夢違 の商品レビュー
「夢札を引く」っていう、くじ引きのような表現がポンコツすぎていまいちピントこなかったのですが、他人の見た夢を記録再生することができるらしいし、分析することを職業としている「夢判断」なる組織がある設定だけど、移動は切符を買ったり在来線に乗り換えたり、ガラケーだし未来でもなさそうな感...
「夢札を引く」っていう、くじ引きのような表現がポンコツすぎていまいちピントこなかったのですが、他人の見た夢を記録再生することができるらしいし、分析することを職業としている「夢判断」なる組織がある設定だけど、移動は切符を買ったり在来線に乗り換えたり、ガラケーだし未来でもなさそうな感じで夢判断の分野だけが特化しているアンバランスな世界。他人の夢を見るなんて個人情報に引っ掛かりそうでモヤモヤするけど、根気がいる仕事みたいだし国家資格だとか、夢と現実の区別もつきぬくそう。 10年前のある事件を機に消息不明になった古藤結衣子、彼女は予知夢をみることができる黎明期のプロトモデルらしい。また浩章の兄の婚約者でもあったのですが、浩章ともただならぬ関係だった様子。 各地の小学校で多発する集団白昼夢事件に神隠し、視覚情報を鮮明に再現できる山科早夜香の夢の中に現れた古藤結衣子の姿。少女の夢の中でたどり着いた3月14日の月曜日、西暦が特定できなかったけど過去か未来か、ここが特異点の様子。ホワイトデーだったりっw その後、同時多発的に古藤結衣子の目撃情報が入ってくる。 終盤を迎えるにつれ破茶滅茶な展開に夢かうつつか散々振り回されたあげくの着地がちょっと決まらなかった気がするし、常識を追い抜いて時空越えていっちゃったみたいです。
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恩田陸さんの作品特有の、何かわからないこわさが満点の本でした。味方だと思ってた人が敵だった感も途中あって何も信じられないこわさもありました。ちょっと複雑なところもあったけど面白かったです。
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夢を記録して可視化できるようになった世の中。予知夢を見ることができる古藤結衣子が事故でなくなった後、結衣子の婚約者の弟だった主人公の野田浩明は夢判断の職に就く。 図書館で結衣子の幽霊を見た後、地方の小学校で集団白日夢が出る事件が発生する。 ファンタジーとホラーが融合したような不思...
夢を記録して可視化できるようになった世の中。予知夢を見ることができる古藤結衣子が事故でなくなった後、結衣子の婚約者の弟だった主人公の野田浩明は夢判断の職に就く。 図書館で結衣子の幽霊を見た後、地方の小学校で集団白日夢が出る事件が発生する。 ファンタジーとホラーが融合したような不思議な話。 伏線や登場人物がうまく消化されていない感じがした。
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2022.5.4読了 夢が媒体に記録され、目で見られるようになった世界。その世界には夢判断という仕事があり、彼らは見えるようになった夢を解析する。 物語は、夢判断である浩章がとある幽霊を見た事から始まる。 幽霊の正体は、ある事件で死亡しているはずの古藤結衣子なのだった。 浩章が夢判断になるきっかけを作った結衣子は予知夢を見る事ができた為、世間では著名な人物だった。 結衣子の幽霊は、なぜ浩章の前に現れたのか? また、その後起こる事件と彼女にはどんな繋がりがあるのか? そして、結衣子は本当にこの世にいないのか? 著者の作品は、昨年読んだ『消滅』に続き2冊目だ。 『消滅』を読んだ時も思ったが、世界観の作り込みがすごい。 夢を可視化できる世界と一口に言っても、それをどう扱うか、また見えることで顕れる影響についても分かりやすく描かれている。 また、他の方も書かれているが、読んでいるうちにゾワゾワと背筋が震えるような感覚を覚えるのである。 ホラー小説ではないのだが、なんだか怪談話を聴いているような感じになってくる。 著者は様々なジャンルの作品を書かれるようなので、また別の世界観にも出会ってみたい。
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前に読んだが全然覚えていない。ドラマで悪夢ちゃんがやっていた時に面白くて購入したが、全然内容が違うとショックで封印していた。 また再読。無からの読み始めで改めて思うのはファンタジーが濃く内容も飛びまくり。なのに筋が通っているのかちゃんと終着点につく。 最後は夢で結衣子に出会った...
前に読んだが全然覚えていない。ドラマで悪夢ちゃんがやっていた時に面白くて購入したが、全然内容が違うとショックで封印していた。 また再読。無からの読み始めで改めて思うのはファンタジーが濃く内容も飛びまくり。なのに筋が通っているのかちゃんと終着点につく。 最後は夢で結衣子に出会ったのかな??
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人は心の内面に目を向けすぎるのは、精神衛生上あまりよくないそうだ。何か作業するとか、人と話すとかした方がいい場合は多い。心は複雑で一筋縄では行かない、とても難しいものだ。夢は、昔から心理学の領域で注目されてきたが、夢もまた難解で一筋縄ではいかないものに違いない。この物語のように、...
人は心の内面に目を向けすぎるのは、精神衛生上あまりよくないそうだ。何か作業するとか、人と話すとかした方がいい場合は多い。心は複雑で一筋縄では行かない、とても難しいものだ。夢は、昔から心理学の領域で注目されてきたが、夢もまた難解で一筋縄ではいかないものに違いない。この物語のように、夢を可視化できる世界だったら、自分の夢を見たいと思うだろうか。怖いが、興味をそそられずにはいられない。夢酔いとか、夢と現実がつながるとか想像すると怖い。恩田陸にしては珍しい終わり方だったと思う。結衣子の生き方がとても切なかった。
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読み始めはそんなことしたら脳に負担がかかりそうだなーなどと思いながら仕組みを知りたくて熱中し、その後は何が起こっているのか気になって一気に…これだけの本を二晩で読んでしまいました。面白かったしラストも私的には結構気に入って満足して読み終わったのですが、なんとなくぺらぺらと前の方を...
読み始めはそんなことしたら脳に負担がかかりそうだなーなどと思いながら仕組みを知りたくて熱中し、その後は何が起こっているのか気になって一気に…これだけの本を二晩で読んでしまいました。面白かったしラストも私的には結構気に入って満足して読み終わったのですが、なんとなくぺらぺらと前の方をめくっていて・・・美里さんの存在を思い出し、ラストがなんだか微妙に。この設定必要だったかな。なかった方が後味がいい気がするんですが。
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不思議な世界感。さまざまな伏線を回収しわすれてるのか読み手が夢の様にわすれたのか。最後はよくわからん。結局、なに?って感じ
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事件や違和感が1人の人物へと収束していく様に何度もゾクゾクした。 究極のプライバシー、夢。自分や身近な人の夢が可視化できても、私に見る勇気は無さそう。
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眠るときに見る夢の可視化。協力な預言者であった結衣子の影響で夢判断の職についた浩章。子どもたちの集団パニックに見える結衣子の影。結衣子は生きているのか、それとも幽霊なのか。ホラーがベースだがSF要素もあり。 クライマックスまでの盛り上がりは凄い。まず「夢札を引く」という言い回しの...
眠るときに見る夢の可視化。協力な預言者であった結衣子の影響で夢判断の職についた浩章。子どもたちの集団パニックに見える結衣子の影。結衣子は生きているのか、それとも幽霊なのか。ホラーがベースだがSF要素もあり。 クライマックスまでの盛り上がりは凄い。まず「夢札を引く」という言い回しの巧さ。現実と少しずれた不思議だが、自然と馴染む雰囲気の作り方はやはり恩田さんが抜群だと思う。が、ラスト。いったい何が起こったのかよくわからない上に、岩清水の謎や、鎌田の悩みはどうなってしまったのか、投げっぱなしである。とりあえず落ちただけでもよしとするか。
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