傍聞き の商品レビュー
本屋の帯に惹かれて購入。 内容的にはなかなか現実的な、今まさに起こっているような事件を 取り扱っていて、馴染みやすく「あーあるよね」と思うところが多々あった。 けど、私的に一回だけでは理解できないところがややあり、ん?とつまってしまったところも少々あり★3つ
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救急隊員、女性刑事、消防士、更生保護施設経営者、という様々な職業の人物が主人公の短編集。 それぞれ、ストーリーに一ひねりある独特の展開のミステリです。 で、最後はなんとなくホノボノと終わる、と。
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割と薄めの短編小説集。 すぐに読めたけど、内容はとても濃い! どの話も「なるほど、そういうことだったのか!」と感動と驚きがあった。 あとがきに「警察小説としても家庭小説としても人情小説としても抜群の出来ばえ。」とあったけど、納得。
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日本推理作家協会賞短編部門受賞作品。「傍聞き」とは、かたわらにいて人の会話を聞くともなしに聞くこと。それが、漏れ聞き効果となり、どうしても信じさせたい情報は、別の人に喋ってそれを聞かせるのがコツとか。 なるほど!著者の作品のアイデアが生まれる瞬間も「なるほど!」と思った時とのこと...
日本推理作家協会賞短編部門受賞作品。「傍聞き」とは、かたわらにいて人の会話を聞くともなしに聞くこと。それが、漏れ聞き効果となり、どうしても信じさせたい情報は、別の人に喋ってそれを聞かせるのがコツとか。 なるほど!著者の作品のアイデアが生まれる瞬間も「なるほど!」と思った時とのこと。「なるほど!」から生まれる人間ドラマとミステリー。今後も注目したい作家である。
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後書きのある一文、『自分を犠牲にしても他人を助ける職業の現場を舞台にして、ある登場人物がとった不可解な行動がミステリの核となること。』が全て。4編(迷走、傍聞き、899、迷い箱)の内、迷走がスピード感もあり、最後の方まである人物がとった不可解な行動の理由がわからなかった。残りは途中からその理由が判明する内容。
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面白くないわけではないが、脚色が強すぎて違和感が強い。食べ物に例えれば、化学調味料がたくさん入ったジャンクフードのような短篇集。
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「百万部売っても売り足りない!」 との帯にそれほどまで言うなら・・・!と思い購入したが ちょっと期待しすぎたかもという感。 そもそも短編があんまり好きじゃないってのもあるけども じっくり考えて読めばトリックはわかりやすいから 短編ってのはそういう時間を与えない意味でぴったり合っていたと思う。 ただ人間ドラマにするには短すぎるかも? さーっと読んで30分ドラマのように楽しむのがよいね
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初めて短編ミステリを読んだが、傍聞きはミステリというよりヒューマンドラマ的な作品でした。 4作品全てに、人として何か深く考えさせられる内容となっており、結末は小さな感動があり、個人的に好きな作品でした。
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これもあちこちで目にしてたタイトルだったので図書館で見て何も考えないで借りちゃった。 【迷走】…恨みのある男の命を救うために、仕事の規律を破ってまで試行錯誤する。…彼女が死んでいないからこその軽さかもしれない。殺されてた、とかだとこんなに読みやすくはないのかもしれないけど…。この二人の大事な女性(婚約者であり、娘)なら、異常に執着してまで有罪にすることを望んでいるようには思えないもんね。前を向いていこうよ、的な。 いくら憎い奴でも、目の前で死ぬか生きるかの瀬戸際にいる奴を、見殺しには、できない…よね…キレイゴトか? 【傍聞き】"信じてもらえないような話を本人に直接言うよりも、誰かに話しているところをもれ聞きさせた方が信憑性が増す" うーん。私は娘でもあり母親でもあるからなー。娘ちゃんは、喧嘩を利用して隣のおばあちゃんを安心させたかったということなのだろうが、母親的にはどうかなぁ。「犯人と私とどっちが大事」…はその最たる言葉…辛い…w しかも、この人たちにとっては、それを秤にかけることは街の治安を秤にかけることと同じだからね… 【899】息子を亡くした同僚が、命日に子どものために具を小さく切ったカレーを作るところは泣けた。 【迷い箱】自分の中の後悔や自責の念と戦っている人には、いくら他人が外から言葉をかけても、心を揺さぶることって難しいよね。本当の意味で届いているのかわからん。 自分のしたことに責任をとらなければ(この場合は自殺すること)。なのに、施設の女性の「生きてほしい」という願いと「あなたが自殺したら私は辛いわよ」という気持ちが、本当の意味で心に届いてしまったから、むしろ辛かったんじゃないのかな?一方で死を願われ、一方で生を望まれ。 …死ねば、自分は楽になる。でも、本当に死んだら、「償って死ね」って言った被害者の父だって実は辛いんじゃないのかな。死ねと罵った自分を責めはしないか? つまり、加害者の自分が死んだってなんの解決にもならないんだよね。得られる物は自分が感じなくなること、それだけだ。 だからそういう心の負の連鎖を、いくら辛くても自分が一手に引き受けて、時間がたって気持ちが柔らかくなっていくまで耐えて生きて行くことが、この人の償いだったってことなのか。
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短編ミステリーであるが、しっかりとした謎解き。 特に『傍聞き』はいくつもの傍聞きが重なり、うまい。 結末が読めないところも凄い。
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