緑の毒 の商品レビュー
桐野作品にしては、なんだか人物描写もプロットもリアリティも雑だなぁ、という印象。 面白かったけど、桐野作品から通常得られる引き込まれ感と余韻がなかった。人物描写がいつもほど丁寧ではなかったし、さすがに犯人につながるルートがあっさり発見でき過ぎだし、最後はドタバタで終わったし。や...
桐野作品にしては、なんだか人物描写もプロットもリアリティも雑だなぁ、という印象。 面白かったけど、桐野作品から通常得られる引き込まれ感と余韻がなかった。人物描写がいつもほど丁寧ではなかったし、さすがに犯人につながるルートがあっさり発見でき過ぎだし、最後はドタバタで終わったし。やっぱり犯行が発覚した後の川辺がどうなったか、カオルがどうなったかを知りたかった。 それでも評価が☆1つまではいかない所がこの作者の良い所。
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嫉妬が生み出すどす黒い世界。 嫉妬はこわいものでありますな、閣下。 そいつは緑色の目をした怪物で、 人の心を餌食にして、苦しめるやつです。 「オセロ」シェイクスピア
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妻あり子なし、39歳、開業医。趣味、ヴィンテージ・スニーカー。連続レイプ犯。。水曜の夜ごと、川辺は暗い衝動に突き動かされる。救命救急医と浮気する妻に対する、嫉妬。邪悪な心が、無関心に付け込む時――。
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桐野夏生独特の暗い小説ではあるが、今までのものよりも幾分軽い。中心人物とメインになるストーリーを別のアングルで外堀から埋めていくような構成が面白い。また、現代の風俗を登場人物のキャラクターに投影させているのはいつもながら感心させられる。桐野夏生の小説を読むとその時代の暗部を見せつ...
桐野夏生独特の暗い小説ではあるが、今までのものよりも幾分軽い。中心人物とメインになるストーリーを別のアングルで外堀から埋めていくような構成が面白い。また、現代の風俗を登場人物のキャラクターに投影させているのはいつもながら感心させられる。桐野夏生の小説を読むとその時代の暗部を見せつけられるようで辛くなることが多いが、今回もそのようなところが多々ある。しかし他の作品に比べると喜劇的ともいえる終わりで、主人公の「馬鹿さ加減」が浮き彫りにされていると思った。
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「東京島」を読んで「この人の作品はたぶんもう二度と読まないでしょう」と書いたのですが前言撤回(笑。今回は毒なキャラクタは主人公ひとりで(いや、それ以外の登場人物も無毒というわけではないのですけど)サクサクと読み進められました。難を言えば、(目次でわかる事なのでバラしちゃいますけど...
「東京島」を読んで「この人の作品はたぶんもう二度と読まないでしょう」と書いたのですが前言撤回(笑。今回は毒なキャラクタは主人公ひとりで(いや、それ以外の登場人物も無毒というわけではないのですけど)サクサクと読み進められました。難を言えば、(目次でわかる事なのでバラしちゃいますけど)最後の破滅シーンはもうちょっとエグくてもよかったのではないかと。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
妻あり子なし、39歳、開業医。 趣味、ヴィンテージ・スニーカー。 連続レイプ犯。 川辺康之はクリニックの院長。 水曜日の夜に一人暮らしの女性の家に窓から侵入し、レイプする。 その犯行はスタンガンで女性を気絶させたあと、注射器で睡眠薬を注入し眠った女性を犯すをいう卑劣きわまりないもの。 嫉妬、妄想、昂奮。 その愉楽に、男は溺れた。 いつしか被害にあった女性たちはあるサイトによって引き合わせられ、とあるきっかけから、川辺の犯行を特定する。 主人公の川辺も卑劣で許せないが、その妻や、浮気相手の医者もみんなあまりにも身勝手すぎだ。 自分さえよければそれで終わり。 妻の浮気が原因で俺はレイプ魔になった。 おっとの罪は私には関係ない。 被害者の女性たちはたまったもんじゃない。 川辺の犯行を特定するまでは読んでて興奮したが、彼の破滅の様子はあっさりすぎて、ちょっと気分が晴れなかった。 被害者女性寄りで読んでいたせいなのか結末がちょっと雑な気がした。 ただ、ストーリーは非常によかったし、現代っぽくて小説としてはよいできだったと思う。
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内容が内容なだけに読む前はちょっと緊張しましたが、実際は何だかあっけなかった。 「薄い」とも違うのだけれど…。 桐野さんの描く女性は、皆強いですね。
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舞台をお膳立てして、これからですよーというところで、閉店ですのでお開きにします、と言われたような読後感。著者がこのお話をきっちり完結させることに興味をうしなったのかしら。
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39歳の開業医、川辺。勤務医である妻カオルは救命救急医玉木と浮気をしている。その妻への嫉妬から、セレネースを悪用して侵入昏睡レイプを犯し続ける。 川辺とカオル、カオルと玉木、川辺のクリニックの看護師・医療補助、川辺にレイプされた女性達、それそれの絡みと人物の書き込みは読むもの...
39歳の開業医、川辺。勤務医である妻カオルは救命救急医玉木と浮気をしている。その妻への嫉妬から、セレネースを悪用して侵入昏睡レイプを犯し続ける。 川辺とカオル、カオルと玉木、川辺のクリニックの看護師・医療補助、川辺にレイプされた女性達、それそれの絡みと人物の書き込みは読むものをして楽しませるが、ただそれだけの作品。
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ほんとに川辺に腹が立つ。 いろいろな登場人物が出てきて、レイプ犯への復讐やいかに!?と期待させておいて・・この終わり方。ちょっともやもやしますね。 8年もかかって書き上げたのか・・、1日で読んでしまった。少し申し訳ない。
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