完全なる首長竜の日 の商品レビュー
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これは、まったく肌に合わない話だったな。 胡蝶の夢だかなんだか知らないけど、自分的にはフェアじゃないと思うけどな。 読み進めている間、実はそれが夢の中の話だったり・・・。半分を過ぎたあたりで、けっこう苦痛だったけどなぁ。よっぽど投げ出そうかと思った。読んでいても、それが現実の話なのか夢の中の話なのか解らないんじゃ、自分の読解力では落ち着いて物語に入り込めない。 もっとも、最終的には、全部が夢の中の話でした!ってオチなんだけど・・・。 こんなの、自分の感覚だと反則ギリギリ、と言うか、反則なんだよな。 文章もリズム感が無いというか・・・。 現実か夢の話か解らない内容を、リズム感の無い文章で読むのは苦痛だった。 そもそも「SCインターフェース」って何だよ?(笑) 中途半端にSF的な要素を入れるもんだから、よけいにつまらなく感じた。SF的要素をいれるなら、もっと丁寧に説明しないと・・・。 ☆1個 背表紙~ 第9回「このミス」大賞受賞作品。植物状態になった患者とコミュニケートできる医療器具「SCインターフェース」が開発された。少女漫画家の淳美は、自殺未遂により意識不明の弟の浩市と対話を続ける。「なぜ自殺を図ったのか」という淳美の問いに、浩市は答えることなく月日は過ぎていた。弟の記憶を探るうち、淳美の周囲で不可思議な出来事が起こり━。衝撃の結末と静謐な余韻が胸を打つ。 う~ん、この背表紙の説明、正確じゃないよな。 まぁ、この作者、もう読むことはないだろうから、どうでもいいけど・・・。
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自殺未遂で昏睡状態になった弟と、最新の科学技術により精神で繋がり 自殺の理由を探す姉。 過去に起こった出来事と、脳内と現実が交錯するミステリ。 サリンジャー著「バナナフィッシュにもってこい日」が下地にある、俗にいう 胡蝶の夢系のお話。漫画家の主人公と、自殺未遂をした弟が仮想現...
自殺未遂で昏睡状態になった弟と、最新の科学技術により精神で繋がり 自殺の理由を探す姉。 過去に起こった出来事と、脳内と現実が交錯するミステリ。 サリンジャー著「バナナフィッシュにもってこい日」が下地にある、俗にいう 胡蝶の夢系のお話。漫画家の主人公と、自殺未遂をした弟が仮想現実で 交錯する内にどんどん現実が希薄になっていく。 ただ、ミステリ読み慣れてると「これって……そうだろうなー」って 展開になるのはしょうがない。これだけでも分かる人には「あぁ、そっち系ね」と 言われそうだけど、読んで読みやすいのは確かだった。 どれが夢でどれが現実か、本当に起こったのは何か、本当の過去は? そんな展開がめくるめく進んでいくので、こういう曖昧模糊とした 夏の日の幻のようなけだるい感じが好きな人はおすすめしたい。
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人気少女漫画家の日常の中で、植物状態の弟と機械を通じて対話をしたり、過去を思い返したりする話。 題名から恐竜が出てくる冒険ファンタジーだと思っていた。全然違った。 自分はほんとうに現実に存在しているのか? 読み直したら最初はわからなかったつながりがありそう。。
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胡蝶の夢 蝶になった夢を見ている人がいる。だがそれは、蝶が人になった夢を見ているのかもしれない。 ミシンとコウモリ傘 コーマ昏睡ワーク 我々は夢の中ですら自分が覚醒していると考えることがあるから、その区別は明確には出来ない。知覚はすべて偽物であり、今の自分は夢を見ている可能性があ...
胡蝶の夢 蝶になった夢を見ている人がいる。だがそれは、蝶が人になった夢を見ているのかもしれない。 ミシンとコウモリ傘 コーマ昏睡ワーク 我々は夢の中ですら自分が覚醒していると考えることがあるから、その区別は明確には出来ない。知覚はすべて偽物であり、今の自分は夢を見ている可能性がある。デカルト 演繹法 クオリア 赤色を赤色と感じる心、心地よい音楽を心地よいと感じる心、怒り、笑い、その他の現象学的意識 クオリアを持たないものをフィロソフィカルゾンビと呼ぶ フィロソフィカル 哲学 俺が貧乏くじを引いてばかりなのは、俺に教養がないからだ
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『胡蝶の夢』の事は皆一度は考えちゃいますよね。 ホッペタ抓るか、デカルトの様に強い意志と供に『我思うゆえに我有』でねじ伏せるしかないですよね。 でも、たまに余りにも勢い余ってピストルで頭を撃ち抜いちゃう人も、話の中ではいるんでしょうかね? 夢だろうが現実だろうが連続して明日がやってくる以上は今の最善を尽くすべきと思います。 サリンジャー読んでみたくなりました。 意識障害の人とコミュニケーションをとる方法『SCインターフェイス』これを使って自殺未遂で昏睡状態の弟とコミュニケーションを取る主人公の和淳美! 物語は過去と現実?と非現実が行き来する!!
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少女漫画家、アシスト、編集者を登場させて現実的な話をしながら、自殺した植物状態の弟と意思疎通を図る話。現実と虚構が折り重なり、どちらが本当かわからなくなった。最後に看護師武本と色紙についてやり取りし、拳銃を引く場面にあれっ?となった。
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文章がうまい。引き込まれた。 リアルとして感じている現実は本当は違うかも…という足元がぐらつく感じを楽しんだ。 最後は不思議であっという間に終わる。若干物足りない。
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いわゆる推理物というよりは、確かに物語は謎めいているんだけど、ホラーとかサスペンスみたいな雰囲気。そんなに人が死にまくったりするわけでも無いのにね。 面白かった…ちょっとわくわくしちゃうような不思議さが、そのまんま薄気味悪さにすり替わっていって、なあんだと思わせてからの、この読後...
いわゆる推理物というよりは、確かに物語は謎めいているんだけど、ホラーとかサスペンスみたいな雰囲気。そんなに人が死にまくったりするわけでも無いのにね。 面白かった…ちょっとわくわくしちゃうような不思議さが、そのまんま薄気味悪さにすり替わっていって、なあんだと思わせてからの、この読後感!! 「夢からから醒めてもまた夢」「胡蝶の夢」といったテーマから、なによりもそのクラクラする舞台の見事さから映画インセプションを連想したけど、あれから単純娯楽をぬいて、空虚なホラーのようなうすら怖さを漂わせたような…、いやあもう、本当に、「このミステリーがすごい! 満場一致!」って感じだわ。珍しくまるでエッセイしていない、読書感想文していない解説(まさに解説)の通りだわ。素直に浸って楽しめた。 いやーーすごいものをよんだーー。 ラストシーンはどう説明すると説明つくのかなぁ、つかないものかもしれないけれど、偽物のサイン掴まされた人がどうなるか予想ついて仕込んでたとか…いや無理があるかな。
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漫画家の淳美は、「SCインターフェース」を使用し、自殺未遂を起こした弟と対話を続けている。そんな淳美の周囲で不可思議な出来事が起こりはじめ、真相が徐々に明かされていくという物語。「胡蝶の夢」の話が出たあたりで、物語の展開やオチまで予想がついてしまいましたし、今までにもこんな話あっ...
漫画家の淳美は、「SCインターフェース」を使用し、自殺未遂を起こした弟と対話を続けている。そんな淳美の周囲で不可思議な出来事が起こりはじめ、真相が徐々に明かされていくという物語。「胡蝶の夢」の話が出たあたりで、物語の展開やオチまで予想がついてしまいましたし、今までにもこんな話あったよなーみたいな感じでした。映画のインセプションより前に作られていたようですが、結局のところ「胡蝶の夢」にストーリーを付けただけのような内容。それほど面白いとは思いませんでした。
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我夢に胡蝶となるか、胡蝶夢に我となるか。所謂胡蝶の夢と言うものです。インナースペースの考え方を太古に考えていた先人はすごいです。 この本は、意識不明の患者と意思の疎通をする事が出来るシステムを通じて、この胡蝶の夢をテーマに現実と想像の世界の狭間を描いています。テーマの割にごちゃご...
我夢に胡蝶となるか、胡蝶夢に我となるか。所謂胡蝶の夢と言うものです。インナースペースの考え方を太古に考えていた先人はすごいです。 この本は、意識不明の患者と意思の疎通をする事が出来るシステムを通じて、この胡蝶の夢をテーマに現実と想像の世界の狭間を描いています。テーマの割にごちゃごちゃしていないので理解し易かった。 ちなみに僕も若い頃こんな事考えてましたが、大人になってとりあえずごはんたべなきいけないので、それどころじゃないですな。おほほ。
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