夢違 の商品レビュー
夢を現実世界でも見ることができるようになった世界。その設定をよくここまで突き詰められたな、と感服。ちょっとSFっぽいからSFが好きな人にもオススメ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
鈴木さんのオススメで。いやー、納得いかない。どういう意味なんだ? 結衣子が夢から出てこなくなって、そこで生きていくのはいいとして、八咫烏や集団神隠しがどうして起こったのよ?結衣子に導かれたってこと? 駄目だわー。そこが面白かったのにー。夢札というシステムは面白い。将来ほんとにそういう風になるだろうか。夢酔いするってのもよく分かる。夢かうつつか。何が事実なのか。目に見えているから、手に触れられるからといって、それは確実なのか。疑えばきりがない。岩清水さんがなんとなく好きだ。舞を踊るお兄さんも好きだ。赤ちゃんの夢札を引こうとして、死んでしまった、というのがぞっとする。やはり夢ものと言えば「パプリカ」だよなー。でも今パプリカのあらすじを一切思い出せないけど。一切は言い過ぎだな。結末がさっぱり思い出せない。パプリカは何と戦うようになるんだっけ。もう一回読もうかな。
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傾向としては常野物語シリーズっぽい。 たしかに面白いし、すきだけれど、そんな手放しに絶賛されるほどでもないかなーというのが恩田陸好きとしての贅沢にして生意気な感想でしょうか。 十分おもしろいんだけれど!
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さらりと、しかし恐ろしく深く、 日常に潜む恐怖や狂気を抽出する表現力はさすが。 謎や秘密の伏線を散りばめる手腕も見事。 ぐいぐいと引き込まれる前半の吸引力は快感。 そんな美点に対して、 後半が失速するのもぼんやりと物語が終わるのも、 伏線が昇華されていないのも謎解きが成されてい...
さらりと、しかし恐ろしく深く、 日常に潜む恐怖や狂気を抽出する表現力はさすが。 謎や秘密の伏線を散りばめる手腕も見事。 ぐいぐいと引き込まれる前半の吸引力は快感。 そんな美点に対して、 後半が失速するのもぼんやりと物語が終わるのも、 伏線が昇華されていないのも謎解きが成されていないのも、 「いつもの恩田節がきいてるだけだ」、と 言われてしまえばそれまでなのだが、 やはり、これだけ魅力的な物語の種があちこちに播かれたなら、 もう少し巧く成長させて、美味しく料理してほしかった。 「アレ」の正体や意図がハッキリしないまま終わるのは、 余韻とか想像の余地云々以前の段階で妙なしこりが残るし、 和水仙とか教室とかの魅惑的なアイテムが 全く活かされないまま終わっているのも悔しいし、 勘の鋭い奥さんも一枚かむのかなと思いきや登場しただけ感が拭えないし、 神隠しや土砂崩れなどの事件ももっと効果的に使えた気がしてならない。 個人的には、人間全体の無意識が存在するとか、 夢と人間との古代から続く不思議な関係とか、 すごく哲学的かつ文学的で好きなテーマなのだが…。 悪い意味で、さくっと一気に読めてしまう上に、読後の感触も極めて軽い。 恩田ワールド云々は置いておいて、 とにかくこれでは勿体無いかなぁという印象。 お腹が満たされないまま終わってしまって、 しかもその空腹感が嫌な感じに宙ぶらりんに自分のなかに残っている。
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夢をモチーフにした内容にはぞっとする怖さがあり、このあたりはさすが。 ただし謎が全く解明されないので消化不良。ラストは無理やり感が否めない。
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夢を引いてもらって、その他人の夢を見続けると…。 そこから発想される仮説が魅力的だし、恩田さんらしい視点。 そして最後の最後にふんわりとさせられました。ただ終盤に違和感があるのもたしか。どうにも広げた風呂敷の折り畳み方が若干落ち着かないです。 恩田さんだからこそ思う、もう少し練っ...
夢を引いてもらって、その他人の夢を見続けると…。 そこから発想される仮説が魅力的だし、恩田さんらしい視点。 そして最後の最後にふんわりとさせられました。ただ終盤に違和感があるのもたしか。どうにも広げた風呂敷の折り畳み方が若干落ち着かないです。 恩田さんだからこそ思う、もう少し練って欲しかったなぁという思いから、このランク。
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4月29日。結局、読破できず……。 破線の下↓を書いたのが、4月22日。 時間は充分あったのだが、なにせ『腎結石』の痛みが、薬を処方してもらったおかげで、なんとか悲鳴や絶叫ほどではなくなったものの、毎日毎日、寄せては返す波のごとくやってくるものだから、なかなか捗らず、途中で読む...
4月29日。結局、読破できず……。 破線の下↓を書いたのが、4月22日。 時間は充分あったのだが、なにせ『腎結石』の痛みが、薬を処方してもらったおかげで、なんとか悲鳴や絶叫ほどではなくなったものの、毎日毎日、寄せては返す波のごとくやってくるものだから、なかなか捗らず、途中で読むのをやめた。 100Pほど読んで結局図書館に返却してしまった。 思うに、私はホラー系小説は苦手なのだとあらためて悟った。 (自分でも不思議だ。怖いのが嫌いなわけではない。映画なら全然大丈夫なのに。あの残忍極まりない”SAW”シリーズなんて大好きで全て観ているのだから) たしか以前にも恩田陸さんのこの系統の本に挑戦したものの、最後まで読みきれず断念したことがあった。 彼女は小説家として多彩な能力の持ち主で、様々なジャンルの作品を書いているのだが、つまるところ面白いと心から思えたのは『夜のピクニック』だけなのだ。 いわゆる純粋な青春小説とでも言うべき作品。 これ以外の系統の作品は私には合わないのだな、たぶん。 小説など、皆が面白いという作品なんてホントに稀なわけで、好き嫌いがあって当然なのだ。 そんな当たり前のことを今回当たり前に思った。 どうにも物語世界に入っていけなかった。 『夢札』? 「はあ? なんのこっちゃい」みたいな感じで、自分なりに頑張ってみたのだが、どうしてもその先を積極的に読みたいと思えなかった。 仕方ないですね。別にこの本のレビューを書くのは私の仕事でもないですから。 好みに合わない本を苦しみながら無理に読む必要もないわけで。 ということで、恩田陸さんの本は、これからは内容をよく吟味してから読むことにしよう。 はあっ……。 ---------------------------------------------------------------------------------------- 「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読了後、さっそくこちらに取り掛かっております。 予想通り2冊同時に同じ日に借りられたので。 29日までに返却しなければならないので、急いで読まないと。 文章ばかりだと目が疲れるよなーと思い、間にアニメでもと「おおきく振りかぶって」のDVDを1巻から借りてきたら、最初のほうは見てなかったことに気づき、面白過ぎて、結局9巻まで借りて全部見てしまった。 旧作DVDは100円だから、ついつい気軽に借りてしまったのだ。 そんなわけで、時間を有効に活用しないと読みきれない怖れがある。 しかも、恐れていた『石』が再発。 腎臓結石の痛みは、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のレビューに書いたように、半端な痛みではない。 発熱もあるし、具合も悪くなる。 本読む気力も失せ、激痛で悲鳴をあげたり唸ったりしながら、夜中1時間おきに目が覚める。 朝起きても寝不足で疲労困憊。昼間でも突如訪れる激痛。 もう勘弁して欲しい。頼むから許してくれえ、石クンよ……。 他にも借りている本が数冊あるが、『夢違』読了を最優先しないと。 だって、これを途中で返したら、予約待ちがおおいので、次に借りられるのは数ヶ月先になってしまうわけだから。 かといって、他のレビューも書かなきゃいけないし。ぎゃおー。痛い……。
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最初に読み始めた時、清水玲子の「秘密」と似たトーンを感じた。泉鏡花の「外科室」と同じ「無意識を他人に見られたくない」という秘密を保ちたいというトーン。 しかしながら読み進めると甲殻機動隊の草薙素子の「ネットの海は広大よ」という言葉が思い浮かんだり、ブギーポップは笑わないの水乃...
最初に読み始めた時、清水玲子の「秘密」と似たトーンを感じた。泉鏡花の「外科室」と同じ「無意識を他人に見られたくない」という秘密を保ちたいというトーン。 しかしながら読み進めると甲殻機動隊の草薙素子の「ネットの海は広大よ」という言葉が思い浮かんだり、ブギーポップは笑わないの水乃星透子のような「世界中に偏在するもの」のような気もする。(それこそ古くは「スターレッド」の星のような) 予想通りだったけど、相変わらず落ちは続きがありそう。「夢札を引く」という言葉や、和風の言い回し、雰囲気がステキな小説である。
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長かった上に、よく分からなかったな、という感じ。難しかったです。 夢ってなんなんだろう、と改めて不思議に思いました。
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★4と半。 恩田さん得意の背中がすうすうするような、怖ーい話だった。 自分の夢が映像として見られるなら見たい、という人はどのくらいいるんだろう。 私は自分のはあまり見たくないなあ。 子どもの夜泣きがひどいときには夢の中に入って怖い夢なら助けてあげたいと思うけど。
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