要介護探偵の事件簿 の商品レビュー
脳梗塞から下半身不随となり、要介護認定を受けた香月玄太郎。 が、そんなことおかまいなし。 歯に衣を着せぬ物言いはますます鋭さを増し、警察や権威が嫌いなわりにはコネとお金を使うという荒業で、介護者のみち子を巻き込みながら周囲で起きた事件を解決してゆく。 「要介護探偵の冒険」「要介護...
脳梗塞から下半身不随となり、要介護認定を受けた香月玄太郎。 が、そんなことおかまいなし。 歯に衣を着せぬ物言いはますます鋭さを増し、警察や権威が嫌いなわりにはコネとお金を使うという荒業で、介護者のみち子を巻き込みながら周囲で起きた事件を解決してゆく。 「要介護探偵の冒険」「要介護探偵の生還」「要介護探偵の快走」「要介護探偵と四つの署名」「要介護探偵最後の挨拶」の5編収録。 中山さんの新刊は『さよならドビュッシー』で出てきた玄太郎おじいちゃんを探偵役とした短編集でした。 密かにお気に入りのキャラでしたので、このスピンオフは大歓迎でした。 「冒険」玄太郎の会社が分譲した土地へ建築中の家の中で死体が発見。しかも密室。 トリックだけみると、有り?と思いましたが、巧いこと伏線張ってましたね。 「生還」玄太郎が倒れてから、復活するまで。そのリハビリ中に出会ったある事件。 戦艦作りをこう繋げてくるとは。巧い! 「快走」老人を狙う通り魔事件が発生。犯人をおびき出すためにとった策とは。。。 手に汗握る車イス競争。いやぁ、『リアル』並みでした。 「署名」お金をおろそうと銀行に寄った玄太郎。しかしそこへ強盗が! 計画停電、他、現実の出来事を巧いこと絡めた作品でした。 「挨拶」好敵手が自宅で急死。その死に不審を抱いた玄太郎は店子・岬洋介を引き連れ現場へ向かう。 『ドビュッシー』の岬先生登場。この後を知ってるだけに、ラストは切ない・・・。 どのお話も人情ものといった感があり、古き良き昭和の雷親父の説教が心地よい短編集でした。 続きがあり得ないのが非常に残念です。
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あの「さよならドビュッシー」のお爺ちゃんが、活躍しちゃう短編集。 とにかくもう、ビッシビシと悪党たちを懲らしめてくれるので痛快。 そして、あの事件を匂わせるラストはせつない。
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【反骨精神をモットーとする香月玄太郎は、不動産会社を興し一代で成功を収めた社長。下半身が不自由で「要介護」認定を受けている老人だが、頭の回転が早く、口が達者。ある日、彼の分譲した土地で建築中の家の中から、死体が発見された。完全密室での殺人。お上や権威が大嫌いな玄太郎は、警察が頼り...
【反骨精神をモットーとする香月玄太郎は、不動産会社を興し一代で成功を収めた社長。下半身が不自由で「要介護」認定を受けている老人だが、頭の回転が早く、口が達者。ある日、彼の分譲した土地で建築中の家の中から、死体が発見された。完全密室での殺人。お上や権威が大嫌いな玄太郎は、警察が頼りにならないと感じ、介護者のみち子を巻き込んで犯人捜しに乗り出す。完全密室の殺人、リハビリ施設での怪事件、老人ばかりを狙う連続通り魔、銀行強盗犯との攻防、国会議員の毒殺事件など、5つの難事件に挑む連作短編ミステリー。 】
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