科学的とはどういう意味か の商品レビュー
冒頭から"科学を敬遠するのは、自分で考えること、感じることが面倒でしたくないからである。"今の私に足りないことをズバリ言われたなぁと反省しきり。。でも、読み進めていくうちに、「科学」に対する誤解がどんどん解けていき、もしかしたら、私が今行き詰まって悩んでいるこ...
冒頭から"科学を敬遠するのは、自分で考えること、感じることが面倒でしたくないからである。"今の私に足りないことをズバリ言われたなぁと反省しきり。。でも、読み進めていくうちに、「科学」に対する誤解がどんどん解けていき、もしかしたら、私が今行き詰まって悩んでいることの理由のヒントを与えてくれたような気がした。そんな行き詰まりを察してか、この本を貸してくださった方へ感謝です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
科学とは「誰にでも再現できるもの」である。(P.75) まさにその通りでもある。 再現性がなければ、科学ではない。 寧ろ、この再現性によって 科学というものは誰に対しても普遍的である ということができる。 どの人間に対しても科学は等しく、平等であり 「科学とは人を幸せにするものである」 という認識を持つべきだと感じさせる文章だった。
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理系かつ森ファン相手なら半ページで伝わる内容を新書一冊かけて説明する森先生の優しさを感じる一冊。肝心の文系の読者に読まれているのか、ちょっと心配。
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森博嗣の新書は小説だと思っているわけだけど,それでも割とこの本はストレートに彼の価値観が出ているのではないだろうか.昔みたいに. 文系と理系という単語がこの本には出てくる.だけれど,科学を拒絶する人間として文系という言葉を使っている所が,少し危険思想っぽいけれどあまりに心当たりが...
森博嗣の新書は小説だと思っているわけだけど,それでも割とこの本はストレートに彼の価値観が出ているのではないだろうか.昔みたいに. 文系と理系という単語がこの本には出てくる.だけれど,科学を拒絶する人間として文系という言葉を使っている所が,少し危険思想っぽいけれどあまりに心当たりがありすぎる.こんなに,そうなんだよく言ってくれた!と言語にしてくれたことに感謝する.まさに言語による単純化の始まりは気がしないでもないが. ところで,帯の「科学的無知,思考停止ほど危険なものはない!」と「横行する非科学に騙されるな!」は少し不自然な感じ(笑,本中ではどちらかと言えば危険側と言っているだけ.
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科学的とはどういう意味か。科学とは方法である。そして、その方法とは、「他者によって再現できる」ことを条件として、組み上げていくシステムのことだ。他者に再現してもらうためには、数を用いた精確なコミュニケーションが重要となる。また、再現の一つの方法として実験がある。ただ、数や実験が...
科学的とはどういう意味か。科学とは方法である。そして、その方法とは、「他者によって再現できる」ことを条件として、組み上げていくシステムのことだ。他者に再現してもらうためには、数を用いた精確なコミュニケーションが重要となる。また、再現の一つの方法として実験がある。ただ、数や実験があるから科学というわけではない。 個人ではなく、みんなで築き上げていく、その方法こそが科学そのものといって良い。(p107) 著者のいうように、この再現性こそが科学の肝なのだ。宇宙ではある一定の法則が存在しているということが確からしいということを前提としているからである。もし朝目覚めたら重力の定数が変わっていたなどということが起これば、人が秩序という名の楽園を開拓することは不可能となるだろう。 科学は発展しすぎた、科学が環境を破壊し、人間は本当の幸せを見失っている、という指摘はよくきかれるところである。しかし、この場合の「科学」とは、そのまま「社会」や「経済」と言い換えてもほぼ同じ意味であり、単に風刺的姿勢で警告を発している気になっているだけの物言いである。言葉は何とでもいえる。しかし、言葉では何一つ解決しない。(p186) 科学なしで、今日の文明を維持するのはもはや誰にも想像できないだろう。ということは同時に、科学という方法を利用しなければ、今の社会では不利益を被ることになるであろうことが容易に導き出せるはずである。科学、数字、数学といった通俗的な意味での理系分野に拒絶反応を示す人は少なくないが、自分の身を守るためにも周囲の人間を守るためにも科学的な方法を実践していくべきなのだ。
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この本は、表題こそ科学的という言葉がある。しかし真意は、外から与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、提供されるデータを元に自分の頭で考えて判断できるようにということではないかと思う。その時に数字を食わず嫌いしてしまうのはもったいないし、大きさや量についての感覚もあった方がいい。...
この本は、表題こそ科学的という言葉がある。しかし真意は、外から与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、提供されるデータを元に自分の頭で考えて判断できるようにということではないかと思う。その時に数字を食わず嫌いしてしまうのはもったいないし、大きさや量についての感覚もあった方がいい。よくも悪くも科学技術が話題になる現在、誰でも理科の知識や数字への感覚を身に付けた方がよいのではと思った。
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科学はメソッドを中心とした学問、そこが文系と違う。科学的とは情報の取捨を自分で制御できる、思い込みが少ない、正確な表現ができることではないか。著者の主観である理系・文系論はともかくとして、理系の小生にとっては自身の思考整理の助けとなり、とても満足した本でした。
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「科学的とはどういう意味か」という標題が示すところは、「現代人の多くは、科学的であることの本質を理解していない」ということである。森博嗣は、世の「文系」と呼ばれる人の多くが、”理系から逃げた結果として”文系に進学している現状を憂いている。それどころか、科学的な思考法を解せない人々...
「科学的とはどういう意味か」という標題が示すところは、「現代人の多くは、科学的であることの本質を理解していない」ということである。森博嗣は、世の「文系」と呼ばれる人の多くが、”理系から逃げた結果として”文系に進学している現状を憂いている。それどころか、科学的な思考法を解せない人々に向けて、ほとんど憐みに近い感情を抱きている。本書の目的は、何とかその非科学の暗闇から彼らを救い出すことであり、科学の面白さを説くのではもはや不足と感じたのか、非科学的であることの損を何度にもわたって説いている。恐らくその方法論自体は正しいし、ある程度の科学的リテラシーは、現代に生きる上で必要不可欠であるのも間違いない。その意味では、現代日本は、高度経済長期に比べて、むしろ科学的思考力が退化した社会になっているという彼の指摘も正しい。 本書は、主に文系の人間に向けて書かれているが、実際のところ、彼の標榜するレベルの科学的思考力は、理系人の多くにとっても到達するのが非常に難しい水準にあると思われる。社会は昔からそんなに頭よくないです、というのが第一の感想であった。
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この本は、物の考え方、捉え方について述べた本です。 世の多くの人が曖昧な情報を鵜呑みにしがちだけど、 そういうのはすごく損しますよ、ということを言っています。 自分は職業的には理系ですが、 数があまり得意でない実際は文系なのでつい主観的になりがちです。 ただ、苦手なりにもそれな...
この本は、物の考え方、捉え方について述べた本です。 世の多くの人が曖昧な情報を鵜呑みにしがちだけど、 そういうのはすごく損しますよ、ということを言っています。 自分は職業的には理系ですが、 数があまり得意でない実際は文系なのでつい主観的になりがちです。 ただ、苦手なりにもそれなりに理系生活をしてきているので、 少しは客観的に考えられるようになっているはず(そう信じたい)。 この本を読むと、 苦手でも数値の示す意味について よく考えることの大切さが身にしみてよく分かります。 これは、なにも学問や仕事上に限ったことではなく、 日常生活でも言えることです。 故にうちを「科学的」に考える家庭にしたいんですが、 大学の教員をしている旦那ですら 曖昧な表現で適当なことを言ってることがあるので なかなか難しいよねーと思いました。
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【特記事項】 ・言葉のイメージで割り切ってしまい、思考停止に陥っている。 ・科学に親しむことは楽しいというより、そうしないと損である、危険である。 ・「津波」という言葉にだまされ、とらわれ、普通の波のように思っている人があまりにも多い。 ・放射線の恐さとか、自分で調べればいい。お...
【特記事項】 ・言葉のイメージで割り切ってしまい、思考停止に陥っている。 ・科学に親しむことは楽しいというより、そうしないと損である、危険である。 ・「津波」という言葉にだまされ、とらわれ、普通の波のように思っている人があまりにも多い。 ・放射線の恐さとか、自分で調べればいい。お上の情報をどうして信頼するのか。 ・分からない子に分からせるのが教育。分からなくても点を採れる子を作るのがいまの教育。 ・6M×4M=24M²となるのに、6個×4個=24個²とならないのはなぜか。 ・東京ドーム何個分という言い方をするが、東京ドームの大きさなんて知ってるのか。それよりもきちんと数字でいったほうが適切。 ・非科学的なものを楽しむのもいいが、ちゃんと非科学的と知っていることが重要。 ・科学とは、他者による再現可能性があるもの。 ・実験が科学ではない。 ・数値がコミュニケーションの基盤となる。 ・コンクリートの比重はアルミより軽い。 ・科学的であるには、割り切りによる単純化には慎重に。 ・天文学者と物理学者と数学者がすこっとらんどを鉄道旅行していると、窓から黒い羊が1匹草原にいるのを見た。それを見て、天文学者は「スコットランドの羊は黒いのか」とつぶやき、物理学者は「スコットランドには少なくとも1匹の羊がいる」、数学者は「スコットランドには、少なくとも1匹の羊がいて、其少なくとも一方の面が黒い」と言う。 という例えがあるが、ひっしゃはこれに子どもを加えて「そもそもあれは羊なの」と言わせたい。 観察からジャンプして結論に至ることがあるが、割り切っているという自覚が必要。 ・ジャイロモノレール
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