曾根崎心中 の商品レビュー
人がひとりの異性のために誠実に、真面目に、生きたり頑張ったりするのはなぜ何だろう?そうする方が本人にとって本人らしいということなのかな?初と徳兵衛はお互いに運命の出会いを感じたのになぜ心中を選択したのかな?生きていればどこかで会えるって思うのは背景が理解できていないからかな。初の...
人がひとりの異性のために誠実に、真面目に、生きたり頑張ったりするのはなぜ何だろう?そうする方が本人にとって本人らしいということなのかな?初と徳兵衛はお互いに運命の出会いを感じたのになぜ心中を選択したのかな?生きていればどこかで会えるって思うのは背景が理解できていないからかな。初の気持ちを女性に聞いてみたい。
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近松門左衛門の有名な作品でありながら実は多くの人が作品に触れた事がないのは『曾根崎心中』が浄瑠璃の台本だからだろう。この作品は角田光代さんが近松門左衛門の作品をもとに小説化を試みた作品。ものすごく読みやすくなっているが、二人が心中に向かうしかなくなる心情が見事に描き出されている。...
近松門左衛門の有名な作品でありながら実は多くの人が作品に触れた事がないのは『曾根崎心中』が浄瑠璃の台本だからだろう。この作品は角田光代さんが近松門左衛門の作品をもとに小説化を試みた作品。ものすごく読みやすくなっているが、二人が心中に向かうしかなくなる心情が見事に描き出されている。こういう小説もありかも。古典がものすごく身近になってよみがえった感じ。 凄くいいとは言えないが、古典作品をこういう形で読めたのはラッキーだな。
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浄瑠璃作者、近松門左衛門による曽根崎心中の小説化。 角田光代さんらしく、とても入りやすい読み物に なっています。心中恋の大和路という名の宝塚の 演目を汐風幸(仁左衛門さんの娘)で観て、 良い作品だと思ったが、宝塚でも人気の 作品となっています。追っ手に追われて雪山で 心中するのが...
浄瑠璃作者、近松門左衛門による曽根崎心中の小説化。 角田光代さんらしく、とても入りやすい読み物に なっています。心中恋の大和路という名の宝塚の 演目を汐風幸(仁左衛門さんの娘)で観て、 良い作品だと思ったが、宝塚でも人気の 作品となっています。追っ手に追われて雪山で 心中するのが宝塚。徳兵衛は生まれの親の家 まで行くし、ちょっと登場人物が多いのです。 2人で暮らすことを夢見て、力尽きる展開。 本作では、遊女・お初と徳兵衛が抜け出して 2人が向かった曽根崎の森で その夜の内に剃刀で心中を決行。逃亡はわずかで 死を覚悟して、来世で会おうと結末を決めての 行動。 浄瑠璃はどんな展開なんだろう・・ととても 気になりました。敷居の高い浄瑠璃、観るなら この作品がいいな。
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今の僕には媚薬、毒薬。 人生は一度きりなのか、生まれ変わってまた出会うことができるのか、ずっと一緒にいるために死ぬのか。、、
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そうだったんだぁ~。 かなしかった。真相はどうだったんだろう?? 角田さんが書いてくれなかったら 知らなかっただろう話ですね。 歌舞伎か浄瑠璃も見てみたくなりました。
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「男なんて、惚れるもんやない」と常々言っていた姐さん。間夫に翻弄され、身体を壊して里に帰った姐さん。 嫌いな男であろうと、床では惚れているように演じ、手練手管で相手をはまらせる遊女。なのに、同じ寂しさを知る徳兵衛に出会ってしまった。本当に愛しい男の前ではただの女になってしまう初...
「男なんて、惚れるもんやない」と常々言っていた姐さん。間夫に翻弄され、身体を壊して里に帰った姐さん。 嫌いな男であろうと、床では惚れているように演じ、手練手管で相手をはまらせる遊女。なのに、同じ寂しさを知る徳兵衛に出会ってしまった。本当に愛しい男の前ではただの女になってしまう初。 江戸時代、元禄期の大坂で実際に起きた、醤油屋の手代・徳兵衛と、堂島新地の遊女・初の心中事件をもとに書かれた人形浄瑠璃の古典演目『曾根崎心中』を角田光代が小説化。 なんてせつない、なんてかなしい、なんておろかな…
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原作の筋をきちっとなぞりながら、周囲の登場人物を加えて物語を膨らませ、しっかりと小説の世界を創り出している。 人物がより一層、身近に感じられる。
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「さくらん」の世界だった。角田さんの時代もの初めて読んだけど、読みやすくてとても良かった。原作よく知らなかったのだけど、そのせいか面白く読めました。
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世話物の傑作「曽根崎心中」の角田版翻案です。文楽の曽根崎心中は二度ほど観ていますが、浄瑠璃のリズム感を再現された文体により、人形遣いが目に浮かびます。近松も目を細める出来栄えですね。心理小説のように初の内面に入り込み、見るもの聞くものは初の心象風景ですし、思いは"意識の...
世話物の傑作「曽根崎心中」の角田版翻案です。文楽の曽根崎心中は二度ほど観ていますが、浄瑠璃のリズム感を再現された文体により、人形遣いが目に浮かびます。近松も目を細める出来栄えですね。心理小説のように初の内面に入り込み、見るもの聞くものは初の心象風景ですし、思いは"意識の流れ"のように表現されています。疑念の場面が映えますね。短い作品ですが、完成度は高く、恐るべし角田!という印象です。
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角田光代の曽根崎心中。 当たり前だけど恋の話。恋愛物は苦手なのを忘れていた。 主人公のバカ女っぷりが嫌い。 自分が恋したとたんに恋って素晴らしいわしないなんて人生損してるわ!と思ったり、他人を自分の価値観だけで判断したりするあたり。 だけど、そういうバカ女になりきるでも切り捨...
角田光代の曽根崎心中。 当たり前だけど恋の話。恋愛物は苦手なのを忘れていた。 主人公のバカ女っぷりが嫌い。 自分が恋したとたんに恋って素晴らしいわしないなんて人生損してるわ!と思ったり、他人を自分の価値観だけで判断したりするあたり。 だけど、そういうバカ女になりきるでも切り捨てるでもなく、お初の思考をたどっていけるから、八日目の蝉と同様にこういう風に考えてるのかなと思いながら読む。 恋は恋する本人だけのもので、相手がどんなヤツかは関係ないのかもなとか、 永遠を信じているのではなく、信じられないから今この時を止めようとするのかなとか。 恋の手本となりにけりのずらし方が好きだ。 枯れたような女とダメ男のズルズルは八日目の蝉とほぼ同じ。 たまたま被ってたのかこういう作風なのか。 次を読むか迷うな。 装丁が似合ってる。 まっかな見返しも表紙も。 好きではないけれどこの本にはこれだよなあと思うぴったり具合。
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