資料として誰かが(あとで作者が判明し物語の設定の上手さに舌をまくが)書いたルソーが生きた時代の回想録を一章ずつ読んで、その作品に関する真贋に関しての講評をするのだが、そこにそこはかとなく男と女の微妙な思いがうまれ、それにより物語の展開にこれまたいいねじれを生んでいてお上手というしかない物語が書き上げられています。これはいろんな人が楽しめるいい小説ではないかと。映画化はむずかしいでしょうが。食わず嫌いをせず読んでいるとこんな作品に出会えるんだなあ。

Posted byブクログ

2012/06/21

話題になっていたので読んでみた。絵画ミステリなので心配だったし、冒頭ではなかなか入り込めなかったけど、ページが進むにつれてぐいぐいひっぱられた。ある二人が一点の絵画の真贋評価をするために集められる。期間は7日。そこに背景にいる人の欲や権力が絡み合うストーリー。ミステリだけどラブス...

話題になっていたので読んでみた。絵画ミステリなので心配だったし、冒頭ではなかなか入り込めなかったけど、ページが進むにつれてぐいぐいひっぱられた。ある二人が一点の絵画の真贋評価をするために集められる。期間は7日。そこに背景にいる人の欲や権力が絡み合うストーリー。ミステリだけどラブストーリーでもあるのかも。絵画が苦手な人でも大丈夫です。

Posted byブクログ

2012/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おもしろかったです。 読み進んでいくうちに、お話を最後まで読みたくなくなるような、 終わってほしくない! そんな気持ちになりました。 絵に関して詳しくなくても引きこまれます。 お話の中のお話(?)もわくわくしながら読みました。 ただ、 すべてに関して控え目に終わってしまったことが少し残念と言えば残念。 絵の下に隠された秘密はもう少し先まで知りたかったし、 ティムと織江の関係にしても 17年経ってからの再会って。。 お互い惹かれあってたのにそのまんまか~、っていうのがちょっと。。

Posted byブクログ

2012/07/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これはおもしろかった! アートがテーマなんだけど、美術に興味なくても展開がスリリングで楽しめる。 作者のプロフィール見たらMoMAでの勤務経験もある専門家じゃないですかー。 道理で詳しいわけだ。新聞社主催の企画展の話なんて外からはわからない部分だもんねえ。 専門知識を活かしつつ、思い入れも込めつつ、そんでもって極上のエンタメに仕上げてる。 お見事。 スイスの老大富豪の家にある、一枚の絵。 MoMAに実在するアンリ・ルソー作「夢」とほぼ同じ構図の作品。 これは真作か、贋作か。 それを判断するために呼ばれたのは、MoMAのキュレーター、ティム・ブラウンと、ルソー研究の新鋭オリエ・ハヤカワ。 富豪を満足させる結果を出したほうに、絵の取扱い権を譲るという。 与えられた期間は7日間。 その勝負を聞きつけて、名画を狙うオークションハウスのディレクターや、謎のインターポールの女が絡んできたりする・・・。 不遇の天才だったルソーの人生をたどって、舞台は現代のスイスと20世紀はじめのパリを行き来します。 新しい芸術が花開こうとしていた頃のパリの熱気や、芸術に心身を捧げる情熱や狂おしさがよく伝わってくる。 あと、本筋には関係ないけど、なんだか食事シーンも美味しそうで、スイスの一流ホテルで過ごしてる気分もちょっぴり味わえたりします。 映画化しそうな気配がムンムン。 大原美術館とMomaでも撮影してほしいなあ。 これが映像化されたらすっごい贅沢な作品になるはず。

Posted byブクログ

2012/06/20

原田マハさんの作品を読むのは二作めになりますが、この作品もすごくよかった!以前読んだ『本日は、お日柄もよく』とはまた雰囲気も違って、テーマは作者の本領発揮、美術ミステリ。 今は美術館の名もなき監視員となった日本人女性と、一方MoMAのチーフキュレーターとなったアメリカ人男性が17...

原田マハさんの作品を読むのは二作めになりますが、この作品もすごくよかった!以前読んだ『本日は、お日柄もよく』とはまた雰囲気も違って、テーマは作者の本領発揮、美術ミステリ。 今は美術館の名もなき監視員となった日本人女性と、一方MoMAのチーフキュレーターとなったアメリカ人男性が17年前に繰り広げた、アンリ・ルソーの未発表作の真贋判定。 女性らしい細やかな記述の一方で、謎に迫っていくスピード感もたっぷり、久しぶりにページを捲る手が止まらなくなりました。 最後の最後でちょっと「まとめ」に入ってスピードが落ちてしまったのが少し残念な気がする…けどそれは贅沢な注文だと思えるくらい面白い刺激的な作品でした。 読んでいると、作品の画像など色々検索したくなりますよ。

Posted byブクログ

2012/06/20

評判になる理由が分かる本だった。 著者は1章でこれはいけると実感したと思う。2章からはジェフリー・アーチャーの訳文風。最後、娘の反応を見て「ボールがぽん、と跳ねるのを感じた。」の一文が良い。ここで使った「しれっと」という言葉が気になって。

Posted byブクログ

2012/06/17

個人的に24年度ベスト5に入ります。(断言!) 読み終わって、アンリ・ルソーの絵を鑑賞したくなります。 ルソーについては緑の絵というイメージしか無かったのですが、人物像を掘り下げると俄然興味が湧きます。 また、参考文献にも興味が出ます、読んでみようかな?

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2012/06/16

ニューヨーク近代美術館(MoMA)の学芸員ティム・ブラウンは、スイスの大邸宅でありえない絵を目にしていた。ルソーの名作『夢』とほとんど同じ構図、同じタッチ。持ち主の富豪は真贋を正しく判定した者に作品を譲ると告げる。好敵手(ライバル)は日本人研究者、早川織絵。リミットは七日間――。...

ニューヨーク近代美術館(MoMA)の学芸員ティム・ブラウンは、スイスの大邸宅でありえない絵を目にしていた。ルソーの名作『夢』とほとんど同じ構図、同じタッチ。持ち主の富豪は真贋を正しく判定した者に作品を譲ると告げる。好敵手(ライバル)は日本人研究者、早川織絵。リミットは七日間――。カンヴァスに塗り籠められた真実に迫る渾身の長編! 実際にMoMAでも働いたことのあるという著者がすべてを注ぎ込んで書いた作品だそうだ。 読みやすくて最後までわくわくしながら読んだ。 ここまで一人の画家に深く愛情をそそげるなんてうらやましいな。

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2012/06/16

絵画ミステリー、これは本物か、贋作か。 といった単純な問いかけだけではなく、はるか遠くの地から、そして 遠くの時からの挑戦文。 第一章が効果的なプロローグとなって読む私たちを バーゼルへ、パリへと誘ってくれました。 てっきり、私は「あっ、あぁ~そうか・・・」と思ってしまったので...

絵画ミステリー、これは本物か、贋作か。 といった単純な問いかけだけではなく、はるか遠くの地から、そして 遠くの時からの挑戦文。 第一章が効果的なプロローグとなって読む私たちを バーゼルへ、パリへと誘ってくれました。 てっきり、私は「あっ、あぁ~そうか・・・」と思ってしまったのでしたが・・・

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