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名もなき毒 の商品レビュー

3.9

425件のお客様レビュー

  1. 5つ

    76

  2. 4つ

    203

  3. 3つ

    108

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2012/02/06

ミステリー要素が面白くて、どうしても先へ先へとあせって読んじゃう。でも、ほんとはもっとじっくり読んだ方がよいのだろうなぁ。毒についてもっと考えながら読みたかった。でもこの人の本っていっつもそう。そしていっつも後悔する…

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2012/02/06

経歴詐称等で解雇されたアルバイトの連絡役となった主人公。 折しも注目されていた連続毒殺事件に徐々に巻き込まれる物語。 人の心って不思議だなーって思います。 自分は「こう」思っていても、他人は「そう」思っている。 そしてそのすれ違いは徐々に毒になっていく。 さらにその毒は周りに侵...

経歴詐称等で解雇されたアルバイトの連絡役となった主人公。 折しも注目されていた連続毒殺事件に徐々に巻き込まれる物語。 人の心って不思議だなーって思います。 自分は「こう」思っていても、他人は「そう」思っている。 そしてそのすれ違いは徐々に毒になっていく。 さらにその毒は周りに侵食していく。 よくある推理と驚き、超絶トリックは期待しない方がいいかも。 それ以上に、心の毒が回りに侵食していく過程がおもろいです。 私も作品に一気に引き込まれていきました。 人の心の恐さに興味がある方にオススメの作品です。

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2012/02/04

生きていく中で持ってしまう「毒」。 筆者の洞察力が高くて、奥が深い。 宮部作の現代ものとしては一番のデキ。 杉村シリーズ3作目が待ち遠しいです。

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2012/02/04

『誰か』を読む前にこっちを先に読んでしまった。 まあ問題なく読めるが。 トリックや強烈な何かを求めるなら物足りないかもしれません。 この作品はそういうのではありません。 あくまでも社会や人間関係が生み出す「毒」がテーマですから。 好き嫌いは分かれるでしょうね。

Posted byブクログ

2012/02/05

まさに題名の通り、名もなき毒にいつの間にか侵されているような読了感だった。 主人公である私、杉村三郎はいたって普通のサラリーマン。 普通とは言っても、逆玉の輿で義父の会社に勤め、 人が好いために事件に首をどんどん突っ込んでいく杉村は普通ではないのかもしれない。 (そもそも「普通...

まさに題名の通り、名もなき毒にいつの間にか侵されているような読了感だった。 主人公である私、杉村三郎はいたって普通のサラリーマン。 普通とは言っても、逆玉の輿で義父の会社に勤め、 人が好いために事件に首をどんどん突っ込んでいく杉村は普通ではないのかもしれない。 (そもそも「普通」の定義について論じる場面が作中にあるけれど、それはひとまず置いておく。) 毒殺事件を追っていくにつれ、杉村は人の「毒」に触れていくことになる。 毒を生み出すのは人間。自身の中で増殖させるのも人間。 そしてその毒は、周囲の人びとに伝染する。 この「毒」は、人間の中の汚いもの、醜いもの、そういった風に表現されている。 憎しみ、恨み、妬み、怒り、そういったものだろうか。 自身の中でそれらとうまく付き合っていくことができずに、捕らわれてしまうと、 ふと気づくと、周囲の人びとも巻き込んで取り返しのない事態になっているのかもしれない。 その「毒」は、ある種の人間の証のようなもの、そんな気がしてしまう。 善悪ではなくて、そういう感情を人間は内に飼っていて。 その手綱をどう扱えるかが、人生をどう生きていくかには重要なのかもしれない。 作中で、ちんどん屋が歩くと周囲の人びとが笑顔になるのを見て、 「魔法みたい!」と女の子が言うシーンがある。 これもまた、毒と同じく人間の一面。希望、喜び、楽しみ、笑顔。 毒はもちろん少ない方がいい。希望が多い方がいい。 でも、毒を完全に捨てることはできないんじゃないかな、と思う。 ちなみに「誰か」から時間軸が続いている作品だけど、 前作読んでない私でも十分楽しめた。 でも読んどけばよかったな、と少し後悔。

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2012/02/03

幸福の裏側に誰かの不幸があるように、誰の中にも毒はある。 笑顔の裏に。 もちろん私の中にも。 ただ、その毒で自らを他人を傷付けてしまわぬように。 人それぞれ、多種多様な毒を抱えている。 それと向き合えるか、上手に付き合えるか。 ホンの些細な事で、それからの生き方が変わる。...

幸福の裏側に誰かの不幸があるように、誰の中にも毒はある。 笑顔の裏に。 もちろん私の中にも。 ただ、その毒で自らを他人を傷付けてしまわぬように。 人それぞれ、多種多様な毒を抱えている。 それと向き合えるか、上手に付き合えるか。 ホンの些細な事で、それからの生き方が変わる。 などと、思った。

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2012/02/03

ファンタジーや時代物を敬遠するあまり すっごい久しぶりの宮部。 改めてその筆力に感嘆する。 社会の暗部、低層に光をあてて描くのはホントにうまいな。 初めて「火車」を読んだ時のことを思い出す。 それにしても、うっかりしてて杉村三部作とは知らなんだ。 「誰か」にも戻って読まなくちゃ。

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2012/01/29

**memo** このシリーズ。 価値観も育ちも、人間の品格もかなり明確に対立するキャラクターが出てくる。 この本の中で表現されている飢えている人種。 嫌悪感を抱くし、好きじゃない。 自分のことを客観的にみることができない、 成長の材料さえもちゃんと見据えず、 怠けではな...

**memo** このシリーズ。 価値観も育ちも、人間の品格もかなり明確に対立するキャラクターが出てくる。 この本の中で表現されている飢えている人種。 嫌悪感を抱くし、好きじゃない。 自分のことを客観的にみることができない、 成長の材料さえもちゃんと見据えず、 怠けではないのかと思ってしまう。 努力せずに腐っていく。 そういう自分自身を認められないのか。 現状を受け入れること つまらない価値観に翻弄されずに 自分を解放することだと思う。

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2012/01/29

私にも無縁ではない、名もなき毒。現実の生活で、背筋がぞっとするような悪意を感じたコトを思い出しました。 しかしながら、わたしもその毒を身の内に持っていないとも言い切れません。 キーワードの「怒り」についても、あれこれと思い当たる自分が、もう其れなりの人生経験を積んだ中年女性である...

私にも無縁ではない、名もなき毒。現実の生活で、背筋がぞっとするような悪意を感じたコトを思い出しました。 しかしながら、わたしもその毒を身の内に持っていないとも言い切れません。 キーワードの「怒り」についても、あれこれと思い当たる自分が、もう其れなりの人生経験を積んだ中年女性であることを痛感しました。

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2012/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「誰か」の続編、非常に面白かった。 この世にはびこる様々な「毒」が絡み合った物語。 小さな事件と大きな事件の絡み合いもあり 最後まで飽きさせない。

Posted byブクログ