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名もなき毒 の商品レビュー

3.9

425件のお客様レビュー

  1. 5つ

    76

  2. 4つ

    203

  3. 3つ

    108

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2014/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宮部みゆきさんの杉村シリーズ第二弾!! だいぶ前に一度読んでいるのですが、杉村シリーズ3巻目であるペテロの葬列をドラマ放送していて、もう一度読みたくなって、手に取りました。 「名もなき毒」…。最初は想像もできませんでしたが、読み進めていくうちに納得しました。さすが宮部みゆきさんだなと思いました!もちろん謎解きも主体なのですが、それにまつわる登場人物の人間的描写がとてもうまく、読んでいて引き込まれていくような気がしました。 世の中の人々には、毒がある人がいる。 生まれもって持っている毒、人と関わり傷付け合い、悲しみ、世の中と触れ合ったことによって生まれる毒…。そのような名もつけられない毒…。タイトルに内容の意味が込められていると感じました。 この本で、とてもインパクトのある登場人物、原田いずみ。 彼女は、確かに異常で、ここではかなり過剰にかかれていますが、ここまで発展しなくても、現代社会では十分起こりうることなのではないかと思うところもありました。私達がよく言う「普通」。私もよく使いますが、定義を求められても、答えることはできないと思います。普通は普通じゃないかと思ってしまいます。 古屋さんの事件は、長く伏線を張ってきた割に、最後あっけなく終わってしまったかなと感じました。でも、犯人が想像もできなかった予想外の人物だったので、面白かったです。 宮部みゆきさんの作品は、とても考えさせられるものが多く、ミステリーあり、現代社会への問いかけ、人間的描写を含め、読み手を引き込ませるものがあります。 1巻目の誰か、3巻目のペテロの葬列も読み進めたいと思います。

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2014/12/26

久しぶりの宮部作品読了。連続無差別殺人事件と主人公杉村の周りで起こるトラブル。最初は交わらないこの2つの事件が最後は収束していきます。宮部さんは日常ありそうなトラブルを書かせたら天下一品!うまいですね。

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2014/12/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

杉村三郎シリーズ 「誰か」に続く第二弾である タイトルが「名もなき毒」という事であるが、これはどうとらえるべきだろうか みんな色んな毒の面がある、それぞれ名もないような毒の面を持っている 生まれついての先天性の毒もあれば、人生を進めていく中で生まれてしまった後天性の毒もある 毒をしっかり取り除いても、その後で毒が生まれてしまう事もある 物質としてそこにある毒もあれば、イメージ的な毒もある 無数の「名もなき毒」が色んな人の心の中にある この作品で、一番注目したキャラクターが「原田(げんだ)さん」 とんでもないキャラクターな訳ですが、ここまでいかなくとも現実社会にもいるキャラクターであると感じましたね どちらかというと、、、イヤ完全に悪のキャラクターなのですが、個人的にはこういう突き抜けたキャラが大好きで、なおかつ現実味も感じられたので、とても注目してしまいました 最後はなんとか現実を理解できるようにならないかと期待もしたのですが、行くところまで行ってしまった感じで、これも現実味の一つですかね こういう人って諭しても諭しても分かってくれないからw 本線の方の事件の犯人は意外な人物だったが、そこに辿り着くまでの流れが若干急だったかな、ご都合主義的だったかなという感じもした

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2014/11/27

かなり面白かった。毒が人の心と体をむしばんで、どくどくと浸潤してゆくさまが怖くて、そしてなんだか悲しかった。毒気に侵されたあのお家。毒された土地を知らん顔して売り払ってたら、自責の念にかられずに済んだあの青年。そしておじいさん。悲しいなー杉村さんの気持ち考えたらとても悲しい。

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2014/11/14

2014.11.07 杉村三郎シリーズ2作目 連続無差別毒殺事件 被害妄想のバイト 土壌汚染 この世の毒 丘を越えて

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2014/10/29

宮部みゆきは初めて読んだのですが、すらすらと自然に読めるのでそのことに驚きました。 この本をテーマにした読書会で「私にも書けそう」という感想があったのですが、それはつまり、かなり文章が上手いということなのでしょう。文学者ぶった気取りや、もったいぶった言い回しをせず、自然に読めて...

宮部みゆきは初めて読んだのですが、すらすらと自然に読めるのでそのことに驚きました。 この本をテーマにした読書会で「私にも書けそう」という感想があったのですが、それはつまり、かなり文章が上手いということなのでしょう。文学者ぶった気取りや、もったいぶった言い回しをせず、自然に読めてしまうということは相当に上手だということです。 しかもそれでいて相当量の本を書かれているので、改めてすごい作家だと思った次第です。

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2014/10/17

さすが宮部みゆき、と思える本でした。やっぱり宮部氏は文章が巧く読みやすいし、人物の描写がプロフェッショナルです。 本書は、「毒」をテーマにした王道ミステリー。ただ、謎解きだけが目的ではなく、宮部氏得意の社会派小説として読者にいろいろ考えます。 いろいろな人がそれぞれに病んだ現代社...

さすが宮部みゆき、と思える本でした。やっぱり宮部氏は文章が巧く読みやすいし、人物の描写がプロフェッショナルです。 本書は、「毒」をテーマにした王道ミステリー。ただ、謎解きだけが目的ではなく、宮部氏得意の社会派小説として読者にいろいろ考えます。 いろいろな人がそれぞれに病んだ現代社会で、何が普通なのだろうとふと思ったりします。被害妄想の女性は気違いじみて描かれますが、彼女は本当にそこまで特殊なのでしょうか。 長い小説ですが、飽きることなく最後まで一気に読めます。硬派なミステリー、万人におススメできます。

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2014/09/25

主人公 杉村三郎 今多コンツェルンの会長の娘婿 広報室に現れた原田いづみ 連続無差別毒入り飲み物事件

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2014/09/15

杉村三郎シリーズ2作目。 今回は、杉村が所属するグループ広報室のアルバイトである原田いずみの経歴詐称・クレーマーぶりに振り回される事件と無差別と思われる連続毒殺事件に巻き込まれていく・・・ やっぱりやりきれないなぁ・・・ でも、目が離せなかったんだけどね。 長くて最後まで読んだ...

杉村三郎シリーズ2作目。 今回は、杉村が所属するグループ広報室のアルバイトである原田いずみの経歴詐称・クレーマーぶりに振り回される事件と無差別と思われる連続毒殺事件に巻き込まれていく・・・ やっぱりやりきれないなぁ・・・ でも、目が離せなかったんだけどね。 長くて最後まで読んだ後、なんで毒殺事件にかかわったんだっけ?と最初の部分をすっかり忘れちゃってました(^_^;) これでいよいよメインとなるペテロの葬列を読みます!

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2014/08/25

初宮部みゆき。ある無差別毒殺事件を中心に、主人公の周りで起こる複数の事件がそれぞれ絡みあう。女性作家らしい良く言えばみずみずしい、悪く言えば散文的で散漫な文体(特に会話文)があるものの、全体的にはしっかりとしたストーリーと、簡潔な言葉選びで非常に読みやすい。また、それぞれ出てくる...

初宮部みゆき。ある無差別毒殺事件を中心に、主人公の周りで起こる複数の事件がそれぞれ絡みあう。女性作家らしい良く言えばみずみずしい、悪く言えば散文的で散漫な文体(特に会話文)があるものの、全体的にはしっかりとしたストーリーと、簡潔な言葉選びで非常に読みやすい。また、それぞれ出てくるキャラクターの個性が立っているのが非常に好感が持てる。ただし、主人公をはじめ、男性キャラクターがどいつもこいつも完璧超人なのは、女性作家の甘いところ。また、主軸である「毒」が「それもそう考えれば『毒』といえるよね」レベルのこじつけが最終的に気になったので、星一つ減点。あと、ちょっと無駄に長い。

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