黒猫の遊歩あるいは美学講義 の商品レビュー
でたらめな地図に隠された意味(月まで)、しゃべる壁に隔てられた青年(壁と模倣)、川に降りかけられた香水(水のレトリック)、現れた住職と失踪した研究者(秘すれば花)、頭蓋骨を捜す映画監督(頭蓋骨のなかで)、楽器なしで奏でられる音楽(月と王様)。 日常のなかにふと顔をのぞかせる幻想と...
でたらめな地図に隠された意味(月まで)、しゃべる壁に隔てられた青年(壁と模倣)、川に降りかけられた香水(水のレトリック)、現れた住職と失踪した研究者(秘すれば花)、頭蓋骨を捜す映画監督(頭蓋骨のなかで)、楽器なしで奏でられる音楽(月と王様)。 日常のなかにふと顔をのぞかせる幻想と現実が交差する瞬間。美学・芸術学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」は美学理論の講義を通して、その謎を解き明かしていく。(あらすじより) 黒猫と、ポオの研究をしている主人公が、日常の中の謎を”美学”に基づきながら解いていく連作ミステリー。 謎自体がとても変わっていて、真相も突拍子もないのだけど、文体やキャラクターなどの空気感と相俟って幻想的で心地よい。 えっ、本当にそういう真相なの?そういうことあるの?と思うところもあるのだけど、”美しい真相”としてはそうなのだといわれればまあしょうがない、という感じ。 ポーの著書についての論説や、美学談義は難しく、ややこしい言い回しをしているわりに、それぞれの謎の内容にうまくつながっているので、ぼんやりした理解でもなんとか飲み込むことができたかな。 ミステリーというより、美学についての論文にエンタメ要素を足した感じ。 水のレトリックが好きだった。
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一応ミステリーだけど、大体が題名の通り“遊歩”と“美術講義”の話(ほんのり恋愛要素も)。 黒猫の話す美術論は難しくて、眩暈がしそうになったけど、こういう雰囲気好き。 黒猫と付き人の名前が気になる。 それに、どうしてこれで付き合ってないのかも気になる(笑) ポオが読みたくなった。 ...
一応ミステリーだけど、大体が題名の通り“遊歩”と“美術講義”の話(ほんのり恋愛要素も)。 黒猫の話す美術論は難しくて、眩暈がしそうになったけど、こういう雰囲気好き。 黒猫と付き人の名前が気になる。 それに、どうしてこれで付き合ってないのかも気になる(笑) ポオが読みたくなった。 『月まで』 いきなり主人公にまつわる謎とは…。 もっと後にもっていった方が良かったかも。 学者をやりながらシングルマザーって凄い。 『壁と模倣』 ミナモは色んな意味で強いんだろうな。 関俣くんはある意味一番の被害者だな。 『水のレトリック』 最初に出てきたCDがこんな風に繋がるとは。 会う順番が違っていたら、どうなったんだろう。 『秘すれば花』 世舟が付き人に(具体的には)何をしたのか気になる。 黒猫の使った催眠術も。 『頭蓋骨のなかで』 そんな簡単に変われるものなのかなぁ? それにしても、冷花さんは一体何者? 『月と王様』 実際にそんなこと出来るのか?とは思うけど、深く突っ込むのは野暮かな。 郷田先生はどんな気持ちで“遊び”をしてたんだろう。
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美学という、人間が持つ感覚についての学問から人間関係をあぶりだすスタイルの作品。知識量が多いですが、わかりやすい構成になっているのでさくさく読めます。「私」の「黒猫」に対する心境の変化も甘酸っぱくて楽しめます。 一方で、選評にもあったように、文学作品の解釈による推理が中心のため...
美学という、人間が持つ感覚についての学問から人間関係をあぶりだすスタイルの作品。知識量が多いですが、わかりやすい構成になっているのでさくさく読めます。「私」の「黒猫」に対する心境の変化も甘酸っぱくて楽しめます。 一方で、選評にもあったように、文学作品の解釈による推理が中心のためネタバレになってしまっていること、そして「私」と「黒猫」に非常に近しい周囲で物語が回ってしまっているため「黒猫」の特殊な設定の必要性があまり感じられないというウィークポイントを持つ作品でもあります。 前者については、おそらく、研究を活かしながら文学作品の新たな読者層を広げるという意義があるし、後者に関しても「私」の恋模様同様に続巻で何か語られるかもなので、続編での変化に期待したいです。
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なんて美しいミステリ。 黒猫の美学的推理には「私」じゃなくてもハマるなぁ~ ポオを読んだのは随分と昔だけど これ読んだら久しぶりに読み返したくなってきた。 美学講義シリーズは後2冊出ているようなので 次に図書館に行ったらポオとともに借りてこようっと。 ただ… 黒猫のキャラは東野...
なんて美しいミステリ。 黒猫の美学的推理には「私」じゃなくてもハマるなぁ~ ポオを読んだのは随分と昔だけど これ読んだら久しぶりに読み返したくなってきた。 美学講義シリーズは後2冊出ているようなので 次に図書館に行ったらポオとともに借りてこようっと。 ただ… 黒猫のキャラは東野圭吾のガリレオシリーズ湯川とかぶる感じ。 美学と物理の違いはあれど。
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図書館にて借りる。初森晶麿作品。面白かったけど、ポーを読んでからの方がもっと面白いのかも。黒猫が天才という設定のせいか謎があったり解かれすぎな気がする。
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猫!しかも、黒猫!! ということで、すぐに借りて読んでみることに…。 しかし、期待は外れてしまった。 美学理論を駆使する24歳という若さで大学教授になった、通称「黒猫」とその「付き人」を務めるポオの研究者。 そんな不思議?な二人が出会った6つの事件物語なのだが、何とも分かりに...
猫!しかも、黒猫!! ということで、すぐに借りて読んでみることに…。 しかし、期待は外れてしまった。 美学理論を駆使する24歳という若さで大学教授になった、通称「黒猫」とその「付き人」を務めるポオの研究者。 そんな不思議?な二人が出会った6つの事件物語なのだが、何とも分かりにくい! 大学の講義を受けているみたい…。 ポオとはエドガー・アラン・ポーのことなのだと。 一話、一話進むごとにポーの作品が書いてある。 それを題材にして書かれたのだろう。 中々読みにくかったが、密かな「黒猫」と「付き人」の恋心。 この先どうなるのかな?とわくわくさせられました。
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ポオに擬えた6つの連作集。 美学理論が専門の大学教授「黒猫」と付き人がちょっとしたミステリを美学的に美しく解く。ポオの作品は、モルグ街の殺人から大鴉まで色々な作品が登場する。しかも話が理屈っぽいので、解らない部分が多い。それでもキャラクターは魅力的だし雰囲気はクールな感じで良い。...
ポオに擬えた6つの連作集。 美学理論が専門の大学教授「黒猫」と付き人がちょっとしたミステリを美学的に美しく解く。ポオの作品は、モルグ街の殺人から大鴉まで色々な作品が登場する。しかも話が理屈っぽいので、解らない部分が多い。それでもキャラクターは魅力的だし雰囲気はクールな感じで良い。 次作も読もうと思う。
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ポーの作品を絡ませながら、謎を解いていく。 その作品たちを読んでいたら、さらに面白さも増すのかも。 読みやすく、どんどん引き込まれていくが、私はそこまで魅力を感じなかった。 メインキャラの二人は魅力的だった。
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図書館にて。 アガサクリスティー賞受賞ということで読んでみた。 難しい、理屈っぽい・・・専門用語が多かったり、出てくるポーなどの名作も読んでないとイマイチわからなかったり。 でも、キャラクターが魅力的で斬新。引き込まれる。 続編も手元にあるので楽しみだ。
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面白かったんだけど、今迄ブクログに登録した本との相対評価で☆2つ。 ちょっと理屈をこねるところが味でもあるけど、話題になっている本などを知らないとちょっと面白さを理解出来ないところも…。続編も読む予定。
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