極北ラプソディ の商品レビュー

海堂尊【著】

2013/06/30

ふと手にとって一気に読み終えてしまった作品だったので、ここに登録するときにシリーズ前作「極北クレイマー」があったことを知った。読んでいる途中、ちらほらそういう前作を感じる描写があったけれど、実際どういう話なのかまでは分からないので、早く読みたい。

ドクター・ヘリ。破綻した市の病院の建て直し。ニュースに詳しくない私はこういう部分もおもしろい。
けれどやっぱり１番は「将軍の日」の描写。「息をつかせぬ」にふさわしい、けれど感嘆の息や、息を呑むことは許してくれるテンポでぐぐぐっと最後まで持っていく。
いやはや、将軍はかっこいい。

2013/06/24

前回の極北クレイマーを読んでから時間が経ち過ぎて思い出すまでに時間がかかりました

毎回色々考えさせられる
そして考えなきゃならない

ラスト、ジェネラルが寂しかったよー
花房師長のこと好きだったんでしょ

医療を蔑ろにする国に未来はない
皆がそれなりに責任を負わなければ
責任のなすりあいは国を疲弊させるだけなのに
誰かを想い誰かの為に
｢情」はどこへいってしまったのだろう
文化が違うのだから、上辺だけ欧米化しても歪がでる

2013/06/16

世良院長に振り回される今中先生。
神威島で若先生があの人だったのはやられた。
極北市民病院のその後が気になる。

2013/06/14

市が経営破綻し縮小された極北市。世良院長とともに市民病院に残ったさすらいの外科医、今中の心情が描かれる。
極限まで予算が縮小され機器も更新できず、医師が二人だけの病院に救急対応を迫る極北市、それを受け悩む医師の生活を赤裸々に描くことで、社会が医療をぞんざいに扱い、その結果、地域医療が崩壊したことを示唆する。
さらには、医療過疎地となっている現実の北海道でも稼働しているドクターヘリを描く。ＣＳ（運航管理者）をキーパーソンとして登場させることで、臨場感が出ている。
フライトドクター、フライトナース、パイロット、整備士といった、この業務にあたる人々の無私かつ献身的な思いでドクターヘリ事業が辛うじて成り立っていることを気づかされる。
※警察、消防、自治体の防災ヘリ、そして自衛隊。連携すればいいものを、予算の配分よろしく縦割りで運用されている。
登場人物による名言多数。

前半の、社会への問いかけに満ちた展開と裏腹に、後半はできすぎ感のある畳み掛けるような展開で、分かりやすくまとめている印象。臨場感がそがれ、少々もったいない。
極北クレイマーの未来が見えたり、本作の登場人物の未来が想像できるような、幸せな終わり方となっている。

自分の仕事は、医師からの「使えない」「なにもできない」評価が痛い、極北市の担当課長が最も近い立ち位置です。

2013/06/05

面白かった。
なんか全部に上手く整理をつけましたという感じはしたけど相変わらずいろいろな方面に上手く繋がっているところはうまい。
医療の問題なんかもリアルだし色んな話で立体的に表現されてた感じがします。

2013/05/24

懐かしい名前がいっぱい。
狭い医療界だから成り立つのかもだけど
思わぬところで人々が繋がってるのが面白い。
速水先生は相変わらずかっこいいけど
今回越川さんと大月さんが特にシブかったなあｗ

2013/05/24

昔ながらの外科医たるものというカッコヨさがにじみ出る久世医師。
「急性腹症ではどうやって対応すべきかな？」
「‥…ためらわず開腹すべし」

2013/05/20

★★★★☆　極北シリーズの第二弾。　経営破綻した市立病院を舞台にした医療エンターテイメント。　他シリーズの話とクロスしてるので、アリアドネの弾丸やナニワモンスターを読んでいたほうがもっと楽しめるかも。
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赤字建て直しをはかる世良院長、目前の命を必死に救う救急医の速水、孤島の診療所の久世医師の姿をとおして、再建の道をさぐる。『極北クレイマー』に続くメディカル・エンターテインメント第2弾。

2013/05/07

北の大地に降り立った将軍　速水、念願のドクターヘリを手に入れていた。

一方、極北市の世良新院長は、救急外来を一切断り、病院再建を目指していたが、メディアの圧力や行政の壁が凄まじい。

本書は、医療の枠だけでなく、行政への提言も含んでいる物語だったが、物語としての面白さという点では、イマイチだった気がする。

バブル三部作の布石のような位置づけか・・・

2013/04/24

僻地医療ってなかなか問題多し。
患者からすれば近くに救急病院があれば心強いのだけれど、病院からすると、それに見合った人員や設備、予算のいる問題のわけだから、このあたりをうまくすり合わせるのは難しいだろうなぁ。
各地域に安心してかかれる病院があれば理想だけれど、それが無理なら輸送手段を確保するのも手だなぁ。
僻地に暮らしているだけに、むむむと思うところがあった。