よろずのことに気をつけよ の商品レビュー
個人的にはラストまで一気に読み終えられた物語。怖くもあり、でも真相が知りたくてページを捲ってしまったり。 江戸川乱歩賞受賞作品として、手に取ったが、とても新人とは思えないリズミカルな話の展開にとても楽しめた。知っている田舎が多々出てきていてぞくっとしました(笑)良作だと思う。 気...
個人的にはラストまで一気に読み終えられた物語。怖くもあり、でも真相が知りたくてページを捲ってしまったり。 江戸川乱歩賞受賞作品として、手に取ったが、とても新人とは思えないリズミカルな話の展開にとても楽しめた。知っている田舎が多々出てきていてぞくっとしました(笑)良作だと思う。 気になったのは、真由の物分かりの良さと、警察の関与と 、ラストの呪術師たちの結末。 60年も呪いをかけといて、禁忌を犯して殺人に手を染めることや、なぜか真由をも殺そうとすることが疑問だった。真由が血の繋がらない孫であることは明白であるし、呪術なら最後まで呪術を通してほしかった。 復讐の連鎖を全く受け入れていない登場人物達にも??だ。 警察の関与にしても、選評で著名人の方達が明記している通りだ。 ラストも納得できない。呪術師が真由の家に世話になることは考えられないし、生き永らえることも納得できない。人を殺したのなら、応報刑論的にそれ相応の罰を受けるべきだ。罪刑法定主義の原則である。呪術と殺人の差はそこにあるべきだ。真由も納得するまではいいが、手を貸すなんてどういう心情だろう。子供を殺された呪術師達がしてきたことと、全てを終えた呪術師達が社会で生きていくことは矛盾している。納得がいかない。 上記のことさえなければ、どきどきわくわくしページを次へ次へと夢中になってめくってしまう良作なだけに、とても残念。
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最後、復讐者がその人の世話になることを納得するとは思えなくて、すごく微妙な感じでした・・・ それ含め、全キャラクターがいまいち納得しにくかった・・・
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江戸川乱歩賞受賞作品。呪いという難しいテーマを、おぞましすぎず、軽すぎず、うまく世界観を作り上げていて、非常に読みやすい作品。 だが、それゆえ会話の面白さに乏しく、淡々と物語が進んでいく印象が残る。物足りなさもあるが、それは新人の愛嬌の範囲だろう。ラストシーンはなかなか面白いと思...
江戸川乱歩賞受賞作品。呪いという難しいテーマを、おぞましすぎず、軽すぎず、うまく世界観を作り上げていて、非常に読みやすい作品。 だが、それゆえ会話の面白さに乏しく、淡々と物語が進んでいく印象が残る。物足りなさもあるが、それは新人の愛嬌の範囲だろう。ラストシーンはなかなか面白いと思う。ただ主人公と真由の恋的なものはいらない気がするが・・・。
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タイトルに惹かれて読んだ。やっぱり本はタイトルが魅力的じゃないとね。 民間伝承とか呪術とかワクワクするタチなので、そういううんちくは面白かったかな。 でもそんなに呪っといて結局殺すんかい、みたいな。信じてないよね、効果を。他の点でもなんとなく物足りない、やはり新人?だから? 選評...
タイトルに惹かれて読んだ。やっぱり本はタイトルが魅力的じゃないとね。 民間伝承とか呪術とかワクワクするタチなので、そういううんちくは面白かったかな。 でもそんなに呪っといて結局殺すんかい、みたいな。信じてないよね、効果を。他の点でもなんとなく物足りない、やはり新人?だから? 選評が辛口で楽しい。どの分野でも力のある人はこんな感じなのね。
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「呪術」・「民俗学」のキーワードだけで 手に取りました ミステリーにはほとんど初心者ですが それなりに 楽しめました
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高知大学OPAC⇒ http://opac.iic.kochi-u.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?isbn_issn=9784062171434
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なんとなく読みにくい。 民俗学なら北森鴻のほうが断然好みだなあ。 でもラストはぞくっとした。 人を呪わば穴二つ。でも呪わずにはいられない。 もしかすると断片が印象に残る作品になるかも。
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第57回江戸川乱歩賞受賞作 呪いで人が殺せるか。変死体のそばで見つかった「呪術符」を手がかりに、呪術の研究を専門にする文化人類学者・仲澤大輔が殺人事件の真相に迫る、長編ミステリー。 個人的に、推理小説の出来を判断する1つは、都合のよさをいかに意識させないか、だと思っている。 こ...
第57回江戸川乱歩賞受賞作 呪いで人が殺せるか。変死体のそばで見つかった「呪術符」を手がかりに、呪術の研究を専門にする文化人類学者・仲澤大輔が殺人事件の真相に迫る、長編ミステリー。 個人的に、推理小説の出来を判断する1つは、都合のよさをいかに意識させないか、だと思っている。 この話は、その点でいただけない。 殺された真由の祖父と友達の紹介で偶然知り合った鳥類学者が知り合いだったという、かなり確率の低い偶然。 それに、犯人の居場所を特定する唯一の写真も、その学者が偶然拾ったものだという都合のよさ。 警察が、いきなり現れた仲澤の「呪い」の話を真剣に取り合ってくれるという、ほぼないだろうという設定。 「呪い」という目に見えないものと、「殺人」を結びつける手法とか、実際に存在した呪術者集団の歴史的な話とか、おもしろいと思う要素はたくさんあるし、引き込まれてしまう筆力ではある。 だけど、かなり致命的な都合のよさを感じるのが残念だ。
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