曾根崎心中 の商品レビュー
歴史ものとか時代小説は苦手だったけど、 角田さんの表現の仕方や、大坂の古い言葉遣いに すらすらとページが進んだ。 見方によっては切なくて苦しくて悲しい。 けれど、これが必然的な結末で、運命。 実話をもとにしたお話ということだそうで、 文中にもあったようにお初と徳兵衛は人に噂話...
歴史ものとか時代小説は苦手だったけど、 角田さんの表現の仕方や、大坂の古い言葉遣いに すらすらとページが進んだ。 見方によっては切なくて苦しくて悲しい。 けれど、これが必然的な結末で、運命。 実話をもとにしたお話ということだそうで、 文中にもあったようにお初と徳兵衛は人に噂話される時でも二人がひとつでいられることを望んでた。 こうして時代を超えて、人々の中で二人一緒にいられることに、きっと喜んでいることでしょう。 「これが、これが、これが、恋。」 印象的な文章が多かった恋愛小説でした。
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初めて角田光代さんの本を読みました。 読みやすい文体で、つっかえることなく読み進められます。 内容から 恋をした女性というのはこのような感じになるのでしょうか。 恋は盲目という言葉がありますが、そうだなぁと思いました。
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近松門左衛門・原作。 角田光代・小説化。 江戸時代・元禄期の大阪。新地天満屋の遊女・初は、売れっ子だ。幼いころから両親に売られ、島原にいたころには、その美しさから先輩の遊女にひどい火傷を負わされてしまう。けれど、それさえも受け入れ、恋などしない、いつか、ここからでてゆくとだけ思...
近松門左衛門・原作。 角田光代・小説化。 江戸時代・元禄期の大阪。新地天満屋の遊女・初は、売れっ子だ。幼いころから両親に売られ、島原にいたころには、その美しさから先輩の遊女にひどい火傷を負わされてしまう。けれど、それさえも受け入れ、恋などしない、いつか、ここからでてゆくとだけ思っていた。 しかし、そんな初が恋をした。 相手は徳兵衛。叔父の経営する醤油問屋の手代で、25歳。 幼いころから辛い目にあってきた徳兵衛は、それでもお人好しで、友人と思ってきた九平次に騙され、お金を巻き上げられ、犯罪者にされてしまう。 にっちもさっちも行かなくなった徳兵衛を、初はかばい、二人で逃げた。 行く当てなどない。あるのは死のみ。 生まれ変わってまた、出会うことを約束して二人は自害する。 初の目線で描かれた熱い恋の物語。 遊女たちの境遇や日常が描かれている、恋愛もの、ではあるけれど、激しすぎる性描写などはなく、純愛物の部類に入ると思う。
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人がひとりの異性のために誠実に、真面目に、生きたり頑張ったりするのはなぜ何だろう?そうする方が本人にとって本人らしいということなのかな?初と徳兵衛はお互いに運命の出会いを感じたのになぜ心中を選択したのかな?生きていればどこかで会えるって思うのは背景が理解できていないからかな。初の...
人がひとりの異性のために誠実に、真面目に、生きたり頑張ったりするのはなぜ何だろう?そうする方が本人にとって本人らしいということなのかな?初と徳兵衛はお互いに運命の出会いを感じたのになぜ心中を選択したのかな?生きていればどこかで会えるって思うのは背景が理解できていないからかな。初の気持ちを女性に聞いてみたい。
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近松門左衛門の有名な作品でありながら実は多くの人が作品に触れた事がないのは『曾根崎心中』が浄瑠璃の台本だからだろう。この作品は角田光代さんが近松門左衛門の作品をもとに小説化を試みた作品。ものすごく読みやすくなっているが、二人が心中に向かうしかなくなる心情が見事に描き出されている。...
近松門左衛門の有名な作品でありながら実は多くの人が作品に触れた事がないのは『曾根崎心中』が浄瑠璃の台本だからだろう。この作品は角田光代さんが近松門左衛門の作品をもとに小説化を試みた作品。ものすごく読みやすくなっているが、二人が心中に向かうしかなくなる心情が見事に描き出されている。こういう小説もありかも。古典がものすごく身近になってよみがえった感じ。 凄くいいとは言えないが、古典作品をこういう形で読めたのはラッキーだな。
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浄瑠璃作者、近松門左衛門による曽根崎心中の小説化。 角田光代さんらしく、とても入りやすい読み物に なっています。心中恋の大和路という名の宝塚の 演目を汐風幸(仁左衛門さんの娘)で観て、 良い作品だと思ったが、宝塚でも人気の 作品となっています。追っ手に追われて雪山で 心中するのが...
浄瑠璃作者、近松門左衛門による曽根崎心中の小説化。 角田光代さんらしく、とても入りやすい読み物に なっています。心中恋の大和路という名の宝塚の 演目を汐風幸(仁左衛門さんの娘)で観て、 良い作品だと思ったが、宝塚でも人気の 作品となっています。追っ手に追われて雪山で 心中するのが宝塚。徳兵衛は生まれの親の家 まで行くし、ちょっと登場人物が多いのです。 2人で暮らすことを夢見て、力尽きる展開。 本作では、遊女・お初と徳兵衛が抜け出して 2人が向かった曽根崎の森で その夜の内に剃刀で心中を決行。逃亡はわずかで 死を覚悟して、来世で会おうと結末を決めての 行動。 浄瑠璃はどんな展開なんだろう・・ととても 気になりました。敷居の高い浄瑠璃、観るなら この作品がいいな。
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今の僕には媚薬、毒薬。 人生は一度きりなのか、生まれ変わってまた出会うことができるのか、ずっと一緒にいるために死ぬのか。、、
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そうだったんだぁ~。 かなしかった。真相はどうだったんだろう?? 角田さんが書いてくれなかったら 知らなかっただろう話ですね。 歌舞伎か浄瑠璃も見てみたくなりました。
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「男なんて、惚れるもんやない」と常々言っていた姐さん。間夫に翻弄され、身体を壊して里に帰った姐さん。 嫌いな男であろうと、床では惚れているように演じ、手練手管で相手をはまらせる遊女。なのに、同じ寂しさを知る徳兵衛に出会ってしまった。本当に愛しい男の前ではただの女になってしまう初...
「男なんて、惚れるもんやない」と常々言っていた姐さん。間夫に翻弄され、身体を壊して里に帰った姐さん。 嫌いな男であろうと、床では惚れているように演じ、手練手管で相手をはまらせる遊女。なのに、同じ寂しさを知る徳兵衛に出会ってしまった。本当に愛しい男の前ではただの女になってしまう初。 江戸時代、元禄期の大坂で実際に起きた、醤油屋の手代・徳兵衛と、堂島新地の遊女・初の心中事件をもとに書かれた人形浄瑠璃の古典演目『曾根崎心中』を角田光代が小説化。 なんてせつない、なんてかなしい、なんておろかな…
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原作の筋をきちっとなぞりながら、周囲の登場人物を加えて物語を膨らませ、しっかりと小説の世界を創り出している。 人物がより一層、身近に感じられる。
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