緑の毒 の商品レビュー
桐野さんにしては淡々としていたかな? 毒気薄って感じでサクサク読める。 ちょっと登場人物が多めでとっちらかってしまっているようにも 思うが、それがこのさらりとした仕上がりに影響しているのかも。
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面白かった。やはり桐野夏生、はずれなし。レイプ犯なんて、ほんとサイテー。しかし、ほんとに妻の浮気への嫉妬でこんな風におかしくなったんだろうか。ほんと、カオルはなんでこの人と結婚したのか。玉野はやっぱかっちょいいもんな。一人ひとり章ごとに語り手が変わるので、それぞれの今後も気になる。そこらへんが散漫といえば、散漫か。野崎の地方病院の今後とか、霊媒師?の弥生先生とか、気になるわー。しかし、この本なんでこの題名になったんだろう??
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うー、黒桐野、本領発揮。こんなにどす黒いテーマの小説なのに、続きが気になって気になって、ページをめくる手が止められなかった!!W川辺先生、この後どうなったんだろう。 被害者が、加害者の妻に「あんたたちがちゃらちゃらしてるから、こんなことになってるんでしょ。しっかりしてくださいよ...
うー、黒桐野、本領発揮。こんなにどす黒いテーマの小説なのに、続きが気になって気になって、ページをめくる手が止められなかった!!W川辺先生、この後どうなったんだろう。 被害者が、加害者の妻に「あんたたちがちゃらちゃらしてるから、こんなことになってるんでしょ。しっかりしてくださいよ。いいですか、復讐、ちゃんとしますからね。奥さんにも責任とってもらいますからね。」という台詞、うわー、桐野夏生らしい。 桐野夏生の本をもう一度、読み返したくなった。
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妻が浮気をする水曜日にレイプ犯罪を繰り返す開業医の川辺。 被害者の女性たちは警察に届けず、自分たちで犯人を追いつめていく。 剥き出しの欲望の痛々しさと、川辺のあまりの卑劣さに閉口しながら読了。 自己顕示欲や嫉妬などの制御できない負の感情に突き動かされ、表面張力ぎりぎりのところまで来た人間達の右往左往が、俗悪を通り越して、なんだかコミカル。 ひたすら読者の共感を拒む人物描写が、いっそすがすがしい。 ただ、登場人物が多過ぎて掘り下げが足らず、散漫な印象を受けた。 尺が足りないせいかラストも唐突に終わり、すべてにおいて中途半端な感じ。 いつものように悪意溢れるドロドロの心理描写が、もっと読みたかった。
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久しぶりの読書 久しぶりの桐野 夏生 読みやすく、一日で読めた。 もう少し長くても、飽きずに読めただろうと思う内容。 やっぱり、この人の文体は好きだなー
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嫉妬も、犯罪も、復讐も、全てが軽い表現で、読んでいて、すっきりもしなければ、恐怖も感じない。重ければいいってものでもないけれど・・・、昨今のあまりにも軽く不条理な犯罪を表現するのにあえて軽い設定にしているのか・・・。
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開業医として、それなりのお金や地位があり、同じく医者の妻と何不自由のない生活を送っていたはずが、何かがずれて、何かがすれ違って、あれよあれよと転がるように転落していく様は、相変わらず容赦のない描写で小気味よい。 同じ犯人によって、傷つけられた女性達が国の法的手段に頼らず、ネットワ...
開業医として、それなりのお金や地位があり、同じく医者の妻と何不自由のない生活を送っていたはずが、何かがずれて、何かがすれ違って、あれよあれよと転がるように転落していく様は、相変わらず容赦のない描写で小気味よい。 同じ犯人によって、傷つけられた女性達が国の法的手段に頼らず、ネットワークを立ち上げ、犯人を追い詰めていく様子もまた容赦がない。 犯人に行き着くまでの過程が少し甘い感じがしたが、情報関連技術を駆使しての彼女たちの復讐には目を見張るものがある。 こんなふうに追い詰めて、ひとりの人間をダメにできるなんて。 ・・・コワイ 桐野夏生は相変わらず毒がある。
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物語の入りには けっこうインパクトがあって引き込まれましたが、だんだん失速していって 最後は{あれ?」ってカンジでした(;´Д`A 悪くはないんですけど、インパクトが薄いっていうか 物足りないっていうか ちょっとスッキリしないっていうか・・・ 個人的には ちょっぴり残念なカンジです
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開業医、既婚、ファッションに自信あり、医師のヒエラルキーにコンプレックスあり、そして連続レイプ犯。 ・・・という設定を桐野さんが描くなら、もっとどろどろして目をそむけたくなるくらい不快な、人間の転落が描かれるのかと思っていた。が、このレイプ犯の医師もただ単に倒錯しているだけで(許...
開業医、既婚、ファッションに自信あり、医師のヒエラルキーにコンプレックスあり、そして連続レイプ犯。 ・・・という設定を桐野さんが描くなら、もっとどろどろして目をそむけたくなるくらい不快な、人間の転落が描かれるのかと思っていた。が、このレイプ犯の医師もただ単に倒錯しているだけで(許されるという意味ではなく)、被害者や周囲の心情に関しても意外にもライトな筆致。「グロテスク」くらいにがっちりと描きこんだ方が桐野作品らしいような気がする。 レイプ犯なんて絶対に許されないのだから、徹底的に破滅的な結末を見たかった。
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レイプ魔変人医師と被害者達の話。医師と被害者らの細かい生活描写が続き、より合わさってブツンと終わる結末に到達する。被害者らの細かいストーリーの細かい結末が描かれず結構気になった。
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