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真贋 の商品レビュー

3.7

73件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

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2018/11/18

インタビューを元に編集者がまとめた形になっていて読みやすい。全面的に同意できる内容とは思わなかったけれど、「善悪二元論の限界」はよかった。 善悪二元論を推進しているのは間違いなくアメリカで、アメリカ発のソーシャルネットワークサービスだって二元論。ソーシャルと言いつつ、フレンドやフ...

インタビューを元に編集者がまとめた形になっていて読みやすい。全面的に同意できる内容とは思わなかったけれど、「善悪二元論の限界」はよかった。 善悪二元論を推進しているのは間違いなくアメリカで、アメリカ発のソーシャルネットワークサービスだって二元論。ソーシャルと言いつつ、フレンドやフォロワーは好きな人、あるいは関心のある人。そうじゃない人はフレンドやフォロワーにはしない。そう言えば、Facebookも出発点は女子学生の二択だったよなぁ…などと今回は本の主題から大きく外れてみたり。

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2018/10/28

【要約】 【ノート】 ・珍しく本屋で気になり、そのまま購入した。読んでる途中(昨日)、吉本さんの逝去。 ・今まで吉本さんの著作を読んだことはなかったが、糸井重里さんがエラく推すので気になり始めた。 ・サラサラっと読めるけど、もっと深いんだろうな。

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2019/06/16

時事、政治、人生、思想と様々な関心ごとについて吉本隆明の脳内をそのまま開陳したようなインタビュー。統計ではなく印象で語ると言いきっており、内容のほとんどが飲み屋のでのオヤジ談義のようで、吉本隆明だから活字になり出版されてるだけのことである。また、構成的に明確な主題もなく、話題がと...

時事、政治、人生、思想と様々な関心ごとについて吉本隆明の脳内をそのまま開陳したようなインタビュー。統計ではなく印象で語ると言いきっており、内容のほとんどが飲み屋のでのオヤジ談義のようで、吉本隆明だから活字になり出版されてるだけのことである。また、構成的に明確な主題もなく、話題がとんだりダラダラと続いたりしている。 戦争という悪のもとでの庶民の暮らしは意外にも倫理的であった一方、平和な時代に暮らす者の方が比較的荒んでいるという指摘は、あくまで印象論であろうが多くの戦中派の世相の見方を特徴付けるものである。吉本隆明が三島由紀夫を述べるとき、外観上では自身と大きく信条が異なりながらも理解を示している。戦中派として、経験のベースを同じくしていることが前提にあるように見える。 戦時中の清廉さを感じていない私にとっては、むしろ戦後の堕落と怠惰に対してかけがえのない価値を感じ、一方で戦時中の社会に対してひたすらに虚妄と狂気を印象づけられている。どちらが歴史の正しい見方というのではなく、パースペクティブの違いであろう。個人的にあらためて強烈な断絶を感じた。

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2018/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高校の頃にはずいぶんとかぶれていた。ま、例の共同幻想論に。 大学以降は肩の力の抜けた語りに魅せられた。 生活する知識人、知識人的生活者、に。 そんな吉本隆明による、大・放・言! きっと女性には受け容れがたいであろう母親責任論、戦中派の持つマチズモ、には苦笑い。 そう、つい苦笑いしながら、またあの偉い爺さんがねぇ、と。 ビジネス書的切り口の多さには辟易したが、やはりこの人の文芸評論は再度見直さなければ。 ・物事の両面。 ・人間の精神は悪くなる一方。 ・本の毒。 ・運命すなわち性格に素直に生きる。 ・親鸞の逆説。天国は実体としてはない。宗教にとどめ。 ・欲望自体が懐かしい。 ・俺だけにしかわからない、と思わせるのがいい作品。 ・起源をとらえる。 ・天皇はもとは神主さん。 ・言いにくいことを言うということ自体が自己解放。

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2016/01/11

吉本隆明氏(2012年逝去)の晩年にインタビューに基づいて書籍化され(2007年)、2011年に文庫化された。 私は全共闘に影響を与えた時代の吉本氏は知らないが、氏が晩年に記した著作やインタビューから、多くの示唆を与えてもらったように思う。 本書では、1.善悪二元論の限界、2.批...

吉本隆明氏(2012年逝去)の晩年にインタビューに基づいて書籍化され(2007年)、2011年に文庫化された。 私は全共闘に影響を与えた時代の吉本氏は知らないが、氏が晩年に記した著作やインタビューから、多くの示唆を与えてもらったように思う。 本書では、1.善悪二元論の限界、2.批評眼について、3.本物と偽物、4.生き方は顔に出る、5.才能とコンプレックス、6.今の見方、未来の見方、が取り上げられているが、特に印象に残ったセンテンスは以下である。 ◆善悪二元論の限界~「明るいからよくて、暗いからだめだという善悪二元論で考えると、物事の本質を見誤る恐れがあります。無意識のうちに答が決まっている価値判断は、無意識のうちに人の心を強制します」、「いまという時代は、善悪両面から見る、あるいは善悪という価値観を脇において物事自体を見ようとする、そういう見方が必要な時代なのです」 ◆批評眼について~「一番大事にしているのは自分の肌感覚というか、身のまわりの印象です」 ◆本物と偽物~「僕は、男女関係に限らず、一般の人間関係においても、いい関係かどうかを判断する基準というものを持っています。それは、・・・お互いが言いにくいことをきちんと言えるかどうかです」 ◆才能とコンプレックス~「大切なことはその都度変わっていきます。だから何が人生で重要だというふうに言われたら、ずっと一貫して、大切なものと現状の自分との距離について考えていくことだと思うのです」 ◆今の見方、未来の見方~「一つはっきり言えるのは、いいことをいいと言ったところで無駄だということです。それは歴史が何回も証明してきました。いいか悪いかではなく、考え方の筋道を深く追わなければ、問題の本質が見えてきません。考え方の微細な筋道をたどっていかないと、解決の糸口を見失ってしまうでしょう」 吉本氏の思想の一端が分り易くまとめられた一冊である。 (2007年5月了)

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2015/06/16

・「平家は明るい。明るさは滅びの姿であろうか。」太宰治 →明るいからいい、暗いからだめ、の二元論ではなく。 ・倫理的にいいことしか言わないのはおかしい。安藤昌益 天然自然を主体に考えたら、いいことも悪いこともあるのが当然。 →いいことを言うやつが増えたら、時代が悪くなってきた証...

・「平家は明るい。明るさは滅びの姿であろうか。」太宰治 →明るいからいい、暗いからだめ、の二元論ではなく。 ・倫理的にいいことしか言わないのはおかしい。安藤昌益 天然自然を主体に考えたら、いいことも悪いこともあるのが当然。 →いいことを言うやつが増えたら、時代が悪くなってきた証拠。 ・本にも、お金にも、毒がある。 ・いい作品とは。 そこに表現されている心の動きや人間関係というのが、俺だけにしか分からない、と読者に思わせる作品。 ↓ 読んだ人ぜんぶが、俺だけにしかわからない、と感じれば、普遍性があるということ。 ・「歩きながら書かれた文章でなければ読む気がしない」似ーチェ =運動性を伴うことで、自分の資源となる。 ・天皇は、神主である。 ・言いにくいことを言う。その解放感。 ・日本人には、包容力がなかった。だから、カッとしてしまう。島国ゆえの。 ・人を見る上で大事なこと。 その人が、何を目指しているか、何を志しているか、という、生きることのモチーフ。 ・老人とは、人間の中の動物性が極限まで小さくなった、より人間らしい人間である。 ・自分にとって重要なこと。 その時代その時代で、みんなが重要だと思っていることをすこし自分の方に引き寄せてみたときに、自分に足りないものがあって行き得なかったり、行こうと思えば行けるのに気持ちがどうしても乗らなかったりする、その理由を考えることだ。 ・いまは、行き着く所まで来てしまったので、人間とは何かについて考えなおさねばならない時代。

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2015/05/26

おこがましいけど、もし私がどんな考え方をする人間なのか知りたかったらこれを読んでって言えるくらい自分の分身みたいな本だった。

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2015/05/02

p180 赤ん坊から全思春期までの間柄にその人よ性格がきまる。そのなかでも重要な期間が2つある。 乳児期、もう1つは全思春期にちかい十代なかばである

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2015/02/04

一番やさしい吉本隆明。最初の一冊にはよいが、彼の思想がわかりやすく語られている……とは、言い切れないところがあると思う。 端的に語られすぎて、色んな話題へ移りすぎて、それぞれのシーンで言っていることに踏み込みが足りない。ここから別の本へ移り、いくつか読んだ後、ここに戻ってくれば、...

一番やさしい吉本隆明。最初の一冊にはよいが、彼の思想がわかりやすく語られている……とは、言い切れないところがあると思う。 端的に語られすぎて、色んな話題へ移りすぎて、それぞれのシーンで言っていることに踏み込みが足りない。ここから別の本へ移り、いくつか読んだ後、ここに戻ってくれば、滋味のようなものを感じられると思う。

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2014/08/13

故哲学の巨匠が普通に世の中の良し悪しを語ってみたと。吉本さん普段だいぶひねくれてたけど、今回は落ち着いてますな。三島のことも優しく語ってくれてありがとうと。いつか子供に読み聞かせよう。

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