よろずのことに気をつけよ の商品レビュー
川瀬七緒のデビュー作。 なんだかうまく読み進められなかった。 後半からの展開にスピードアップ。
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「呪術」を専門にする文化人類学者、仲澤大輔の元に、突然押しかけてきた少女、砂倉真由。 彼女の祖父は何者かに惨殺されていた。 砂倉家の縁の下から出てきた呪詛符。 何かから逃げるように生活をしていた祖父の過去とは。 会話のテンポが独特で読み始めはギクシャクしたけれど、話の展開が早いのでついつい読んでいる。 日本古来の呪術。グロテスクな描写が多くて怯えつつ。 祖父の謎を執拗に追う真由、彼女の過去と仲澤の罪悪感が微妙に混じり合う。 専門分野に没頭するのは良いけど、無防備すぎる二人にこちらがどんどん焦ってくる。 過疎化の進んだ山間の村。 人形の石の群れが転がる橋の入口。 雷鳴轟く曇天。 霧雨でぬかるむ道。 携帯電話の「圏外」表示。 そして、二人の目の前に。 久しぶりのこの空気を堪能。 ジメっとした閉塞感。 表に出てこない因習。 全てがバタバタしている気もするけれど、面白かった。
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呪術を知らない自分としては 呪術の謎解きミステリーというよりも 呪術という知らない世界の解説を小説にしてみました 的感覚。 ほほう いやあー そうなの? おおー とゾクゾク。 怨念を呪術に託すと人はこうなるのだ と表現した作者はすごい。 よくある殺人仕返しものとはそこが違...
呪術を知らない自分としては 呪術の謎解きミステリーというよりも 呪術という知らない世界の解説を小説にしてみました 的感覚。 ほほう いやあー そうなの? おおー とゾクゾク。 怨念を呪術に託すと人はこうなるのだ と表現した作者はすごい。 よくある殺人仕返しものとはそこが違う。 軽いタッチと恋愛で多少 重さ軽減だったけど メチャクチャ暗く書いたら横溝正史の世界そのものかも。
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「呪い」を軸にしたミステリー。すぐに映像化出来そうなキャラたちの、軽い会話に専門的な解説を挟んであるのがうまくて読みやすい。「よくわかるやさしい呪い」風のハウツー本みたい。お話の山も、よく動くキャラ達もおもしろく、終盤の「自殺の名所」シーンでは気味の悪さに引き返したくなりました。 「呪い」の設定が虚構か現実かわからないくらいうまく物語に溶け込んでいたので「作者はこのジャンルに相当詳しいのね」と感心しながら読んでいたら、巻末の講評で京極夏彦先生に「誤謬が多い」とバッサリ切られていました…。
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呪術要素やストーリーの展開などはなかなか興味深く読める。 人物の描写が今一つか? ま、さくさく読める感じです。
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何かで知った作家さん。これがデビュー作。江戸川乱歩賞受賞。すごく面白かった。5にしようかと思ったけど、正直よく分からないというか、呪いとかについていけないとこがあって4にした。展開上仕方ないとはいえ、みんな呪いとか呪術とかに寛容すぎないか。その存在はあるってことを疑ってないというか。まぁ警察が信じてないというのでバランスは取れてるか。信じてる派は実は少ないしな。題名も秀逸。理解できないけど、非常に好きな世界だ。結構グロテスクだし。やっぱり映画より小説はいいよね。R指定とかならないし。呪術とかどの程度本当なんだろう。しかし、文献が残らない理由も分かるし、そうしたら事実なんてどうやって残るんだ。何となく、結末がイマイチというか、そこまで憎まれる理由になるかな、と思っちゃう。悪いのは和嶋だけなんじゃないか。
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呪術がテーマですが、思ったほどおどろおどろしくはなかったです。むしろ、ところどころユーモアがある文章で面白く読めました。「呪い」と聞くと恐ろしくて嫌悪感が湧くけど、地位や力のない人間が権力に立ち向かうには呪術しかない気もする。仲澤先生と真由のコンビが良かったです。
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好みの題材なんだけどイマイチ面白くなかった。 一人称で語る主人公が既に呪術に関してはエキスパートなため、主人公目線で読めなかったからかな。 あと登場人物達に魅力を感じられなかった。 特に真由。作者が話を進めるために都合よく造形されたキャラとしか思えなくて、言動の一々が鼻についた。
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オカルト的なことが好きなので面白かった。 色々突っ込むところはあるみたいだけど、 自分的には全然気にならなかった。 個人的に、 二人の間に恋愛感情をちらつかせる描写をするなら もう少し歳の差を近くして欲しい。 とっても個人的な意見。
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時代が古いのか新しいのかよくわからないまま進み・・・ それでも会話は面白くて 特別恋話はいらないかも
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